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2020/07/15

韓国ドラマ『愛の不時着』の第5話のエピソード

0294(中国雲南省・馬関)

 

 韓国ドラマ『愛の不時着』が話題ですが、妻に誘われて観始めたらけっこうおもしろい。今、12話くらいなので、もう少しで完結します。

パラグライダー中、竜巻のアクシデントによって北朝鮮に不時着した韓国の財閥令嬢ユン・セリが、北朝鮮の堅物の将校リ・ジョンヒョクと恋に落ちるという話なのですが、今日は、このドラマの第5話に出てくるエピソードについてです。

彼らふたりがピョンヤンに列車で行くことになって乗り込んだのですが、途中、停電で荒野の真ん中で止まってしまうんですね。そして韓国人のユン・セリは、長時間止まると知って、食べ物や飲み物を心配します。ところが、どこからともなく、大勢の村人たちが列車に向かって走ってくるのです。何事?

これを見た瞬間、俺は中国のバス旅で、崖崩れで立ち往生していた時を思い出し、彼らがどうして走ってくるのかを瞬時に理解しました。

つまり彼らは、周辺に住む村人で、彼らにとって、列車がそこで止まることは、一大商機なのです。食べ物や毛布や薪を売りに殺到したのです。中国でもこういう体験が俺にもあったからすぐ分かりました。

80年代のバス旅でよく起こったトラブルは、崖崩れで長時間止まってしまうということでした。とくに、雲南省、四川省では、ほとんどの道が山間部を走っているので、特に雨の多い雨季は、崖崩れの頻度が高くなります。そしてよく、崖下に転落した車を目撃しました。

短ければ1~2時間で通れるようになりますが、重機が遠いところからやってくるしかない、山奥で崖崩れがあると、半日、一日、バスはそこで止まったままになるのです。

そこで、乗客は、いつ開通するかわからないので、まず最初にすることは、村が近かったら、村の雑貨屋に走り、食べ物を確保するのです。俺なんか、事情がわからない人間は、だから、空っぽになった雑貨屋を目の当たりにして呆然と立ち尽くすことになります。

でも、ここが中国の辺境地帯の面白いところですが、もし、食べ物を確保しそこなっても、全然心配は無用なのだということがだんだんわかってきました。

とんでもない山奥で、人っ子ひとりいないと思われるような場所でも、必ずどこからか、物売りの村人が現れます。たいていは食べものです。天秤棒を担いでやってきて、ゆで卵だったり、ご飯と漬物だったりを売り歩きました。

四川省・昌都で、イ族の祭り「火把節(松明祭り)」を見た後、成都へ向かうバスに乗ったときのことです。その時もまだ雨季の真っ最中で、毎日雨が降り続き、一抹の不安を抱きながらのバス旅でしたが、案の定、途中の山の中でバスが止まってしまいました。前方に車がたくさん止まっていて、先に進めません。この先で崖崩れが起こったようでした。

さて、今回は何時間で脱出できるだろうと心配になりましたが、さっそく乗客たちはバスを降り、方々に走っていったので、俺も降りて売店を探しましたが、もうほとんどの売店は、イナゴの大群が去ったあとのように、すっかり食料品がなくなっていました。俺は何も買えずにバスに戻りました。

すると、ものの一時間で道は開通したのです。良かったぁと思いました。なんだ食料を買い占めした人間はバカをみたなと内心、彼らを軽蔑しました。

ところが、買い占めした乗客たちが、危機は去ったと思ったのか、食料品を他の乗客たちにあげ始めたのです。俺もお菓子を袋ごともらいました。そしてバスの中は、なんだか和気あいあいとした雰囲気になってきて、それからの道中、みんな仲間のようないい雰囲気で旅をすることができたのです。

崖崩れなど多かったですが、今から思えば、それこそ中国のバス旅の面白さでした。『愛の不時着』を観て、こんなバス旅も思い出し、すごく懐かしい思いにとらわれています。

 

 

 

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