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2018/08/31

青弓社HPに掲載された「棚田にも犬像にもその土地と切り離せない物語がある」

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青弓社HP「WEB青い弓」に掲載されました。

これは「あとがきのあとがき」とでもいう位置づけのエッセーです。ぜひごらんください。

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棚田にも犬像にもその土地と切り離せない物語がある――『犬像をたずね歩く――あんな犬、こんな犬32話』を出版して


 「青柳さんには、棚田の写真も犬像の写真も同じようなものなんですかねぇ?」

ある新聞社から犬像の取材をうけたとき、記者からそう聞かれて、私はハッとしました。

実は数年前、犬像の写真を撮るようになった時、今まで私の写真を見てくれていた人からは「犬像?」と怪訝な顔をされたのです。それまで撮っていた棚田の風景写真と犬像の写真では、被写体として大きく違っていたからでした。

ある雑誌に企画を持って行こうとした時、担当者は、「犬像」の意味がわからないようだったので、「渋谷駅前にありますよね。忠犬ハチ公の像が。あんな感じの犬の像なんですが、全国にたくさんあるんです」と説明してようやくわかってもらえたようでしたが、今度は、あからさまに、犬の像なんか写真に撮る価値があるのか? それのどこがおもしろいんだ?というふうに感じているようでした。なので、企画は当然ながら没でした。

今まで普通にあったものの中に新しい価値を見出すのが写真家の仕事だと思っていますが、その端くれでもある私は、他人にその新しい価値を知ってもらうのは難しいこともわかっています。

実際、棚田を撮り始めた時も同じだったのです。今でこそ、棚田という言葉も市民権を得て、すぐわかってもらえますが、1995年ころは、棚田なんて10年もすれば全部なくなってしまう過去の遺物くらいに思われていたし「棚田って何ですか?」と、同じように聞き返されていた時代もあったのです。

でも私の中では、棚田にも犬像にも、何か共通するものにうすうす気が付いてはいました。それが言葉にならなかったのですが、他人に指摘されて、その思いは確信に変わりました。

棚田にも犬像にもその土地と切り離せない物語がある、ということなのです。棚田の場合、その土地の歴史や地形が、雲形定規のような棚田の形を決めているといってもいいでしょう。犬像も、その土地と切り離せない物語を持っています。犬像が「そこ」にある意味が私には大切なのです。

私は、その土地が持つ物語を探して歩くのが好きなようです。全国各地に点在する物語を探して、それをまとめるという作業は、棚田も犬像も同じかなと。

ある犬像は、街のキャラクターになったところもあります。たとえば、静岡県磐田市のしっぺい太郎の物語から、ゆるきゃら「しっぺい」が、奈良県王寺町の聖徳太子の愛犬・雪丸の物語からは、ゆるきゃら「雪丸」が誕生しています。その土地独特の犬たちが、現代に「ゆるきゃら」としてよみがえっているのです。何もないところから作り出されたフィクションの犬ではありません。もちろん誕生当時はフィクションの犬もあったかもしれませんが、それが何百年もの歳月をかけて、その土地の歴史に組み込まれています。

だからどこにあってもいい犬像(土地との繋がりがない犬像)には、あまり興味がわきません。今回の書籍での私なりの「犬像」の定義からは外れるからです。たとえば、某携帯電話会社の白い「お父さん犬」の像ですね。その土地に根差した物語がないからです。(それ以上に、これはコマーシャルなのですが。もちろん、「お父さん犬」も何百年か経てば歴史になるかもしれません)

だから犬像は棚田と同じように、町おこしに結びつきます。土地独特の魅力を、棚田や犬像が代表していると言ってもいいかもしれません。実際、「しっぺい」も「雪丸」も、町おこしに一役買っています。

ところで、人の顔の判別には「平均顔」説というのがあります。たとえば日本人なら日本人の顔の平均を知っているので、そこからどれだけ外れているかの「差」で判別しているという。外国人が日本人の顔がみな同じに見えるというのは、日本人の「平均顔」を知らないからで、反対に、日本人は外国人の「平均顔」を知らないので、みな同じに見えます。

外国旅行すると、その国の滞在が長くなるにしたがって、その国の人の顔の区別がつきやすくなるという体験は私にもあるので、この説は説得力があります。

多くの犬像を見て周ることで、その犬像の「平均顔」がわかってきます。そのとき、個々の犬像の全体における位置というのが客観的に見えてきます。今回の著書で、13章のカテゴリーに分けたのも、それが理由です。平均値が分かれば、個々の犬像の意味というか、性格もわかるということなのです。

読者のみなさんには、この本を持って、犬(忠犬・名犬)にゆかりのある場所をめぐる「聖地巡礼」をしてみては、と提案したいと思います。

多くを周ることで、先に言ったように、犬像の平均値が分かり、個々の犬像についてもより客観視ができるようになるだろうし、こんなにもいろんな意味を持っている犬像があるのか、こんなにもバリエーション豊かな犬像の物語があるのかと、驚くことがたくさんあると思います。そこから、犬と人間の関係、もっと言えば、動物や自然との関係なども見えてくるのではないでしょうか。
 
 
 
 
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2018/08/29

写真展『犬像をたずね歩く』 搬入・飾り付け終わりました

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今日、ギャラリー楽風に写真を搬入し、飾り付けをしました。写真展は明日(8月30日)からです。

1か月ありますので、お時間があるとき、浦和に来たとき、ぜひギャラリー楽風にお立ちよりください。
 
 
タイトル: 青柳健二写真展 犬像をたずね歩く

会期: 2018年8月30日(木)~9月30日(日) (毎週水曜日定休)

時間: 午前10時~午後7時 (最終日は午後5時まで)

会場: 楽風 2Fギャラリー ※ 入場無料

企画: 楽風
     〒330-0064 さいたま市浦和区岸町4-25-12  048-825-3910

※ 青柳は、8月30日(木)、31日(金)、9月1日(土)、2日(日)には会場におりますので、お気軽にお声をかけてください。時間は、毎日12:00~17:00ころまでです。
 
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2018/08/28

使いづらい、だけど美しい「旧暦棚田ごよみ」の写真決定

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昨日、新宿のある会議室で打ち合わせがあり、「旧暦棚田ごよみ」の写真がほぼ決定しました。

「旧暦棚田ごよみ」も来年度版で7年目になります。今までのこよみを並べてみました。よく続いたなぁと思います。こよみ作りでは、「いい写真」だけ並べても駄目だということがあります。

だから毎度のことですが、二、三、一一月あたりの写真選びには苦労します。なるべく季節感が出るように決めたつもりです。それと地域のばらつきにも配慮しました。

それと、来年は、5月1日から元号が変わるということがあり、休日などの表記が変わってくるようです。

7年前の夏、棚田ネットワークのスタッフに、棚田の写真を使ったカレンダーを作りたいと依頼を受けたとき、

「どうせ作るなら、今までにない、本当の旧暦カレンダーを作りませんか?」

と提案しました。巷にある「旧暦カレンダー」というのは、旧暦も書いてある新暦カレンダーがほとんどなのです。

どうせ普通のきれいなカレンダーを出しても、それだけのこと。ならいっそのこと、もっと冒険してみたいと思ったからです。

もともと棚田と旧暦は相性が良かったので、この企画は採用されることになりました。あとで気が付いたのですが、俺の職業柄、月や太陽を撮ることも多いし、アジアの祭りは旧暦で行われていたこともあって、旧暦は身近でもあったのです。だから、無意識で、自分で使いたいこよみを提案したのかもしれません。

ただ、世の中は新暦で動いているので、最初から「使いづらい」ことはわかっていました。だから売り文句にも「使いづらい」をうたっています。

何度も言っていますが、便利なのはあまりにも当たり前すぎるのです。当たり前すぎるものに対して、人間は自動的に情報を処理してしまい、意識できなくなります。要するに考えなくて済みます。だから「不便」であれば、かえって意識するようになるのでは?という逆転の発想です。
 
 
 
 
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2018/08/26

アマゾン奥地の未接触部族のニュース

Img_6495(写真はマダガスカル上空からのジャングル)


こういうニュースには、敏感に反応してしまいます。

10年前もアマゾンで、「未接触部族発見」のニュースがありました。未接触部族とは現代文明といまだに接触していない部族のこと。そのときは、ヘリコプターから撮影されていて、公開された写真には、弓か槍をこちらに構えている部族の姿が映っていました。

今回の発見は、ドローンでの撮影です。なるべく彼らに影響を与えない方法というなら、威圧感や恐怖感を与えるヘリコプターよりは、ドローンの方がいいでしょう。

でも、今回の部族もドローンには気が付いたようで、上の方(ドローン)を見ています。ただ、弓を構えたりはしていなかったようです。

10年前も、今回も、これを見たとき、俺は、彼らの方から見たらどうみえるのだろうか?と想像しました。

空を飛行する得たいの知れない鳥のようなもの。うるさい羽音。何をされるかわからない。少なくとも、仲間には見えない。魔物かもしれない。恐怖を感じる。だから弓を構えた。

飛行物体は、彼らにとって、UFO(未確認飛行物体)そのものですね。

映画や小説で、宇宙人(地球外知的生物)と最初に接触するとき、だいたい宇宙人は怖いもの、というふうに描かれるのもわかります。未知のものに危険を感じるのは、生物が生き残るために必要なものでしょう。

「宇宙人がUFOに乗って地球を観察しているんだ」などという話がありますが、このニュースを聞いて、ほんとにあるかもしれないなぁと思いました。「未接触部族を見ている俺たち」を見ている宇宙人がいると。

ネットでも、そう思う人たちはたくさんいるようです。この未接触部族のニュースを聞いて、UFOと結びつけるつぶやきがたくさんあります。

宇宙人は、こんな状況にある人類と地球環境を、どういうふうに見ているのでしょうか。

もし、「未接触部族を見ている俺たち」を見ている宇宙人がいるとしたら、「未接触部族を見ている俺たちを見ている宇宙人」を見ている別な宇宙人がいる、と考えるのが自然ですよねぇ。

人類は、「宇宙は広い」ということを想像できるようになった段階です。ただ、その「広さ」はまだわかっていないですが。
 
 
 
 
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2018/08/25

平成最後の「旧暦棚田ごよみ」

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来年(平成31年・2019年)用の「旧暦棚田ごよみ」の打ち合わせが来週あります。

例年通り、まず400点くらいの写真をリストアップします。去年から今年にかけて撮影した棚田の写真も、もちろん含みます。

そのあと、200点くらいに絞って事務局に提出します。(上に掲載の写真3点は、この候補です)

これを打ち合わせ当日、プリントしたものを、並べたり、動かしたりしながら、最終的には、表紙と12ケ月分の写真を決めていきます。

来年は平成31年ですが、天皇陛下は平成31年4月30日に譲位し、皇太子が5月1日に新天皇に即位します。

5月1日に新しい元号になります。だから平成最後の「旧暦棚田ごよみ」になります。

元号が前もって分かっていたら、こよみ作りも楽なのですが、これはぎりぎりまで公表されないでしょう。1か月前ではないかと言われています。

また、新元号の予想がネット上に飛び交っていますが、その中で多いのは「安」という字を含んだ2文字だそうです。「安」なら、「A」なので、M・T・S・Hにもバッティングしないし、いいかもしれません。
 
 
 
 
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2018/08/24

来年も雑誌comcomで「旅するヴィーノ」の連載続く

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来年も「旅するヴィーノ」の連載が続くことに決まったそうです。編集者から連絡がありました。日本二周犬、ヴィーノ良かったね。

編集者からは反応がいいと聞いていて、実際読者アンケートなども誌面に掲載されているのを読んで、うれしいことはうれしいのですが、「賢いヴィーノ」という表現に一抹の不安を感じもします。誤解されてはいないだろうか?と。

いや、「旅犬」としてはいい犬であることは間違いありません。ただ、俺たち夫婦の中では「旅犬」と「賢い犬」というのが結びつかないのです。

けっこうやんちゃな犬と感じているので、写真から受ける印象とはじゃっかん違うのではないかなと。

まぁ、そこは人間のアイドルと同じで、ウンチもすれば、わがままも言うし、喧嘩もするということで、許してもらいましょう。

今年も九州や北海道にもヴィーノを連れていっしょに旅をして、写真も撮っているので、それもいずれは使えればいいかなと思います。

日本一周どころか、もう2.5周くらいしている旅犬です。
 
 
 
 
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2018/08/23

今日は、二十四節気「処暑」、七十二候「綿柎開(わたのはなしべひらく)」

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今日からは、二十四節気「処暑」の初候「綿柎開」です。

「処暑」は、暑さが峠を越えて後退し始めるころ、「綿柎開」は綿を包む萼(がく)が開くといった意味です。

ちょっと涼しくなったかなと思ったら、今週は暑さがぶり返したように思います。

今年の夏は暑かった。とくに7月の異常な高温には参りました。40度越えが何度あったか。毎年こんな夏になってしまうのでしょうか?
 
 
 
 
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2018/08/21

『犬像をたずね歩く あんな犬、こんな犬32話』書店で発売開始

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『犬像をたずね歩く あんな犬、こんな犬32話』
青柳 健二(著)
出版社: 青弓社 (2018/8/20)
A5判 180ページ 並製
定価: 1800円+税
ISBN: 978-4-7872-2077-6 C0026
奥付の初版発行年月: 2018年08月20日
書店発売予定日: 2018年08月20日
 
 
書籍カバーの写真は、和歌山県有田川町の明恵上人の愛犬像です。オリジナルは、京都高山寺にある木彫りの子犬像です。
 
詳細は、こちらのページでどうぞ。

http://asiaphotonet.cocolog-nifty.com/blog/zoku_inuzou.html
 
 
なお、8月30日から埼玉県さいたま市浦和区のギャラリー楽風で写真展『犬像をたずね歩く』を開きます。
 
 
 
 
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2018/08/18

スーパーボランティア・尾畠春夫さん

180818(これは内容と関係ありません)


今や時の人、2歳の男の子を発見した尾畠春夫さん。

すごいとしか言いようがありません。車中泊しながら、現場では何ももらわない、自己完結のボランティア。言うだけではなく、実際に実践しているところがすばらしい。

そして尾畠さんが発する言葉には、実践に裏打ちされた説得力があります。

「子どもは下には行かず上に行くという習性」だとか「赤い服を着ているのは被災者が元気になるように」という、尾畠さんがボランティアなどの活動を通して、実地に学んできた言葉は、本人は「学歴がない」といっていますが、まるで心理学者のようです。

それから、前々から気になっていたことも、改めて思いおこさせます。それは何の分野でも、プロとアマチュアの垣根がなくなりつつあることです。

行く方不明者を探すことも、アマチュアが活躍する時代になってきたか、という思いです。

だからこの流れは、政治家にも当てはまる、そういう時代がきっと来るでしょう。仕事としてやっている「政治屋」ではなくて、本当にやりたくてやるアマチュア精神の政治家が活躍する時代が。

「職業」という概念の転換点です。

そしてもう一つ、気になることがありました。

子どもが無事に見つかったというのに、批判する人はいるもんだなぁ、ということです。尾畠さんが幼い子に飴をあげた行為を非難する人たちです。喉に詰まらせる危険があるということらしい。母親が抱く感想としてわからないでもありません。

でも、そもそも飴は小さなものだったようだし、この話の本質は、子どもが無事に見つかったということで、そりゃぁ、多少の不手際はあるでしょうが、そこを上げ足取ってどうするんでしょうか。

非難する人って、けっきょく、尾畠さんのように「探してあげよう」とは思わないんですよね。

今回のことばかりではなく、何に対しても批判ばかりする人たちは、自分は快適なエアコンの部屋でスマホのこっち側にいて、傷つかないことを十分わかっているから好き勝手に言える。そこが実際に行動する人と違うところでしょうね。

行動には危険も責任も伴うのです。リスクがあるのです。でも、そんなこと百も承知です。それでも「助けたい」という尾畠さんの思いの尊さに敬意を払うべきだと思います。
 
 
 
 
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2018/08/17

今日は、二十四節気「立秋」、七十二候の「蒙霧升降(ふかききりまとう)」

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今日は、二十四節気「立秋」、七十二候の「蒙霧升降」。「深い霧が立ち込める」などといった意味です。

今朝は風もあって涼しいです。夏が終わりかけているのを感じます。

写真は以前9月上旬に撮影した新潟県十日町市星峠の棚田の写真です。

一年中を通して霧や靄が出る棚田で、だから、写真を撮る人たちにとっては、魅力的な棚田で、昔から「峠の棚田」として知られていました。

でも、合併で「十日町市」になったとき、他の地区の「峠」という地名とバッティングしないようにと「峠」は「星峠」になったそうです。
 
 
 
 
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2018/08/15

【犬狼物語 其の二百九十八】 東京都渋谷区 忠犬ハチ公像の70年

Img_6742(渋谷駅前の忠犬ハチ公像)

171029_3(山形県鶴岡市の忠犬ハチ公試作品の石膏像)


終戦記念日の今日、8月15日は忠犬ハチ公像が建立されてから70年になります。

渋谷駅前の忠犬ハチ公像は、今では外国人も順番待ちをして記念撮影するくらいの人気スポットになっています。

現在の忠犬ハチ公像は2代目です。初代は戦中の金属供出で撤去されてしまいました。戦後、安藤士さんによって2代目が造られ、1948年(昭和23年)8月15日、除幕式が行われました。

2代目を造るにあたって、士さんは空襲で自宅が焼けたので、他の民家を借りて、そこで石膏の試作品を造りました。

でも、気にいらなかったので、造り直しました。初めの試作品よりも大きめに造ったそうです。それが2代目の銅像の元になりました。

初めの試作品は忘れられ、偶然にも、いろんな人の手に渡って、最終的には、鶴岡市にやってくるのですが、そのことについては、「忠犬ハチ公像の石膏試作品が鶴岡市に来た奇跡話」に書いています。

ところで、設置にあたり、「忠犬」では軍国主義を思わせるなどの意見が出たようですが、結局、「忠犬ハチ公」という名前が浸透していたので、そのまま「忠犬ハチ公」になったようです。
 
 
 
 
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2018/08/13

【犬狼物語 其の二百九十七】 神奈川県南足柄市 大雄山最乗寺 多摩が育てられた寺

_87a1537(大松寺の老犬多摩の墓)

_87a1416(道了尊仁王門)

_87a1424(最乗寺の本堂)

_87a1426(最乗寺境内)


南足柄市の大松寺には「老犬多摩」の墓がありますが、多摩が最初に預けられたところが、大雄山でした。

南足柄市の西側に位置する大雄山最乗寺は600年以上の歴史を持つ関東でも有数の修験道の霊場です。

創建に貢献した道了という修験道の行者が、寺の完成と同時に天狗になり身を山中に隠したと伝えられることから、道了尊とも呼ばれます。

その道了尊仁王門を過ぎて、さらに山の上に上っていくと、最乗寺の本堂に至ります。

当時は「三山参り」といって、富士山・大雄山・大山をめぐることが流行っていたようです。

明治11年、武蔵野国多摩郡北見方村の長崎七郎という人も富士山に登りました。帰路犬をつれ大雄山に詣ったのですが、犬は数十里歩いて疲れてしまい、主人と帰れなくなり、大雄山に預かってもらいました。

寺の衆がよく世話をしてくれたので、数日で家に帰ることができました。その後、この犬を気にいった寺のお坊さんに、子犬が生まれたらもらいたいとお願いされて、後日、七郎は、子犬を連れていきました。それが多摩です。

そして多摩は、大松寺に引き取られ、明治21年11月25日に亡くなるまで過ごしました。
 
 
 
 
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2018/08/12

今日は二十四節気「立秋」、七十二候「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」

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140812(ミンミンゼミ)

「寒蝉鳴」は、七十二候のひとつ。二十四節気の立秋の次候です。

「ひぐらしなく」と読まれていますが、もともと中国から入ってきた「寒蝉(かんせん)」は秋の訪れを告げる蝉といった意味らしい。

だから時期的に、8月中旬は、「ヒグラシ」ではなくて「ツクツクボウシ」ではないかという説もあるようです。広辞苑で「寒蝉」を引くと、

「秋の末に鳴く蝉。ツクツクボウシまたはヒグラシの古称か。」

と書かれています。

ところで最近ヴィーノの散歩に出るのは4時半ころですが、雑木林の公園の近くで、蝉をよく見ます。朝露に濡れたせいか、飛べないようです。

掲載した蝉はすでに死んでいたものを拾ってきたものです。残念ながらこれは、ヒグラシでもツクツクボウシでもなく、アブラゼミとミンミンゼミです。
 
 
 
 
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2018/08/11

新刊『犬像をたずね歩く』と写真展のポスター

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新刊と写真展の情報を入れたポスターができました。写真展のDMと似たデザインの方が、関連が分かるかなと思って、こんなデザインにしました。

これは浦和のギャラリー楽風の、道路に面した壁に貼られる予定のものです。

前著の時のように、またいろんなメディアから取材を受けるなどという甘い夢は抱いていないので、自分でやれる営業努力はしようと思っています。これもそのひとつ。
 
 
 
 
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2018/08/10

『犬像をたずね歩く  あんな犬、こんな犬32話』の見本が届く

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『犬像をたずね歩く  あんな犬、こんな犬32話』の見本が届きました。インクの匂いがいいですね。自分のイメージが1冊の本として、形になることはうれしいものです。

書店で販売されるのは、20日ころかららしいです。少しお待ちください。

前著の「続編」とも言えますが、ただ、犬像の残りを載せたというだけではありません。日本の犬像をカテゴリー分けして、全体像が見えるように配慮した本です。なので、これで犬像に関しての「完結編」とも言えます。

それと8月30日から始まる写真展用の写真をプリント始めました。

しばらくプリンターを使っていなかったので、ノズルが詰まっていて、それを溶かしてインクが正常に出るまで何度もメンテナンスを繰り返したので、インクがなくなり急きょ、アマゾンで注文。すぐ届くので便利ですね。

この写真は、埼玉県皆野町・蓑神社のお犬さまの像です。
 
 
 
 
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2018/08/07

今日から二十四節気「立秋」、七十二候「涼風至」、台風「サンサン SHANSHAN」接近中

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今日から二十四節気「立秋」、七十二候「涼風至(すずかぜいたる)」。

暦の上では「秋」の始まりです。でも、どこが「涼風至」だと思ってしまいます。

連日の酷暑が続いていたと思ったら、今度は台風「サンサン」が近づいています。

前回のような逆走台風にはならないようですが、このコースもあまりないと思うので、じゅうぶん注意しないといけません。

気温も台風も、過去の経験が通用しなくなっている異常気象が続いています。

ところで、今日初めて知ったのですが、この台風13号は、日本以外のアジアの国では、「サンサン」と呼んでいるらしい。これは香港の少女の名前から来ているという。つまり中国語です。

「SHANSHAN」とアルファベット表記しているので、「香香」かも知れません。とすると、あの上野動物園で生まれたジャイアントパンダのメスの赤ちゃんの名前「シャンシャン」と同じとも言えます。

台風の名前は、アジアの14か国が加盟している台風委員会が決めていて、各国10個の名前を提出しているので、140個の名前があり、発生するとこの名前リストから順番に自動的に割り振られる名前です。

なので、次の台風14号が発生したら、今度は「ヤギ」という名前の台風になるようです。「ヤギ」は日本語の「ヤギ」。山羊座から来ているという。日本の提出している名前は、すべて星座の名前です。

でも、日本では、「〇号」という呼び名で慣れているので、「台風ヤギが本州に接近中で・・・」というのは、ちょっとへんな感じです。

台風の場合、災害が起こる確率が高く、むしろ台風名は機械的な「〇号」とした方がいい場合もあるのでは?と思いますが。とくにかわいらしい名前の台風名と甚大な被害が出た時はギャップを感じるだろうし、日本人のことなので「不謹慎だ」という人も現れないとも限らない。だからあえて日本では、「〇号」を使い続けているんじゃないかなと邪推しています。
 
 
 
 
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2018/08/06

映画『クーデター』を観て

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『クーデター』の原題は 『No Escape』。2015年のアメリカ映画で、監督・脚本は、ジョン・エリック・ドゥードルです。

怖いといったらいいか、ハラハラするといったらいいか、たんなるエンターテインメントとして映画を楽しむことが難しいと思えるほどです。それだけリアリティがあり、映画的には、いい作品なのでしょう。

俺にとっても、これはある意味、こういう事態が起こった時のシミュレーションとして(サバイバルの教材として)見てしまうようなところがありました。

映画のストーリーは、それほど複雑ではありません。東南アジアのある国で、赴任してきた家族が、突然起こったクーデーターに巻き込まれ、家族を守りながら、必死に逃げるというストーリーです。

このクーデーターが起こった翌朝のシーンがまたリアリティがあったのです。ホテルに新聞が届かないので、主人公は売店に買いに行くのですが、町が妙に静かなのです。

そして「静」から「騒」への転換。突然暴動が起こることで、主人公は何かが起こったことを悟るのです。たぶん、実際もこんな感じなのでしょう。何が起こったか把握できるのは、少し時間が経ってからです。その瞬間は、動物的な勘を頼りに、「そこにある危機」を、とにかく逃れるということが一番です。

主人公の家族を助ける謎の男(CIA?)がいるのですが、主人公は、家族を守るために、クーデーターを起こした側の民兵を殺したことを彼に告白します。彼は言います。

「ここには善悪はない。あるのは、家族を守るかどうかだけ」

舞台は「ある国」なのですが、撮影が行われたのはタイだそうで、「タイ」とわからないようにという条件でロケが許されたそうなのですが、タイに行ったことがある人なら市場の様子からすぐわかるし(だからタイで上映禁止になったのかも)、家族が国境の川を渡って逃げる先が「ベトナム」で、クメール文字のような文字も出ていたので、舞台はカンボジアかなと想像させてしまいます。

ちょうどカンボジアで総選挙が行われましたが、日本政府も民主的な選挙を求めていたくらいで、最近は独裁的な匂いがしてきたところです。だからなおさら、クーデターはありえるなと。

どこの国もクーデターがありそうなので、フィクションに徹するなら、「ベトナム」という実在の国名や、クメール文字なども、架空のものにしたほうが良かったのではないかとも思いますが。
 
 
 
 
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2018/08/05

【犬狼物語 其の二百九十六】 愛知県磐田市 しっぺい太郎像再訪 

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磐田市の矢奈比賣神社(見付天神)を再訪しました。

鳥居の前には凛々しい姿のしっぺい太郎像が立っています。細身の体で狼のようにも見えます。「山犬」と書いたものもあるようなので、そうすると狼そのものだったのかもしれません。

見付天神のさらに奥には、こじんまりとした霊犬神社が鎮座しています。ここにはしっぺい太郎の墓碑もあります。

岩田駅前にも行ってみました。駅前広場に置かれたキャラクターの「しっぺい」。見付天神の像とは対照的な、ふくよかでかわいらしい像です。

江戸時代、この「しっぺい太郎型伝説」は日本中で流行り、歌舞伎で演じられたり、外国にも紹介されていた日本を代表する伝説だったようです。

借りてきた犬が化け物(ヒヒ・大猿・ムジナなど)を退治し、それまで人々を苦しめていた人身御供の悪風習がなくなる話で、猿神退治型伝説の1パターンともいわれます。

物語では旅の僧が犬を探してくるのですが、人身御供という旧習を壊すのは地元の人間ではなく、「旅の僧」になっていて、現代でも外圧に弱いと言われる日本人の心情と共通しているようで面白い。

土地によって、「しっぺい太郎」という犬の名前はいろいろです。「ちょっぺ太郎」「べんべこ太郎」「めっけ犬」「メタテカイ」「メッケンゲ」とか・・・

このような話は、行者や修行僧による布教にともなって全国に広がり、民間伝承・伝説になっていったようです。話に登場する「旅の僧侶」は彼らそのものなのかもしれないですね。
 
 
 
 
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2018/08/04

【犬狼物語 其の二百九十五】愛知県豊川市 犬頭神社

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豊川市に五穀・桑蚕とかかわりの深い「保食神」を祭神とする犬頭神社があります。

このあたりは、古くから養蚕の盛んな地として知られ、「犬頭糸」と呼ばれる上質の生糸を朝廷に納めていました。

『今昔物語』に「參河國始犬頭糸語(参河の国に犬頭の糸を始めたること)」として、次のような話が載っています。Wikiから要約すると、

「三河国の郡司は、蚕がみな死んでしまった本妻の家に通わなくなった。そのため本妻は貧しくなり、見つけた一匹の蚕も、白い犬に食われてしまった。しかし、くしゃみをした白犬の鼻の穴から2本の糸が出てきた。この糸は引いても引いても出続けて、糸は巻き尽くされたが犬も倒れて死んでしまった。妻はこれを仏の助けに違いないと思い、桑の木の根元に犬を埋葬した。
ある日、郡司が本妻のところを訪ねると、白く光り輝く大量の生糸を見て、郡司は仏の加護がある人を粗末に扱った自分を悔いて、新しい妻の元に通わずに本妻の家に留まったという。犬を埋めた桑の木には沢山の蚕がついて素晴らしい糸が採れた。」

という話です。

それにしてもこの郡司さん、蚕がいなくなった本妻を捨てたのに、今度は、生糸がたくさん採れたからといって本妻のところに戻ってくるとは、ずいぶんあからさまな人物ですね。別な言い方をすれば、正直者かもしれません。まぁ、話の本筋ではないのですが。

話の印象としては、「犬」や「木に沢山の〇〇」などと聞くと、「花坂爺さん」を思わせます。

境内に立っていた解説看板にも、「ご神木の桑の木」と書いてありました。探していると、近所の人が来たので声をかけると、手水盆の近くにある木を指して「これです」という。

「これが桑の木?」

なんと、巨大なこの木が、桑だったのです。確かにしめ縄を回してあるのでご神木らしい。訪ねたのは3月で、まったく葉もないのでわからなかったのですが、夏にはちゃんと大きな桑の実もなるということでした。桑の木は生きています。

ところで、神社の大祭では手筒花火をやるそうです。

それと厄年の人が餅を奉納して拝殿のところに櫓を組んで、そこから村人に餅をまきます。20年ほどまえから餅の中に景品を書いた札を入れるようになったとのこと。景品は豪華で、自転車などがあるそうです。

神社の隣の建物は立派な回り舞台ですが、残念ながら今はもう使っていないということでした。
 
 
 
 
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2018/08/03

【犬狼物語 其の二百九十四】三重県津市 四天王寺の犬塚

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三重県津市の四天王寺にある動物供養浄苑を訪ねました。ここに犬像があるという情報を得ていたからです。

それほど期待はしていなかったのですが、施設は10年ほど前に作られたモダンで新しいものなのに、犬像は古くて、何か物語がありそうな雰囲気で、がぜんテンションがあがりました。

四天王寺のHP(http://www.sitennoji.net/pet/index.html)には浄苑についての記述があります。

「この浄苑は動物と自然と一体になれる清らかな空間です。循環する水の流れは三途の川をイメージし、納骨堂には本磨き御影石が使われております。この表面に映りこむ空や雲や木々が天地いっぱいに広がった今は亡き家族(ペット)を表現しております。(2009年度のグッドデザイン賞を受賞致しました)」

寺で伺ったところ、昭和2年3月に三重県が犬(ペット)を供養するため犬塚を建立したそうです。だから犬像はもともとこの寺にあったものではなく、どこからかもってきたようです。

それ以上のことはわからないというので、三重県庁と教育委員会で聞いてみましたが、文化財のリストにも載っていないし、資料もないということで、建立の経緯はわかりません。

あとは、寺の古いことを知っている人を探すしかないかもしれません。
 
 
 
 
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2018/08/02

東京五輪・パラ 式典統括に狂言師の野村萬斎さん

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_mg_0743(震災前の2009年5月10日、岩手県陸前高田市の図書館前広場で披露された伝統芸能「根岬梯子虎舞」)


「東京五輪・パラ 式典統括に狂言師の野村萬斎さん」のニュース。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180730/k10011556361000.html

このニュースを聞いて、最初は意外な人選だと思ったのでしたが、でも、よく考えたら、適任なんだなぁと思い直しました。

萬斎さんのインタビューでは、こんなキーワードが出てきました。「鎮魂と再生」です。そしてそれは芸能の一つの役割りでもあるという話です。

以前、「東北お遍路」のフォーラムで、民俗学者・福島県立博物館館長の赤坂憲雄さんの講演「震災と宗教」を聴く機会がありました。

赤坂さんは震災後の被災地を周り、それは「巡礼」でもあった、という話が印象的でしたが、震災後「シシ踊り」などの芸能や祭りが一早く復活したことを見て、日本人ほど宗教を大事にしている民族はいないのではないかと感じるようになったそうです。

東北の芸能、祭りは死者に対する鎮魂供養の意味があり、こんな大災害のときにこそ、やらなければならないものだというのです。

芸能は、鎮魂と再生には必要なもの。東北の復興というだけではなく、先日には西日本の豪雨災害もあったし、日本は災害から逃れることはできません。

日本人は、自然というものの恩恵を受けるなら、その負の面である災害も、ある意味受け入れなくてはならない、ということなのでしょう。自然とともに生きていく日本が災害からどのように復興するのか、その役割として芸能の力は大きいのかもしれません。

そういう意味で、萬斎さんに期待できるのではないでしょうか。

ニュースでは「今後、野村萬斎さんたちは4つの式典に共通する基本理念を設けたうえで、それぞれの式典で独自性のある物語や演出、それに聖火台のデザインや開会式で聖火をどのようにともすのかなどを検討していくことになります。」とあります。

聖火台は、もちろん縄文の火焔式土器でしょうね。
 
 
 
 
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2018/08/01

『縄文 JOMON 一万年の美の鼓動』展

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9月2日まで東京国立博物館で開催中の『JOMON 縄文 一万年の美の鼓動』展へ。

ここには、今年4月に犬像本に掲載するために撮影させてもらった、栃木県藤岡神社遺跡から出土した犬形土製品も展示されているということで、犬像に再会するため、という意味もありました。

今回の展覧会は縄文時代の国宝6点がすべて集結するというぜいたくなものです。史上初だそうです。ただ6点すべて揃ったのは、昨日からでした。それまでは4点だけ。だからなのか、昨日はけっこう混雑していました。

国宝は、5点が土偶、1点は火焔型土器です。すべてすばらしいのですが、特に気にいったのは、「縄文の女神」と「合掌土偶」です。

「縄文の女神」は縄文時代中期のもので、山形県舟形町で出土しました。

正面からの写真を見ていたのですが、実物を真横から見ると、この女神像のユニークさが際立ちます。世界的に女性像はたくさん出ていて、たいていお尻が大きく誇張されているのですが、こういった形は初めて見るものでした。

「合掌土偶」は縄文後期、青森県から出土した座った人が合掌しているものです。縄文の祈りの姿を表しているそうです。

どうしてこんな発想や造形が生まれるんでしょうか。素晴らしさに言葉が出ないですね。カンボジアのクメール石像も好きなのですが、縄文にもクメールにも、原始的なエネルギーを感じます。

ところで、犬像ですが、この藤岡神社遺跡の土製品だけでした。半年ぶりの再会です。動かないようにテグスで固定してあって、それは大切な出土品を守るにはしかたないのですが、大きな像ではないので、鑑賞するにはテグスが気になってしまいました。

とにかく、あと2週間で、この犬像が掲載された本が本屋に並ぶことを想像するとワクワクします。

それと、珍しいと思うものに、岩手県で出土した狼形鹿角製品というものがありました。会場内はすべて撮影禁止なので、この写真はありませんが(こちらに画像があります。http://j-shibainu.sakura.ne.jp/pdf/Digest26.pdf)、長さは25cmくらいでしょうか、細長い鹿の角の先端に狼のような動物の顔が彫られて(造られて)いるものです。

近づかないとわからないほど小さなものです。何に使ったものでしょうか。似たものとして髪飾りがあったので、これも髪飾りなのでしょうか。

それと、説明文には「狼形」と書いてあったのですが、「犬形」かも。縄文犬は、ストップがほとんどなく、狼と似ているということはすでに書いた通りです。まぁ、どっちかは、作った人に聞かないとわからないかもしれません。

ある博物館の学芸員が「考古学が面白いところは、みんな、自由に想像できること」とも言っていたとおり、俺にとっては、狼でも犬でも、どっちでもいいのですが。

ただ、強いものを身に着けることで、お守りにするという目的なら、日常的に傍にいる犬ではなく、森の最強動物であった狼の可能性は、やっぱり高いのかもしれません。
 
 
 
 
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