カテゴリー「文化と芸術について」の94件の記事

2020/07/09

『中国辺境民族の旅 第二弾 : 内蒙古自治区・青海・貴州・海南・雲南編』 Kindle版

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2020年6月にkindle版として出版した『中国辺境民族の旅』の第二弾です。

今回は、内蒙古自治区・青海・貴州・海南・雲南の旅です。雲南、貴州については前回も載せていますが、今回の内容は違うものです。

中国が対外開放政策を打ち出し、外国人観光客にも大きく門戸を開いたのは1980年代のことでした。1984年に初めて中国の西域を旅し(それについては前回詳しく書いています)、前年が北だったから、今年は南にしようと単純に思いつき、85年には、中国雲南省、貴州省を旅しました。その後は中国各地、辺境に暮らす少数民族の生活文化に興味を持つようになり、ますます辺境地帯への旅を重ねていったのです。

中国の経済発展はその後目覚ましく、ここで描いているような民族文化はすでに見られなくなっているかもしれません。なので、これはひとりの日本人写真家の旅行記であると同時に、80年代から90年代にかけての中国少数民族文化や国境地帯の記録としても読んでいただけたら嬉しく思います。

文章は書き下ろしのものと、書籍や雑誌で発表したものを加筆修正したものがあります。文章の長さはまちまちですが、ご了承ください。文章は約9万文字、写真は46点掲載しています。

https://www.amazon.co.jp/dp/B08CK73P2B

 

目次

草原のモンゴル大運動会「ナダム」[内蒙古自治区・青海省]

タール寺の大法会[青海省]

ミャオ族の芦笙会[貴州省]

海南宝島の夢[海南省]

コロッケからインターネットへ[雲南省]

雲の南の少数民族たち(アルカスJAS機内誌連載からペー族、チノー族)[雲南省]

ベトナムとの国境の河口と瑶山[雲南省]

三江平流と香格里拉(シャングリラ)[雲南省]

玉龍雪山と麗江[雲南省]

八十年代のバス旅[雲南・海南・甘粛・四川省]

映画『雲南の少女 ルオマの初恋』[雲南省]

映画『山の郵便配達』[湖南省]

 

 

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2020/06/08

ほとんど犯罪的な狛犬

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八王子方面に仕事があったので、寄ってみた八王子市兵衛の熊野神社。

前から気になっていた狛犬にようやく会えました。

やばいでしょ。これはほとんど犯罪的な狛犬です。両方とも前足が取れています。だからまるで床から斜めにニョキッ!と生えているように見えます。

タウンニュース八王子版(https://www.townnews.co.jp/0305/2018/01/01/412647.html)によれば、

「2003年に社殿を修復する際、縁の下からこの狛犬が見つかったという。「おそらく前足が破損したのはずいぶん昔。『本来は神社にあったものだし、粗末にしない方がいい』ということで本来の立ち姿に近い形で設置されたようです」と糠信さん。背中の刻印によると作られたのは明和2(1765)年。神社ができたのもその頃と推定されている。」

とのこと。

狛犬はずいぶんと古いものです。縁の下から「見つかった」とあるので、長い間放置されていて、前足が壊れてしまったということらしい。

でも、ここが面白い発想だと思うのですが、前足があったころの立ち姿を想像して、角度をつけて設置したというのです。

そこに「ウケよう」などという邪心は感じられず、まじめだからかえって可笑しみ(魅力)が増しているように思います。もともと顔もユニークで、それだけでもかなりインパクトがある上に、この設置方法は、やばすぎます。

これが狼像だったらよかったのになぁ。

ところでひとつ疑問が生まれました。この狛犬、「狛犬研究会」の報告では、1998.10訪問とあって、1998年時点ですでにこの狛犬が設置されていたようなのですが、「タウンニュース八王子版」では、氏子会副総代は2003年に発見されたと言っています。時間的な矛盾があります。発見年について、勘違いされているのかもしれません。あるいは記者が勘違いしたのかも。そのうち真相を調べてみます。

 

 

 

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2020/05/24

川野明正氏監修『東京周辺 神社仏閣 どうぶつ案内』

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去年12月に出版された川野明正氏監修『東京周辺 神社仏閣 どうぶつ案内 神使・眷属・ゆかりのいきものを巡る』を紹介します。東京周辺の神社仏閣で見られる神使の像のガイドブックです。

amazonのページ

猫、虎、牛、猿、兎、蛙、蛇、犬など、いろんな神使や神社仏閣にゆかりの動物像が載っていて、全部周ってみたら面白そうです。

秩父三峯神社と渋谷宮益御嶽神社の狼像も載っています。

と、ここまで書くと、狼像に引かれてこの本に興味を持ったと思われるでしょうが、そうではありません。狼像以上に、監修した人が、川野さんだったということなのです。プロフィールを拝見すると、今は大学教授で、民俗学者になられたようです。

川野さんとは1980年代後半から1990年代前半にかけて、雲南省でよくいっしょになりました。当時、川野さんが田舎で蒐集した民間信仰の何かのお札を見せてもらったとき、強烈な印象を持ち、面白いものがあるなぁと思ったものでした。今から思えば、このお札に興味を持ったこともあって、秩父の椋神社で、お犬さまのお札を見た時は、すぐこの雲南省のお札を思い出したのです。雲南省と秩父が自分の中でつながりました。

数日間、水木しげるさんといっしょに雲南省の北部、瀘沽湖を旅できたのも、川野さんのおかげでした。写真撮影という名目で水木さんの旅に同行させてもらえたのです。

あれからずっと連絡はしていなかったのですが、たまたまこの本の監修が川野さんだと知って、なんだか懐かしさと同時に、奇妙な縁を感じたのです。結局は、あの雲南省のお札が、自分の中ではターニングポイントだったのかもしれません。

雲南省の民俗・民族文化、民族衣装、祭りや儀式に興味を持ったことが、日本の狼信仰につながっているということにあらためて気が付かされる本になりました。

 

 

 

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2020/05/22

「新型コロナ収束祈願」お札ふうアート作品

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黒いお犬さまが1体のものと、白黒お犬さまが向かい合っているもの。A4サイズにプリントして、真ん中から切って半分にするとちょうどいい大きさになると思います。

全国のお犬さまのお札を参考に、ありそうだなというお犬さまの絵を描きました。まず白い紙に鉛筆で描き、パソコンのフォトショップに取り込んで、直線の切り口で絵をなぞっていっきました。こうすることで、版画ふう(あるいは切り絵ふう)になったと思います。お札は木版画なので、絵は版画ふうにしたのです。そのうち、本当の木版で作ってみたくなりました。

なお、俺個人で作っていて、生の(生きている)お犬さまは入魂していませんので、御利益はありません。あくまでもこれは、お札ふうのアート作品です。

それでも貼っておきたいという方がおりましたら、どうぞプリントして使っていただいて結構です。

 

 

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2020/05/09

今年はコロナ禍で見られない「田毎の月」

 

この時期は「田毎の月」が見られる季節です。今年は、新型コロナ禍で移動できないので、「田毎の月」が見られません。なので、過去に作った動画をアップします。

「田毎の月」は、昔から俳句に詠まれたり、浮世絵に描かれたりしていました。とくに、長野県千曲市の姨捨の棚田の月が有名ですが、当然田んぼに水がないとダメだし、苗は、あまりにも成長し過ぎてしまうと水面を隠してしまうので、ちょうどいい時期というのは、1年でもわずか、この時期だけなのです。

「田毎の月」は、すべての田んぼに月が映る、という意味でもあるのですが、実際、光学的には、月は1個しか映りません。それでこれを「嘘だ」という人がいるのですが、そうでもありません。

というのも、「嘘だ」という人は、夜中に田んぼで月を見たことがない人なのではないでしょうか。月は徐々に天空を移動するので、次から次へと、映った月は田んぼを移動していきます。あるいは、自分が動き回ると、月は田んぼを移動します。結果、すべての田んぼに月が映ったようなイメージを抱きます。

こういった体験で、「田毎の月」を味わうことができます。「田毎の月」は、日本人の心象風景なのです。

 

 

 

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2020/05/01

【犬狼物語 其の四百八十三】オンライン参拝@小野照崎神社

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本日、44日目の「コロナ収束祈願」は、東京都台東区の小野照崎神社内、三峯・御嶽神社のお犬さまです。

国民的俳優、故・渥美清氏ゆかりの神社としても知られる小野照崎神社ですが、オンライン参拝できるようです。

http://onoteru.or.jp/online/

「オンライン」が今トレンドですが、神社の参拝も、とうとう オンラインかと感慨深いものがあります。

 というのも、以前から、たとえばお札やお守りをオンラインで申込み郵送してもらうということに対して、反発もあったからです。やっぱり神社へは自分で実際に参拝し初穂料をだしていただくもの、という考えの神社も多かったように思うからです。

もちろん「写真を撮る」ということでも、オンラインでやるのは今のところできません。「念写」できる人なら別ですが、あくまでも写真家は現場へ行き、そこでカメラのシャッターを切るしかありません。

なので、俺もどちらかというと、神社参拝に関しては現地主義だったし、参拝は、ただお賽銭をあげ、お札やお守りをもらうことではなくて、そこへ実際に行って、匂いや音や風を感じ、神聖な場に身を置き、自分の内面に向き合うという過程すべてが含まれると思っていたからです。

でも、新型コロナウイルスのパンデミックで、世界は一変しました。今までの価値観、やり方が根本から変わりつつあることを実感します。なので、小野照崎神社のオンライン参拝、これからはこういう取り組みも増えていくのではないか、と思います。

 

 

 

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2020/01/22

楽風の瓦屋根葺き替え工事(02)北面の屋根

 

先日は、埼玉県さいたま市浦和区にある 日本茶喫茶・ギャラリー楽風の瓦屋根葺き替え工事(01)南面をアップしましたが、今日は(02)北面の屋根の作業様子です。

1/14(火)~24(金) 、工事に伴い休業中。(天候により変更の可能性あり)

 

 

 

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2020/01/17

日本茶喫茶・ギャラリー楽風の屋根瓦の葺き替え工事始まる

 

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埼玉県さいたま市浦和区にある 日本茶喫茶・ギャラリー楽風は、2020年1月14日(火)~24日(金)まで休業中です。(天候により変更の可能性あり) 

楽風の建物は旧中仙に面した青山茶舗のお茶の保管倉庫として使われていたもので、1階を喫茶、2階をギャラリーとして1991年にオープンしました。ここで俺は過去数回写真展を開かせてもらっています。

ギャラリー部分の壁が土壁で畳敷き、アジア・日本の風景の写真展が多かったので相性は良かったのです。俺の写真よりも、この土壁を誉めるお客さんも少なくありませんでした。いや、実際建物自体の価値は高いのです。

そして今回、2階の瓦屋根葺き替え工事を行うことになりました。

1月14日には足場が組まれ、16日からは、実際に瓦や瓦の下の土を下ろす作業が始まりました。楽風の建物は貴重な文化遺産なので、昔の瓦葺の屋根がどうなっているのか、そしてそれをどのように新しいものにしていくのか興味があったし、青山さんの希望もあって一連の工事を記録することにしました。

とりあえずは、16日の南面の屋根の作業の様子をアップします。

 

(2020年1月22日、(02)北面の屋根の作業をアップしました)

 

 

 

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2019/12/31

【犬狼物語 其の四百二十三】東京都板橋区 桜川 御嶽神社のお犬さま3対

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東京都板橋区の桜川御嶽神社を参拝しました。東武東上線の上板橋駅を出て、南に続く上板銀座商店街を抜け400mほど歩くと、城北中央公園に至ります。野球場や体育館があり、時折歓声が聞こえてきます。

その一角に御嶽神社が鎮座します。

正月用だと思いますが、鳥居から階段に向かって両側に提灯が下げられています。

この神社を3対の狼像が守っています。(プラス1体、正体不明の壊れた像が、正体不明の祠の横に置かれています)

一の鳥居そばの狼像は昭和35年奉納されたものです。階段を上ったところの二の鳥居横には昭和61年11月奉納の狼像がいます。

そして社殿の右側にある覆屋の中には、古い狼像がいます。

解説看板によると、

「信州の御嶽山(一説に甲州)を勧請したと伝えられる。境内にある嘉永七(一八五四)年銘の狼型狛犬は、山岳信仰を伝えるもので、同型のものとしては都内でも有数の古さを誇っている。毎年三月八日に行われる昆謝祭には、強飯式の面影を残す大盛飯の膳、大根で作った鶴亀(逢来山)を神前に供える風習が残されている。板橋区教育委員会」

だそうです。この古い狼像は、板橋区HPによると、下新倉(埼玉県和光市)の石工・石田栄蔵によって造られ、当時、神社の肝煎(きもいり)をつとめていた宝田氏・木下氏が中心となり安置したもので、「御嶽神社の狛犬」として板橋区登録有形民俗文化財に指定されています。

なお、看板には、「信州」か「甲州」とありますが、HPでは、「武州御嶽」を勧請したように書いてあって、つまり、三御嶽のどれを勧請したのかはっきりしていないようです。

まぁ、とにかく、原初的なパワーと同時に愛嬌も感じられる、すばらしい造形です。神社を守る狼像としてふさわしい姿をしているのではないでしょうか。「東京狼」の東京23区内の狼像の中では、1番か、2番目に好きな 狼像です。

3対とも、それぞれの時代の狼のイメージの違いも分かって、狼信仰の神社としても大変重要な神社だと思われます。

 

 

 

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2019/12/16

【犬狼物語 其の四百十三】埼玉県越谷市 越谷・香取神社の犬張り子と子安信仰

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287a7839(安産の石)

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北越谷駅から徒歩数分、越谷・香取神社が鎮座します。

香取神社では14柱の神様が祀られているそうですが、中でも木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られていることから、縁結び・安産・子授け・子宝の神社として有名だそうです。絵馬にも犬張り子が使われています。

境内にはこの子安信仰にまつわるものがいくつかありますが、犬張り子に囲まれた「安産の石(子宝石)」は、ご利益を求めて大勢の参拝者が撫でていくそうです。

特徴的な丸い石です。川で流れる間に削られて丸くなったものでしょうか。丸い石は、偏りのない、無垢な赤ちゃんを連想させます。

また安産の石の裏にまわってみると、そこには碁石のような白黒の石がたくさんあります。

これはお食い初め儀式の「歯固めの石」として使うもので、ちゃんと洗って使うようにとの注意書きがあります。

お食い初め儀式では、初宮参りを終わった赤ちゃんに、一生食べ物に困らないようにとの願いを込めて、尾頭付きの鯛・ごはん(赤飯)・汁物・煮物などを 箸でつまんで食べさせる真似をするものですが(基本は3回繰り返す)、そのとき、この「歯固めの石」も使います。石にちょんちょんと箸をつけて、赤ちゃんの口元に持っていきます。(実際に石を赤ちゃんの口元に持っていこうとする親御さんもいますが、これは危ないのでダメです)

香取神社では「歯固めの石」は神社に返すと、本殿玉垣の敷石として奉納されるということです。

 お食い初め儀式は、地方によって、また、レストラン・料亭で様々なやり方がありますが、レストランや料亭で頼む場合、石もセットでついてくるところが多いようです。

 ただ自宅でやる場合や、石がついていないところでは、親御さんたちが自分で石を拾わなくてはなりません。なるべく本殿(神様)近くから拾った方がいいとかあるようで、それも地方で様々なようです。

 

 

 

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