イランの問題は日本の原発再稼動の危機をまねくかもしれない
イランとアメリカの緊張関係については先日も触れました。
緊張するイランとアメリカ 『ホルムズ海峡・砂景色』(2012/01/22)
これにイスラエルがかかわっていて事態は複雑さを増しています。イスラエルは4月~6月の間に、イランの核施設と言われている場所を先制攻撃するだろうとアメリカは予想しているらしい。
そこで日本。イランの問題は日本に大きな影響を及ぼします。
ガソリンなどの物価が上がるというだけではありません。心配になるのは日本の原発の再稼動が加速するのではないかということです。ホルムズ海峡封鎖だけでも、日本に原油が入ってこなくなるわけですが、もしイスラエルがイランを先制攻撃してしまったら、もっと深刻な事態が起こるのは必至です。
もし原油がストップしてしまったら、なし崩し的に、一気に原発が再稼動されてしまうかもしれません。多少の節電で対処できるレベルではないとのこと。少なくとも、中東の危機は、再稼動推進派を後押しする材料になるはずです。
せっかく今、原発を再稼動させない(ひいては将来的に原発をやめる)機運が高まっているのに、一気に逆転してしまう恐れがあるのではないでしょうか。今回の一方的な電気料金値上げ問題のように、電力会社に、また好き勝手をやられてしまうのではないかと心配します。
日本近海にはメタンハイドレートという有望視されている燃料が豊富に眠っていて、実用化されるのは10年後くらいになるらしい。この大惨事を見てからは、他にも眠っている燃料や自然エネルギーを活用することで、脱原発の方へ向かうのは自然の流れでしょう。なんとかこの10年しのげば、将来的には、脱原発を達成できるのではないかということです。
そのためにも、イランの危機は何とか回避したいと思うところですが、日本政府はちゃんとやっているんでしょうか。たとえば、イランに対して核査察を受け入れるよう、イスラエルには攻撃しないように説得したり、という外交活動です。
今年の夏にかけて、これはすごく大きな問題になってくると思います。
| 固定リンク
コメント