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2022/07/31

【犬狼物語 其の六百十五】岡山県倉敷市 児島小川町の木野山神社

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児島小川町の木野山神社を参拝しました。

拝殿前には、1対の狼さんの石像が建っていますが、尻尾が直立していて、両方とも巻物を加えた姿です。なので、関東でなら「狐」と思ってしまうかもしれません。

でも顔の表情、肉付きからこれはやっぱり狼像なんだと。社殿前には狼が好きな塩も供えられています。何度か書いていますが、西日本では、尻尾の直立した狼像が多いことがわかってきました。

実際、由緒書きにも、明治12年に狼像を建てたと書いてあります。ただし、今の狼像は2代目で、明治12年の先代の狼像は社殿の中に置かれています。

その像はかなり損傷が激しく顔の目鼻もわからないくらいですが、尻尾は直立していないので、より狼像らしいものに見えました。

そしてなんといっても重要なのは、氏子たちがどう思っているかなんですが、総代も、新しくなった「狼さん」が、「狐」と近いことは意識しているようで、「当時の注文の仕方なのか、石工のイメージなのか、わからないけど、狐のようになったみたいですね」という。

 

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2022/07/30

【犬狼物語 其の六百十四】ミュージアムパーク茨城県自然博物館の剥製のオオカミ

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ミュージアムパーク茨城県自然博物館へ行ったら、オオカミの剥製がありました。

キャプションには「オオカミ」としかありませんでした。なので、後日メールと電話で、詳しい情報を問い合わせましたが、今のところ回答はなく(2週間経ちました)、これがどういった種類で、どこ産のオオカミなのかはわかりません。

でも、このオオカミの姿自体は、ただただ美しいだけです。返事を待ちきれずアップした次第です。

回答が来たら、このページに追加します。

 

 

 

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2022/07/27

アントニオ・バンデラス主演の『オートマタ』 人類の後を受け継ぐ者

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アントニオ・バンデラス主演の、『オートマタ』を観ました。

2014年、スペインイギリス合作映画です。ちなみにオートマタ(英: Automata [ɔːˈtɑmətə] 複数形)とは、12世紀~19世紀にかけてヨーロッパなどで作られた機械人形ないしは自動人形のこと(wikiより)。

https://gyao.yahoo.co.jp/episode/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%80%80%E3%80%90%E5%AD%97%E5%B9%95%E7%89%88%E3%80%91/619f51bb-8fc8-4357-8e8a-f24daa6ba09a

なんだか考えさせられるものがあって、GYAO!で2回も観てしまったのですが、どういう内容かというと、砂漠化や放射能汚染で地獄となった地球で、人間が管理できる(理解できる)範囲内に能力を制限されていたはずのロボット「オートマタ」が改造され、自己修復・自己学習を始めるのです。

人工知能が人間の能力を超える技術的特異点、シンギュラリティの到来です。

そうなると人間はいらなくなります。そこに危機を感じた人間がそのロボットを抹殺しようとするわけです。

考えてみれば、放射能汚染とか、砂漠化とかいう環境が「悪い」と思っているのは、人間の立場であって、この環境でも生きていけるのは(「生物」の定義をし直さなければならないですが)、たしかに放射能汚染化でも、水がなくても生きていけるロボットたちなのです。めざめてしまったロボットはいいます。「我々が人間の後を継ぐ」と。

そこでもっと想像を進めると、人型ロボットである必要もないということになります。人型であるのは、これも人間の都合です。人型の方が親近感がわくとか、可愛らしい顔ならば、警戒心が無くなり愛着もわくでしょう。

でも、単に、厳しいい地球環境で生き抜く者というふうに考えていくと、映画では、ゴキブリをイメージしているような新型ロボットが人型ロボット「オートマタ」によって作り出されました。砂漠でも生きているゴキブリのシーンが出てきます。たしかにゴキブリが次の地球の支配者だ、みたいな話は昔から聞いています。

俺が嫌いなものの第一番はこのゴキブリなんですが、この形がダメなんです。平べったくてつやつやした表面。残念ながらその一番嫌っているものが厳しい地球環境で生き抜く一番の適者というのも皮肉なものです。

ただ、もっといい形があるのでは? 要するに空飛ぶ円盤型が一番効率的なのではないかと思います。

アメリカ人のケネス・アーノルドが世界で初めてUFOを目撃した1947年以来、空飛ぶ円盤(UFO)の目撃例が多くなりました。アダムスキー型や葉巻型などいろいろありますが、その形には共通する部分があります。

ゴキブリから手足を取った形。UFOの大部分はそんな形であるような気がします。

UFOは人類の深層心理が生み出した「もの」であるかもしれません。救済者か破壊者か侵略者かはわかりませんが、どこかに存在し、人類にインパクトを与えてくれるもの。

それは地球外生物であるのが、もっともインパクトあるでしょうが、この行き詰った人類の殻を破ってくれる衝撃を人類は待ち望んでいるのではと、俺は思うのですが。

 

 

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2022/07/24

【犬狼物語 其の六百十三】鳥取県米子市 岡成神社内木野山神社&山口神社

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 岡成神社は、用水路に架かる小さな石橋を渡り、鳥居をくぐっていくと山門があります。社殿に延びる参道の両側には多くの狛犬や石灯篭が並んでいます。狛犬だけでも6対くらいあるのではないでしょうか。


社殿の左奥へ進むと、玉垣に囲まれた木野山神社の祠があって、外には普通の狛犬、内側には明治20年代奉納の狼像が向かい合って立っています。毛の表現も荒々しく、威厳に満ちた狼さんの石像です。

ここは自治会が回り持ちで管理しているということです。

なお、岡成神社境内には、山口神社があって、奉納している絵からダキニ天を祀っているようですが、社殿には、狐穴が開いていました。

 

 

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2022/07/22

【犬狼物語 其の六百十二】鳥取県米子市 下郷神社

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下郷神社を再参拝しました。

前回、去年の12月は管理者を探す中で、ある氏子さんと知り合い、ここに木野山神社への代参があることを知りました。

57軒のうち2軒が当番として参拝し、57軒分のお札をいただいて帰ってきます。この氏子さんは、今年当番でした。57軒の2軒なので、代参の当番が回ってくるのは30年に一度。一生に一度二度あるかという機会なので、楽しみだといっていました。当番は、4月に入って都合のいい日に代参のため高梁市木野山神社へ行きます。

代参でいただいてくる木野山神社の狼さんのお札は、全戸に配り、他に小宮は、この当番の2軒で半年づつ(4月~9月、10月~翌3月)、自宅に置いてお祀りします。毎月1日と15日には、灯明をともし、お供えします。

 

 

 

 

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2022/07/19

「自然と人のダイアローグ」展

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国立西洋美術館リニューアルオープン記念「自然と人のダイアローグ」展 。

今回展示の作品は、以前、常設展でも観ていたものもありました。作品一つ一つはもちろんすばらしい絵ですが、テーマの抽象性にあるのか、作品全体としては、散漫な印象がありました。

ポスターにもなっているゴッホの『刈り入れ』。これはさすがに多くの人が写真を撮っている絵の一つで、俺も釣られて撮ってしまいました。

死を象徴する鎌を持った人が麦を刈り取る絵です。刈り取りは生の終わり、「自然という偉大な書物が語り死のイメージ」を見ていたそうです。ただ絵は明るく、逆に「生」を感じさせる絵です。

ムンクの絵もありました。

『叫び』で有名なエドヴァルド・ムンクは、生涯にわたって「生と死、孤独、嫉妬、不安」といったイメージを絵画で表現し続けた画家です。

一時期精神科の治療を受けたこともありましたが、「作品」を発表する「画家」というよりも、自分で自分を治す「芸術(絵画)療法」の実践者であったという面が、特にムンクに興味ひかれる理由でもあります。俺も写真や旅で自己治療(芸術療法)の実践をしていたということがわかってきました。

 

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2022/07/18

【犬狼物語 其の六百十一】鳥取県米子市 大神山神社本社の朝宮神社の狼?像

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大神山神社の本社を参拝しました。社号額を揮毫したのは、最後の鳥取藩主だった池田慶徳公だそうです。

前回鳥取県を訪れたときには、大山寺の奥に鎮座する大神山神社の奥宮を参拝しています。そこには下山神社の巨大な狐像が。

奥宮・下山神社遥拝所もあります。やはりここにも狐です。

ところで大神山神社本社の境内末社に、朝宮神社というのがあって、本殿の蟇股に動物の彫り物があったのですが、どうも狼に見えてしまいます。というのも、この朝宮神社に祀られているのは、大山祇神や須勢理毘売神の他五柱の神様だそうです。

人間は見たいものを見るという脳の性質があって、いったん「狼」と認識してしまうと、もう「狼」以外に見るのは難しくなります。

 

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2022/07/16

【犬狼物語 其の六百十】鳥取県琴浦町 豊栄神社の狼さま

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緑の田んぼの中に鎮座する豊栄神社の狼さま。

前回参拝した時には見逃した、御神燈が置かれた御神木の素晴らしい。

 

 

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2022/07/15

鳥取県大山町 御碕水天宮&日御碕神社

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中国地方で狼信仰を追っていると、「ミサキ信仰」というキーワードが出てきます。

この「ミサキ」という言葉は古い日本語で、なかなかその実態を説明するのは難しいのですが(言い訳するようですが、柳田国男もあいまいな表現で終わっているくらいです)、ミは敬称、サキは、後先のサキで、神様が現れる前触れ・兆しとして現れる自然現象や動物、または、祟るもの、憑くもの、災いの元、神使、境界などを意味するようです。海に突き出た「岬」も、同じ語源です。また関東地方の「オサキ狐」の「オサキ」も同じ語源のようです。あまりにもいろんな意味に分かれてしまったことが、全体を把握するのが難しい理由らしいのです。

以前ブログで紹介した岡山県津山市の奥御前神社の狼さまも、「ミサキ信仰」だと言われています。この場合、狼が神の使いという神使信仰ということになるでしょうか。

船上神社の祭に参加するために鳥取県を訪れ、大山周辺の地図を見ていたら、「御崎」という地名を見つけました。大山町御崎です。ここも「ミサキ」と関係あるんだろうか?と興味を持ちました。

海に突き出た岬で、御崎水天宮があることがわかりました。

行ってみると、水天宮は小さい祠でしたが、御崎漁港の入り口で、海岸に出たら、丸い石で埋め尽くされています。誰かが石を積んだ跡もありました。不思議な光景です。

また、漁港から内陸に入ったところに新しそうな神社、日御𥔎神社が鎮座します。

これは島根県出雲市大社町の日御碕神社を勧請したといいます。漁港からの道路整備に伴って新しく移されました。境内には古そうな祠や、お結びのような三角形の岩や、狛犬だったのではないかと思われる石造物も残っています。

 

 

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2022/07/14

【犬狼物語 其の六百九】鳥取県琴浦町 船上神社の狼祭り

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船上神社の狼祭りに参加してきました。

あいにくの雨、登山としては、泥で岩場が滑り、蒸し暑くて厳しい状況でしたが、祭りとしては雨で良かったかもしれません。

宮司からは前もって、現地には蛇(マムシ)が多いし、道はぬかるんでいるところもあるので長靴がいいですよとアドバイスされていました。その通りでした。長靴登山で正解でした。

登山口から2回の休憩をして、約1時間で船上神社に着きました。氏子さんたちは約20人上ってきましたが、みんなで協力して、拝殿で神事の準備。俺はその間、宮司といっしょに奥の宮へ行って、扉を開けるところを見せてもらい、1対の狼像の写真も撮らせてもらいました。

その石像は、尻尾が直立し(西日本では多い)、三角耳も立った、一見狐のようにも見える狼さまの姿です。

その後神社に引き返すと、玄米、お神酒、塩などが供えられた祭壇も準備が整い、宮司は神職の装束に着替えて、神事が始まりました。

本殿の御簾が開けられ、その両側には狼像が配置され、太鼓や笛の音に雨音が合わさって、この場は神さまが降りてくる神域となり、厳かな雰囲気で粛々と神事が進められました。

宮司が金精込めて作文したという祝詞の奏上、代表者の玉串奉奠があり、本殿の御簾が再び閉じられ、神事は無事に終わりました。

その後、代表者は、お供えを持って奥の宮へ移動し、ここでも神事が行われました。

ところで、現在船上神社では狼のお札を出していませんが、版木が残っていることがわかったそうで、刷ってみたら、このようなお札であることがわかりました。個人的には、この狼のお札が復活することを期待しています。

 

 

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