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2021/05/28

【犬狼物語 其の五百六十】 山梨県大月市&上野原市 王勢籠神社の狼のお札

Photo_20210525164401(読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/culture/20210524-OYT1T50077/より転載)

 

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読売新聞オンライン(2021年5月25日)には、

 「疫病の退散願い、江戸時代に配られた「かわいいお札」…根付いていたオオカミ信仰」という記事が出ました。(https://www.yomiuri.co.jp/culture/20210524-OYT1T50077/)

こんな御札があったんですね(一番上の図)。知りませんでした。「文化十三年」(1816年)と制作年が墨書きされていたそうです。なので、かなり古いものです。逆に、今のお札よりも、デザイン性が高い感じがするくらいです。

このお札のシルエットを見て、あるお犬さまを思い出しました。

それが、上の写真、青梅市の軍畑の近くに鎮座する山の祠のお犬さま、そしてもう一か所は、あきる野市の御嶽神社のお犬さまです。

どちらも「大口」を強調したものでしょうか。意図したのかどうかわかりませんが、じゃっかんデフォルメし過ぎなのか、可愛らしくなってしまっているところが、また味があって良いかなと思います。 

日本では、名前から、狼の特徴として「口」に注目しているようですが(「大口真神」、「大咬」とか)、西洋では「目」の輝きらしい。

「狼をさす呼称は光ないし輝くことを意味する語根leuk-(そこからギリシア語のlykosやラテン語のlupusが派生)、あるいはwulk(そこからゲルマン語のwulf、のちにwolfが派生)と結びついている」(『ヨーロッパから見た狼の文化史』から)

県立博物館で学芸員を務めていた帝京大学文化財研究所の植月学・准教授(動物考古学)によると、

「王勢籠権現には『神犬』と呼ばれるオオカミをまつる信仰があり、神犬にはコレラを引き起こす悪霊を退散させる霊力があると信じられていた」と解説しています。

狼がコレラの原因になっている悪狐をやっつけてくれるという信仰が流行ったのが、安政5年のコレラパンデミックのとき。江戸だけではなく、このあたりでも、お犬さまに頼ったということのようです。

もし、この版木のことをもっと前に知っていたなら、今回の『オオカミは大神 弐』にも書いていたと思います。残念です。

本には、上野原市の王勢籠神社(王勢籠権現)についても書いてはいて、今授与されているお札の写真も載せています。通常なら5月上旬の例大祭で授与されているお札ですが、コロナ禍で、例大祭は、去年、今年となくなったと聞いています。なので、神社が鎮座する集落の民家の入り口に貼ってあるものを撮影させてもらったのでした。

記事には「この図柄を描いた絵はがきなどを作製し、広めていくことができないか検討している。」 とあります。アマビエのように有名になるのか、注目です。

 

 

 

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