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2012/03/14

マレーシア・スリランカの撮影旅 2012年 (22) ヒッカドワの、あるツナミ・ハウスに住む漁師 「海に近いところに住みたい」

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120314_3(上からツナミ・ハウスのサラットさん夫婦、壊れた住居、ツナミハウスの住民)

スリランカ南東部、リゾート地であるヒッカドワから山側へ5kmほど入ったところにも、2004年の津波で被災した漁民たちの「ツナミ・ハウス」があります。ゴールでもらった手書きの地図を頼りに、この村を探しました。

村を案内してくれたのは英語も少しわかる、50歳になる漁師のサラットさん。奥さんと一緒に暮らしています。たまたまこの日、娘が子供と旦那を連れて里帰りしていました。

このツナミ・ハウスを作ったのは、ある企業だそうです。村の入り口に碑が立っていました。

ここには146家族が住んでいます。多くはヒッカドワ地区の被災者たちです。家は平屋で、ベッドルームが2つ、リビングと、キッチン。水は共同井戸があるし、電気も来ています。サラットさんにはテレビもありました。基本的なライフラインは揃っているようです。

ただ、サラットさん言います。

壁はコンクリートではなくて、発砲スチロールを固めたような建材を使っています。数年経って、この建材がぼろぼろになってきて、崩れている家もたくさんあります。壊れたのは102戸です。でも、壊れても誰も直してくれません。お金がある人はヒッカドワで借家に住めるが、壊れてもそこに住み続けるしかない人もいます。

サラットさんは漁師です。海岸まで5kmあるので、朝4時に出て、夜は10時を過ぎて帰るのだといいいます。

「遠くて大変です。漁師は海に近いほうが便利だし、戻りたいです」

津波のリスクはあっても、漁師は海に近いところに住みたいというのは、前日訪ねたフォトミュージアムのカマニさんも言っていました。

これは日本の漁師のみなさんも同じなのかもしれません。「できれば海の近くがいい」と。安全と便利さとのバランス。それをどう考えていけばいいのか迷っている時期なのかもしれません。


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