カテゴリー「書籍・雑誌」の136件の記事

2017/11/18

戌年イベントのDM。写真展『全国の犬像をめぐる』とスライドトークショー

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Inuzou_dm_ura


来年2018年は戌年です。なので、正月開け1月4日から16日まで戌年イベントをやります。

写真展『全国の犬像をめぐる』とスライドトークショー『全国の犬像をめぐったお話』です。

そのDMとチラシができました。

上に掲載したのがDMです。

チラシは、ギャラリー 楽風(らふ)のHP内にあります。こちらからpdfファイルをダウンロードできます。

まだ少し先の話なので、プリント作業には入っていません。もっと具体的になったら詳しく告知ページを作ります。

なお、このDMを置いてもいい、配ってもいいというギャラリーや施設関係者などいらっしゃいましたら、お送りしますので、メールください。

【企画】 日本茶喫茶・ギャラリー 楽風(らふ)
      さいたま市浦和区岸町4-25-12 電話048-825-3910
      rafu-urawa.com
 
 
 
 
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2017/11/16

平成30年(2018)版「旧暦棚田ごよみ」発売中

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使いづらい、だけど美しい! 始めてみよう"旧暦生活"

平成30年版「旧暦棚田ごよみ」が発売中です!

壁掛型の見開きタイプ・上部がA4サイズの棚田の写真、下部がA4サイズの旧暦カレンダー
 ※ 旧暦がわかる「ミニブック」が付いてます!

「旧暦」とは、明治5年まで日本で使われ続けてきた、月の満ち欠けを1ヶ月とした、太陰太陽暦のカレンダーです。

四季折々の棚田風景と月の満ち欠け・二十四節気・七十二候・雑節まで記載しています。 新暦の日付も小さく入っているので、日常のカレンダーとしても使えます。 平成30年旧暦一月(睦月)は、新暦2月16日からはじまります。

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「旧暦棚田ごよみ」を作り始めて数年が経ちました。今まで新暦(太陽暦)を使うことに疑問を持つこともなく普通に生活してきましたが、旧暦を意識するようになったら、時々世界が違って見えるようになりました。たかが暦でそんなことがあるのか?と、思われる方もいるでしょう。

旧暦は月の満ち欠けの周期を一ヶ月とし、太陽の動きで季節を知る太陰太陽暦です。明治五年まで、約千三百年もの間日本で使われてきた先人の知恵の詰まった暦です。ただ旧暦は、年ごとに季節の日付が違うし、複雑に閏月を入れて日数の調整をしなければならないなど、正直使いづらい面もあります。

でも、人間は意識しないとわからないものがあります。使いづらいことが、かえって日付や季節や月の満ち欠けを意識させてくれるのです。

今まで新暦では普通にやり過ごしていたことが、突然やり過ごせなくなってきます。いちいち月齢や二十四節気や七十二候などを確かめる癖がつきました。棚田へ行ったときには、稲や花の微かな匂いにも敏感になった気がするし、虫の羽音や蛙の声に耳を傾けるようにもなりました。たかが暦、されど暦なのです。

昔は勝手に暦を作ることは許されませんでした。天の動きを正確に把握し暦を作ることは、人々に社会の安定を約束するものでした。暦を作ることは大切な仕事で、権力者が独占していたのです。

暦が私たちの生活に影響を与えるのは今も昔もかわりません。使いづらい「旧暦棚田ごよみ」で、より自然を意識し、日々の暮らしの中で季節感を取り戻すのはそれほど難しくはありません。

明治六年の改暦からまだ一四四回しか使っていない新暦に比べて、日本人が旧暦に親しんできた歴史はずっと長いのです。

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表紙は、_【福岡県八女市 鹿里の棚田】
旧星野村の鹿里集落は18軒・約50名の小さな集落である。秋には「彼岸花祭り」が開かれる。あぜ道に連なる彼岸花が、まるで紅いチェーンのように棚田を飾り、黄色い稲とのコントラストが美しい。

一月 【秋田県仙北市 上桧木内の棚田】
秋田県北秋田市の鷹巣駅から仙北市の角館駅に至る秋田内陸線とともに走っている国道105号線沿いで出会った棚田。春先の雪融けの棚田にフキノトウが芽吹く。雪を踏みしめながら棚田を見下ろす高台に立つ。

二月 【埼玉県東秩父村 大内沢の棚田】
埼玉県は棚田が比較的少ない県だが、秩父には何ヵ所か棚田がある。そのうちの一カ所が大内沢の棚田だ。ここはまた花桃の里でもあり、このあと、満開のピンク色をした花桃が咲き、桃源郷のように美しい集落に変わる。

三月 【岩手県遠野市 撮影地不明】】
遠野盆地は民話の里でもあり、民話ゆかりの場所が点在する。また南部曲がり家の千葉家住宅などの歴史的建造物があり、近くの山際に拓かれた棚田では、水が入れられて、代掻き作業が始まっていた。

四月 【愛媛県内子町 泉谷の棚田】
内子町の中心地から車で約30分。山の中にある泉谷は標高470mあり、95枚の棚田が広がっている。夕方には夕陽が水面に映り、あぜ道はシルエットになって、棚田らしい曲線美を見せてくれる。

五月 【岐阜県飛騨市 種蔵の棚田】
種蔵は、国道からは上の方にあるので、車の騒音も聞こえない静かな集落である。石積棚田の中に、穀物を貯蔵する「板倉」と呼ばれる倉庫が点在する。昔は各家1棟を持っていたというが、今集落内に残っているのは20棟。

六月 【大阪府能勢町 長谷の棚田】
三草山のふもとの斜面が棚田になっている。ここで特徴的なのは「ガマ」という、横穴式の石組みのトンネルを用いた水路があること。美しい里山の風景の中に、「ガマ」の技術が隠されていることを知ると、また違った風景に見えてくる。

七月 【新潟県十日町市 留守原の棚田】
国道405号線にある留守原の棚田は、作業小屋が建っていることで格好の写真撮影ポイントになる。夏の日差しの中訪ねると、稲は緑色からじゃっかん黄色みが増していて、もうすぐ収穫時期であることを思わせる。

八月 【愛媛県西予市 遊子谷の棚田】
旧城川町には昔お遍路さんの休憩場所としても使われた「茶堂」が多く残っているが、たまたまある茶堂へ向かっていたときに偶然に出会った棚田。黄金に色着いた田んぼを背景に、黒アゲハが彼岸花を飛びまわっていた。

九月 【大分県玖珠町 戸畑の棚田】
県道54号線を走っていた時、山の稜線に数基の風力発電のプロペラが並んだ風景を写真に撮ろうと思って止まったら、そこは玖珠川の支流に沿って広がる棚田でもあった。集落の周りは細長い盆地で、すべて階段状の棚田になっている。

十月 【新潟県小千谷市 川井の棚田】
すがすがしい秋日。ハザ木に架けられた稲束から漂う稲の匂いが懐かしさを倍増する。新潟ではこういった何段か横に稲を架けるハザ木が使われる。日本一の米どころである越後平野の秋の風物詩だ。

十一月 【愛知県新城市 四谷の棚田】
駐車場のある南側に立つと、山の斜面の下から上へ向かって続くダイナミックな棚田が俯瞰できる。一方、県道を登っていき上部から見ると、かなり急斜面に石を積んで作られた棚田であることがわかる。

十二月 【長野県長野市 栃倉の棚田】
「棚田百選」にも選ばれている北アルプスが一望できる棚田は虫倉山のふもとに位置する。棚田オーナー制度も取り入れて、耕作放棄が少ない地区だ。前日の夜降った雪でうっすらと雪化粧をした風景にハッと息を呑む。
 
 
 
【平成30年版「旧暦棚田ごよみ」特設サイト】
https://tanada.or.jp/tanada_goyomi/

【ご購入はこちらから(クレジットカード・コンビニ・銀行振込・携帯キャリア・後支払い 決済対応)】
https://tanadanet.buyshop.jp/

【Amazonでも購入できます!】
https://www.amazon.co.jp/dp/B076MGG6BP/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_v6T.zb8GNQDTT
 
 
 
 
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2017/11/15

「山と渓谷」2017年12月号で『狼信仰を訪ねる旅』を執筆

171113


雑誌「山と渓谷」12月号では『狼信仰を訪ねる旅』を執筆しました。お犬さま(狼)像の写真も掲載しています。

山の雑誌ということもあって、山に鎮座する神社を中心に書きました。秩父や奥多摩の登山で出会った祠の前に、もし、小さな石像があったら、それは狼像かもしれません。

今回は、地域も絞って、主に埼玉県と山梨県が中心です。

埼玉県は、お犬さま(狼)のお札を最初に配り始めた三峯神社のこと。江戸と三峯のつながりについて、三峯山博物館名誉館長の山口民弥さんにお聞きした話を書いています。

また、山梨県は東京都との境、丹波山村の七ツ石神社の話題です。当ブログでも、何度か書いています。

崩壊寸前の神社は、今年8月下旬、「七石権現社旧社地」として村指定文化財に登録されました。来年4月ごろには発掘作業が行われて、登山道の整備とともに、社殿が再建されることになっています。お犬さま像も、なんらかの形で修復予定だそうです。

今回は数社のお札と、11社の狼像しか掲載していませんが、全国のお札と像をズラーッと並べたら壮観かもしれません。ぜひ、単行本化をお願いしたいですね。


山と渓谷のページはこちらです。
山と渓谷2017年12月号"
 
 
 
 
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2017/11/10

カズオ・イシグロ著 『日の名残り』を読んで

171110(ヨーロッパのイメージ写真。小説とは関係ありません)


日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を取ったというニュースで、初めてイシグロ氏の名前を知りました。

それで代表作である『日の名残り』(土屋政雄訳 早川書房)を読んでみました。『日の名残り』(The Remains of the Day)は、1989年刊行された小説で、イギリス最高の文学賞ブッカー賞を受賞しました。

難しくて、途中で挫折してしまうかなと思ったら、意外に読みやすく、面白い小説だなと思いました。

ざっと言うと、真面目で優秀な執事の主人公が、新しいアメリカ人の雇い主に勧められて旅をして、最後は自分の人生を振り返るというストーリーです。

この小説はアンソニー・ホプキンス主演で映画にもなっているそうで、そのうち観てみたいと思います。

それで、小説を読み終えて、ある映画を思い出しました。

それは、 『鑑定士と顔のない依頼人』 という映画です。

優秀な美術鑑定士が、美術品については完璧に真贋を見抜くのに、周りにいた人間は、鑑定できなかった(彼らの真の姿を見抜けなかった)という皮肉な結末の映画です。友人と女性にすっかり騙されてしまうのです。

「本物」を「良し」とする鑑定士(権威者)というものが、常識の枠から抜け出せなくなる人間の心理を象徴しているのかもしれません。

『日の名残り』の主人公 執事スティーブンスの場合も、イギリス伝統の「執事」という職業においては、真面目で優秀であるがゆえに、女中頭のミス・ケントンのスティーブンスに対する恋心を理解できなかったり、仕えていた主人がユダヤ人を解雇することにも疑問を持たなかったり・ ・ ・。

いや、恋心をわからなかったわけではなく、「執事はこうあるべき」という枠から抜け出せずに、自分の恋心を押さえてしまったと言うべきでしょうか。このあたりは特になのですが、スティーブンスの語り口が全般的に真面目過ぎて、ユーモアを感じさせる部分でもあります。

最後は桟橋で、イギリスの伝統や、不遇な最期をとげた前の主人、自分の執事人生を振り返り涙するのですが、ただ、主人公は前向きです。

新しい雇い主のアメリカ人の主人に、ジョークを言って笑わそうと計画するのでした。ジョークを言う練習をし、技術を磨くという姿勢が、また真面目なスティーブンスらしいなと思います。
 
 
 
 
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2017/10/06

『全国棚田ガイド TANADAS』 棚田と自分との新しい物語

Tanadaguide


ついに出ました。待望の棚田ガイドブック『『全国棚田ガイド TANADAS』。

多くの棚田関係者が、情報を集めたり、原稿を書いたり、写真を提供したりして協力しています。これだけの内容の濃いガイドブックはなかなかないのではないでしょうか。

先日発表された、日経新聞紙上での「棚田ランキング10選」の棚田も、もちろん含まれています。

「私たちの大切な財産である棚田を少しでも未来に残していきたいという思いから、1999年に農林水産省によって選定された「日本の棚田百選」の134ヶ所のほか、「景観が優れている」「保全活動が盛ん」「希少性がある」などの理由から厳選した合計212ヵ所の棚田を紹介。」(「BOOK」データベースより)

監修: 中島峰広
編集: NPO法人棚田ネットワーク
出版社: 家の光協会
発売日: 2017年9月26日
ページ数: 320
サイズ: 21.2×15cm
価格: 2700円

棚田ネットワークの特設ページはこちら。

http://tanada.or.jp/guidebook/
 
 
 
1999年の夏に「日本の棚田百選」が発表されてから、18年も経つんですね。

当時、すぐに百選のリストを頼りに、全国134カ所の棚田をすべて周ってみましたが、そのとき、「今さら棚田ねぇ」とか「あと数年すれば無くなってしまうよ」と、何人もの農家の人から言われたものでした。

でも、その後、棚田は世間に認知され、「タナダって何?」と聞かれることもなくなるほど市民権を得ました。

もちろん、中には、高齢化などの原因で、無くなってしまった棚田も実際あります。その現実は解決されるどころか、ますます深刻さは増しているといえるかもしれません。

それでも、棚田を多方面から再評価する動きも活発になって、棚田をなんとか残そうと頑張っている人たちも増えています。棚田は単なる米の生産現場というだけではなく、新しい価値を付与され、よみがえったと言ってもいいでしょう。

「新しい価値」は「新しい物語」と言い換えてもいいかもしれません。

各棚田には、意欲的に活動している人たちの存在があります。その人たちを抜きにして棚田保存は考えられません。この本には、その活動も詳しく紹介されています。

ぜひ、気に入った棚田を見つけて、棚田と自分との「新しい物語」を生み出してください。物語は人の心を豊かにします。そのきっかけがこのガイドブックであることを願ってやみません。
 
 
 
 
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2017/09/22

業務連絡: 雑誌やテレビやイベント企画担当者様へ。来年は「戌(犬)年」です。

170922_1(岐阜県白川村荻町)

170922_2(長崎県南島原市の原城跡)

170922_3(愛媛県松山市の「目の見えない犬ダン」像)

170922_4(秋田県大館駅前の「忠犬ハチ公」像)


今日は、雑誌やテレビやイベント企画担当者様への業務連絡です。

大倉眞一郎さんと杏さんがナビゲーターをつとめるJ-WAVEの書評・トーク番組「BOOK BAR(ブック・バー)」で『全国の犬像をめぐる:忠犬物語45話』が紹介される予定です。

放送予定日は23日(土) (22:00~22:54)

もし機会があったら聴いてみてください。撮影旅行中なので、俺は車中泊の車内で聴くことになるかな。予定では、福島県あたりにいると思います。

ところで、先日、ヴィーノの日本一周旅行で撮影したヴィーノのいる日本の風景写真が、雑誌で1年間連載するという嬉しい仕事が入ったので、そうかそろそろ来年用の企画を提案しなければ、そんな時期なんだなぁと思ったので、いくつか提案してみます。

来年2018年は、戌(犬)年です。犬→お犬→お犬さま→狼という連想で、犬から狼まで拡大解釈します。

そこで、雑誌やイベントの企画担当者様へ、来年戌年のこんな企画はいかがでしょうか。

● 街歩き企画 「関東のお犬像めぐり」 約50カ所のお犬像ゆかりの地を歩いてみようという企画。(以前ブログで詳しく書いています)

● 街歩き企画 「都会で狼を探してみよう」 ニホンオオカミは絶滅してしまいましたが、東京周辺には狼信仰の秩父三峯神社や武蔵御嶽神社の講の人たちが奉納した多くの狼像(お犬さま像)があります。都会のビルの中で出会う狼という意外性。

● グラビア企画 「アジアの犬たち」 中国雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、インドネシア、スリランカ、ネパール、タイ、ラオスなどで出会った犬たちの写真で構成。

● グラビア企画 「ビーグル犬が紹介する日本の風景」 日本再発見の旅。犬が見た日本の風景ということで、ヴィーノが写りこんでいる日本全国、全都道府県の風景写真で構成。

● グラビア企画 「日本全国の犬像100景を訪ねる」 『全国の犬像をめぐる:忠犬物語45話』をベースにして、さらに50カ所を追加して、100の犬像を紹介する。

以上、思いつく企画をあげてみました。他にも、犬・戌関係のアイディアはありますので、お気軽にお問い合わせください。
  
 
 
 
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全国の犬像と狼(お犬さま像) 【愛犬物語】, 写真, 心理学の話題, 文化と芸術について, 旅(日本), 映画・テレビ, 書籍・雑誌, 犬連れ旅や犬にまつわる話 | | コメント (0)

2017/09/10

菱川晶子著 『狼の民俗学 人獣交渉史の研究』

170910_1(遠野市 荒川高原牧場)

170910_2(奥州市  衣川三峯神社)

170910_3(奥州市  衣川三峯神社)

170910_4(奥州市  衣川三峯神社 狼像)

170910_5(奥州市  衣川三峯神社 狼像)

170910_6(奥州市  衣川三峯神社 狼の神札)


人と動物の関係を探る人獣交渉史の研究ですが、主に狼の民俗の世界を紹介しています。

かなり内容が濃く、また豊富ですが、一番面白いと思ったところは、狼が地方によって呼び方がさまざまあったことと、それが時代とともに変わっていること。

まず、そもそもの話として、狼の語源は何なんでしょうか。鎌倉時代の辞書『名語記』によると、

「「オホカミ」とは、「大神」からきており、「大神」はまた「山神」と呼ばれているのがわかる。今日もみられる狼を山の神とする伝承は、鎌倉時代にすでにあった」

一方、江戸時代の語学書『和句解』からは、

「いわゆる「大咬」とある。・・・(略)・・・狼の語源としてはこれらの「大神」と「大咬」の二説が有力なようだが」

と菱川氏は書いています。

なるほど。「大神」と「大咬」の二説あるんですね。

さらに、明治時代からの名称はどうかというと、「名称分布図」によると、

オイノ
オイヌ
オイヌサマ(オイヌサン)
大犬(オオイヌ)
オーイン

オオカメ(オオガメ)
カメ
オカベ
山犬(ヤマイヌ)
山の犬

などの名称が、日本地図上にプロットされています。

「「狼」が全国的にほぼ均等にみられ、「山犬」も岩手県から大分県までの広がりをみせている。しかし「山犬」には分布上の偏りが若干あり、山梨県、長野県、四国地方に多い傾向がみられる。これらの地域はまたお犬信仰の篤い地域でもあり、信仰との関連が想定される。・・・(略)・・・「オイヌ」は東北地方に多くみられ、「オイヌ様」になると東海地方まで広がっている」

とあります。この傾向を見ると「お犬さま」は東日本の名称ということですね。でも、同じ「お犬さま」でも、秩父を中心にした関東と、東北ではちょっと意味が違うようです。

三峯神社を総本山とする狼信仰は、遠く東北地方にまで広まりました。

その1社、衣川三峯神社は、世界遺産の平泉中尊寺本堂から北西1.5kmほどのところに位置し、東北の狼信仰の中心になった神社です。江戸時代中期の享保元年(1716年)、総本山・三峯神社から分霊勧請されました。

ここは馬産地でしたが、狼が馬を襲う被害が多発していました。被害は深刻だったので、名馬を贈るなどして必死で三峯神社から分霊してもらったと言われています。

つまり、ここでは秩父と違って狼は益獣どころか害獣だったということです。むしろ祟り神として恐れられていました。

その狼を狼(お犬さま)で封じたというかっこうになります。毒をもって毒を制すということばもある通り、同じもので防ぐというのは、ある意味理にかなっているかなとも思います。

『狼の民俗学』によれば、東北では「オイヌサマ」ではなく「オイヌ」が多い傾向があるようです。

衣川三峯神社では「オオカミ」と呼び「お犬さま」とは呼ばないそうです。

「サマ」が付かないのは、害獣だったことと関係するのでしょうか。
 
 
 
 
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2017/09/05

「家庭画報」10月号「黄金の国の秋の実り」の写真と記事掲載

170905


「家庭画報」10月号に「黄金の国の秋の実り」の写真と記事が掲載されています。

写真は、長野県長野市北郷の棚田、福島県喜多方市磐見の棚田、福岡県八女市鹿里の棚田、長野県飯山市福島新田、新潟県十日町市星峠の棚田、山形県山辺町大蕨の棚田、山形県山形市蔵王駒鳴の棚田などと、新潟県長岡市塩新町の水田の稲穂を使用しています。

リードには、3歳半のときの、稲刈り時期の思い出を書いてみました。


黄金に色づいた稲穂の
大海原が広がる日本の秋。
稲の匂いが漂ってくる。
個人的には子どものころの
ある記憶を呼び覚ます。
当時、兼業農家の我が家は屋内で
刈り取った稲を脱穀していた。
オレンジ色の裸電球が灯る、
脱穀機の騒音の中で、
私は妹の産声を聞いた。
稲の匂いは、私と3歳半離れた妹が
生まれた瞬間を結びつける。
稲の収穫と人の命の誕生・・・
日本の収穫の秋は、
喜びと感謝の季節でもある。

最近ではなかなかこのくらい大きな誌面の雑誌は少なくなってしまったので、機会があったら迫力のある写真をぜひご覧ください。
 
 
 
 
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2017/09/02

麻生副総理「ヒトラーの動機は正しかった」発言とフランク・パブロフ著『茶色の朝』

170902


nifty NEWS 「麻生副総理「ヒトラーの動機は正しかった」発言」というニュースがありました。

「高須クリニックの高須克弥院長によるナチス礼賛ツイートが問題となっているが、今回はよりにもよって副総理の発言。国際的な非難を浴びるのは必至だ。」(nifty NEWSより)

フランク・パブロフ著『茶色の朝』という、約20年前、フランスでベストセラーになった物語があります。西ヨーロッパ全体に広がっていた極右運動への危機意識から書かれた物語でした。

「茶色以外のペットは処分するように」という法律を皮切りに、少しづつ周りが茶色に変わっていくのですが、主人公は、半分は疑いながらも、「茶色に守られた安心、それも悪くない」と思い、まぁいいかとやり過ごしていると、突然、自分がその茶色にとらえられそうになって、初めて危機を理解するというもの。

「茶色」とは、フランス人にとっては、ナチスをイメージさせる色だそうです。

心理学には、「チェンジ・ブラインドネス(変化盲)」というのがあります。たまにテレビの「脳トレ」などでも行われるテスト、いわゆる「アハ体験」で、静止画の一部がだんだん色や形が変わっていくものですが、意外とそれに気が付くのは難しいというテストです。

ゆっくりした変化は気が付きにくい。でも、気が付いたときには取り返しがつかない状態になっているという怖さもあります。『茶色い朝』もその怖さの物語です。

ナチスがなぜ支持されたのか?

ナチズムは大量虐殺で「極悪」のイメージですが、当初ナチズムは、人間の理想形を求める思想でもありました。理想形を隠れ蓑にしているからやっかいなのです。

タバコやアルコールの害について啓蒙し、健康増進運動を展開、菜食主義や自然に親しむこと、子供を母乳で育てることの勧めなど、これだけ聞けば、なんて理想的な社会を目指しているんだろうと思ってしまいます。

だったら、これは良いことなのではないかと思うようになります。徐々に、徐々に。でも、それとセットになっているのが理想形から外れたものの排除です。

ところで、アメリカのトランプを筆頭に、世界的に、排外主義、民族主義、差別主義などが台頭しています。

何か不満があるときは、悪いのは「あいつのせいだ」とか「あいつらが悪かったからだ」と言って、責任は自分にあるのではなくて、外部に原因を作って攻撃し、留飲を下げるということは俺もあります。ちょっと気を抜くと、楽な方へ流されやすいというのが俺たちなんでしょう。

だからこそ、今周りが茶色になっていることに気が付き、流されないように、ふんばらないといけないのかもしれません。「茶色の朝」を迎えないために。

これらの思想に共通するのは、行きつく先は、自分が抹殺されるということなのでしょう。なぜなら、みんな、誰ひとりとして「理想形」ではないからです。そもそも人間の「理想形」などというものはないのです。
 
 
 
 
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2017/08/31

BIGLOBEニュースやJTB「ノジュール」で『全国の犬像をめぐる』が紹介される

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最近の『全国の犬像をめぐる』のブックレビューを。


● BIGLOBEニュース

【犬本紹介】 思わず見に行ってみたくなる『全国の犬像をめぐる』〜ハチ公も、タロもジロも!

https://news.biglobe.ne.jp/animal/0830/woof_170830_1336764525.html

「今回は「こんな犬本もあったのか!」と衝撃を受けた1冊を紹介します。」
「皆さんもページをめくりながら、お気に入りの犬像を探してみてね。たぶん本物も見に行きたくなると思います。その犬像がどうして建てられたのかを知っていると、また見え方も違ってくるかもしれないですね。」


● JTBの雑誌「ノジュール」9月号

【ブックインタビュー】 「今月の本」に『全国の犬像をめぐる』を取り上げていただきました。「旅のガイドとしても心強い一冊だ」と。書評は北吉洋一氏です。


● Canon 「キヤノンフォトサークル」8月号

【書評】 『全国の犬像をめぐる――忠犬物語45話』が、「像の数だけ存在する物語を通して、日本人の文化も垣間見える」と紹介されました。
 
 
 
 
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