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2011/05/08

東日本大震災の現場 (8) 石巻の日和山公園 「瓦礫は過去、桜は未来」

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ボランティアを終わった翌日(4月25日)、初めて被災地を目の当たりにした。日和山公園からは、瓦礫の原と化した石巻の被災地が広がっていた。そして桜が満開だった。ここ数日、桜の時期であることを忘れていた。

写真を撮っていると、ひとりのおじさんがカメラを持ってやってきた。

「すごいですね。桜、やっぱり満開ですね」

と声をかけてきた。避難所で暮らしている人だった。

おじさんの家は、この瓦礫の中にある。いや、かつて、あった。地震で壊れた家はほとんどなかった。すべては津波に持っていかれた。そして夜は、日和山にぶつかった車からガソリンがもれて火事になった。火は山の上にまでは来なかった。だから桜の木は残った。

「今が、どん底です。あっちの瓦礫の方は過去、こっちの桜の方は未来かな。このコントラストは今の石巻の象徴じゃないでしょうか。そう思って、桜の写真を撮りにきました」

そう言うと、カメラを構えてシャッターを押した。

「いつまでも被災者に甘んじていることはできません。自立しなければ。必ず復興できます。ただ、時間はかかる。この瓦礫をどかしたあと更地にします。でも、地盤沈下しているので、土地をかさ上げするのかどうか。元に戻るには10年20年の話じゃないと思いますが」

この大災害の中で、桜の明るい色が目に痛かった。


Ya_2『被災地の桜』 東日本大震災の桜


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コメント

菅沼朱実さま

コメントありがとうございます。

この件に関して、直接メールをいただければと思います。

aoyagi@asia-photo.net

投稿: 青柳 | 2021/09/10 18:08

青柳様
現在、東北電力70年史(別冊)を制作している出版文化社の菅沼と申します。
東日本大震災を描くに当たって、注意深く扱わなければならないと思っており、「震災の直後、大変な時期に花見も行われた」という事実に合わせて、人を刺激しないような、それでも東北の現状を伝える写真をさがしております。
以下の青柳様のページ(最上段)に掲載の写真を使用させていただくことはできますでしょうか。

http://asiaphotonet.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-268c.html

まだ東北電力様ではこのお写真に決定しているわけではありませんが、①使えるかどうか、②許諾をいただけるのなら費用はいくらかをご教示いただけないでしょうか。
なお、東北電力70年史別冊は発行部数2,000予定、電子ブック版、非販売の予定です。

よろしくお願い申しあげます。
出版文化社 編集部 菅沼朱実

投稿: 菅沼朱実 | 2021/09/10 14:19

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