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2017/06/03

NHK「歴史秘話ヒストリア」で、綱吉の「生類憐みの令」の再評価

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昨日、NHKの番組「歴史秘話ヒストリア」で、徳川5代将軍、綱吉の「生類憐みの令」をやっていました。

時代は違いますが、伊勢神宮を代参したおかげ犬も出てきました。おかげ犬の最初の記録は1771年、徳川家治の時代です。

現在中野区役所のそばに置かれている犬の群像も登場しました。この群像はとくに、夜になると色が目立たなくなるので、本物の犬たちがたむろしているように見えます。臨場感のある犬の群像です。

ここは「お囲い御用屋敷」、犬の住居(保護施設)があったところです。当ブログでも、すでに紹介しています。

【愛犬物語百景 其の百十二】 綱吉時代の「お囲い御用屋敷」跡の犬像

綱吉の「生類憐みの令」は有名で、綱吉は「犬公方」と呼ばれるほどの犬への偏愛があったことで有名ですが、それが強調されて、とんでもない将軍だと誤解もされてきました。

「生類憐みの令」は「天下の悪法」と言われてきましたが、最近は、再評価されているらしいのです。

日本獣医史学会理事長の小佐々学氏も、「生類憐みの令」の再評価について、

「旧弊である武断政治を文治政治に変えるために、命の大切さを理解させる手段であったとも考えられる。人と動物の命を同等視して、人も動物の一員であると考えていた可能性があるのは注目されていいだろう。動物のみならず人の保護まで含んだ世界最初の動物保護法として極めて重要であり、今後は動物愛護やヒューマン・アニマル・ボンド(略してHAB)の視点から再評価されるべきだろう」

と述べています。

ヒューマン・アニマル・ボンドとは「人と動物の絆」のことで、最近の研究によって「人と動物とのふれあいが、人と動物双方に精神的・身体的にいい効果をもたらす」ということが示されています。

「生類憐みの令」は、すべての生き物の命を大切にするという綱吉の先進的な考えでもあったようです。犬だけではないのです。捨て子が多かったことで、捨て子を取り締まったり、罪人の牢屋内の待遇改善までやりました。

それは綱吉のお母さんが庶民の出で、幼いころから庶民についても聞いていて、人が生きる上で、何が大切かをわかっていたということも、理由だったようです。

でも、綱吉は完璧主義者でもあったので、厳しすぎることで、世間から段々受け入れられなくなっていきました。崇高な考えをストレートに推し進めようとしても、周りが付いてこないというのは、この件に限ったことではなく、いろんなところで目にします。

ただ、「生類憐みの令」は破たんしましたが、でも、その元の思想は十分現代にも通じるし、何しろ、西洋の動物保護の考えが生まれるずっと前にこの思想が生まれていたというのは、誇ってもいいのではないでしょうか。

綱吉によって「令」という形になりましたが、もともと日本の中で、生き物との関係性に育まれてきた「生き物はみな平等」という感覚が、庶民の間にもあったので、、「生類憐みの令」も最初は庶民にも受け入れられたのではないかなと思います。

マハトマ・ガンディーは次のように言っているそうです。

「国家の偉大さや道徳的な進化の度合いはその国が動物をどのように扱っているかで判断できる」

と。
 
 
 
 
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