【ひとり会議 その四】 「パースド・フード店」という提案

【ひとり会議 その四】 「パースド・フード店」という提案 (店名など、まったくのフィクションです)
ボゾルグ: 去年は食品の産地偽装や、消費期限・賞味期限切れの問題が多かった。
さぶじい: うちでは、ちゃんと時間が経ったスシは廃棄処分してますよ、というところをわざわざ見せた回転スシ店がありましたね。でもあの映像をみたとき、わたしは、消費期限を守って立派だと思うよりは、もったいないことをすると思いました、正直。わたしは物の少ない時代に育ったもので、どうも、あの廃棄処分の映像が胸に痛いのですよ。
桃: わかるよ。私も、そう感じたわ。
ビーノ: でも、しかたないじゃん。痛んだものを食べさせるのは、悪い人だよ。
桃: スシは短時間で痛むから、だめかもしれないけど、そうでもない食品や弁当はあるわよね。捨てるくらいなら、安く売れば、買う人もいると思うんだけど。
ビーノ: ボクは絶対食べたくないよ。お金を出してでも、安全なものを食べたいな。
ボゾルグ: ビーノは、意外と贅沢者? 犬のくせに。
ビーノ: ボクは、セレブ犬なんだ。
ボゾルグ: あぁ、ごめんごめん・・・。
桃: みなさーん! こういう店を提案します。「パースド・フード店」。
ボゾルグ: 「ファースト・フード」? マックやモスバーガーみたいな?
桃: 違うの。「ファースト・フード」に引っ掛けて、「パースド・フード」。つまり英語で「passed food」(過ぎた食品)という意味ね。
ボゾルグ: 何、それ?
桃: 「消費期限・賞味期限が過ぎた食品」を買い取って、ふたたび販売するの。もちろん安い値段でね。それが「パースド・フード」。
ボゾルグ: でも、製造者責任ていうのもあるだろうし、製造元は、イメージがダウンするからって、許可しないんじゃないの。
桃: だから、これは、一個人や一企業ではできないわね。国家プロジェクトよ。そういう無駄な食品を少なくするという一大プロジェクト。環境先進国をめざすのよ。そういう取り組みは、日本人も、やるなぁと、世界的な評価を受けるかもよ。
さぶじい: 「もったいない」の復権ですかな。今まで「もったいない」と言うと「ケチ!」などと言われそうでしたが、これからは、堂々と言えそうですな。
ボゾルグ: そのためには、みんなの意識が変わらなきゃね。かなり難しいかも。何かあると絶対誰かのせいにしないと気がすまないヤツがいるから。
ビーノ: ボクもでーす。ぽんぽん壊したら、高い治療費ふんだくりまーす。
さぶじい: それではこうしたらいかがですかな。いったん期限切れした食品は、国が買い取って、「パースド・フード」というステッカーか何か貼って、製造元から完全に独立させるんです。これでお腹を壊したとしても、製造元と「パースド・フード店」には一切責任を問わないというふうに法律を作る。責任は、すべて買った本人が負う。そういう日本人全体の常識というか合意が生まれれば、成り立つ商売なんじゃないですかな。
ボゾルグ: 「パースド・フード」が、時代の先端を行くかぁ。おもしろいアイディアだね。でも、また別な偽装が出るよ。「これは期限切れの食品です」と「パースド・フード」をうたいながら、実際は、出来立ての新鮮な食品を売る店。
桃: ははは・・・。まるで最近の、古紙なんか入れてないくせに、「再生紙」として売ったエコ偽装みたい。
さぶじい: 偽装する人は、いつの時代も出るでしょうな。残念ながら。
ビーノ: そしたら、ボクが社長さんになってあげるよ。偽装が発覚して記者会見することになったら、「頭が真っ白になってやってしまいました」って、桃、隣でささやいてね。「老舗料亭なんば吉凶」のおばあさんみたいに。
桃: あんた、ちょいワル犬だわ。
ビーノ: ボクはイヌだけど、「なんば吉凶」のおばあさんは、タヌキだよね。
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コメント
おや、ビーノって犬だったんですね。
ひとり会議、すごく愉快。
楽しませていただいております。
青柳さん、いろいろな技をお持ちでうらやましい。
投稿 acorn | 2008/01/29 22:44
acornさん
どうも。
ビーノは、犬のようですよ。(今のところ)
さぶじい、ボゾルグ、桃も、まだ正体不明。(イメージ・性格が定まってない?)
これからも、登場人物は増えて行きそうな予感です。
ことしは、しばらく、こんな感じで続けたいと思ってますので、よろしく。
投稿 あおやぎ | 2008/01/29 23:24