カテゴリー「書籍・雑誌」の116件の記事

2017/04/22

『全国の犬像をめぐる : 忠犬物語45話』が書店に並び始める

170422


『全国の犬像をめぐる : 忠犬物語45話』が書店に並び始めているようです。

知り合いからは「棚田写真家」から「犬像写真家」に転身したのかと、ちょっと違和感を持たれているようにも感じています。

対象が「棚田」という風景から、「犬像」という物になったので、「ぜんぜん違う」と思う人の気持ちもわかります。

でも、俺にとって、このふたつは、それほどの違いがないのです。

こういう理由です。

ひとつは、被写体としての対象は違うのですが、「日本を知る」という意味では同じです。日本を知る「切り口」の違いでしかないんですね、自分としては。どちらも「日本を知る」ための被写体のひとつなのです。

もうひとつは、「巡礼」とか「旅行」という方法に着目すれば、このテーマが似ている、そのものだということはわかってもらえるかもしれません。

前も書きましたが、動物には「探求欲」というのがあって、「探すこと」それ自体に意味があるということなんです。犬も探求欲がありますが、探し出した途端、興味を失うこともあるそうです。「探すこと」そのこと自体に価値があるのですね。

たとえば、過去、俺が写真のテーマにしたものを上げると、

「中国雲南省の少数民族」
「メコン川の源流から河口まで」
「世界と日本の棚田」
「秩父の祭り」
「犬がいる日本の風景」
「東北被災地のお遍路」

そして今回は「全国の犬像」。

どれも、いろんなところに点在しているのを、1ヵ所、1ヵ所めぐり歩いて、探し出して、そして全体像を掴む、という方法はまったく同じです。これは俺にとってはすべて「巡礼」です。

こういう2つの理由から、犬像と棚田とは、自分のなかではそれほど大きな違いではなく、むしろ、同じようなもの、というふうに感じているのです。

それと、テーマを決めてから旅するわけではなく、旅していて、自然に生まれてきたテーマだということも関係しているのではないかなと思っています。自分では意識していませんが、その時、その時、心が欲しているものがテーマとなる、俺なりの心の必然があるのでしょう。


■ 青弓社

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2017/03/31

『全国の犬像をめぐる : 忠犬物語45話』のカバーが決まりました

Inuzo_cover


カバーのデザインが決まりました。あとは第3校がでて、返せば終わり。そしたら印刷に入って出版を待つばかりです。


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2017/03/08

『ライスロード Vol.1 世界の棚田米を食べてみたい』 Kindle版

Riceroad_cover01


何でも棚田に見えてしまう「棚田病」に取りつかれた青柳が、世界中で棚田を探し、棚田米を食べてきた記録、旅行記。

https://www.amazon.co.jp/dp/B06XG9X7X7

フォーマット: Kindle版
ファイルサイズ: 1190 KB
販売: Amazon Services International, Inc.
言語: 日本語
ASIN: B06XG9X7X7


中国雲南省のハニ族村で、偶然目にした雄大な棚田に感動し、それ以来、「棚田がある」と聞けばどこへでも出かけて行きました。

その中でも、今回(Vol.1)は、中国雲南省・フィリピン・イラン・マダガスカル・インドネシアなど、アジアとアフリカの棚田、棚田米、コメ食品を探し求めたときの旅行記です。
 
 
 
 
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2017/01/29

『全国の犬像をめぐる』(仮タイトル)は、2017年4月出版予定

170129_2_2(東京都中野区 犬屋敷「お囲い」跡の犬の群像)

170129_1(山形県高畠町 犬の宮の「三毛犬・四毛犬」)

Img_6832(東京都台東区 上野公園の西郷さんと愛犬の像)


『全国の犬像をめぐる』(仮タイトル)は原稿を書き上げ、写真選びに移っています。

本はA5判・並製、200ページ、フルカラー、定価1800円+税、4月下旬刊に決まりました。

出版に合わせた写真展やイベントを計画中です。

先の話ですが、2018年1月には戌年に合わせた写真展とイベントを開催することになっています。他は未定なので、決まり次第詳細は当ブログで告知します。


こちらは版元「青弓社」のページです。

こちらはAmazonのページです。
 
 
 
 
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2017/01/11

獣医史学会理事長の小佐々学さんの話

161112_12(長崎県 義犬華丸像と慰霊碑)

161112_13(長崎県 華丸の像)

170111_1(長崎県 中浦ジュリアン記念公園)

170111_2(長崎県 中浦ジュリアン記念公園)

170111_3(長崎県 中浦ジュリアン記念公園)

『愛犬物語』の執筆は、あと10日間くらいで完成の予定です。

執筆と並行して、写真使用許可をもらうために各像のところに連絡していますが、長崎県大村市の「義犬華丸(はなまる)」の本経寺に連絡したら、寺としてはOKだけど、像を建てた「大村藩士小佐々氏子孫の会」に許可を取ってほしいということで、この代表の方に連絡を取りました。

そしたら、なんと、小佐々学先生が代表だったのです。犬像を調べている中で、獣医史学会理事長の小佐々学先生の名前は知っていたのですが、華丸像を造った本人とはびっくりしました。

先生は、全国の犬の像、墓碑、供養碑など100カ所以上も調べて、江戸時代からの動物愛護や、動物福祉について研究されている方です。

しかも、中浦ジュリアンの末裔でもありました。中浦ジュリアンとは、天正遣欧少年使節で、ローマ教皇・グレゴリウス13世と謁見しに行った4人のうちのひとりです。ただ、ジュリアンだけは高熱のために公式の謁見式には臨めなかったそうですが。

中浦ジュリアンについては、数年前、日本一周をしているとき、たまたま長崎県の資料館へ立ち寄っていたのでした。ヴィーノの記念写真もそこで撮っています。

なんだか縁があるなぁと思いながら、浦和の写真展会場に来ていただいたので、いろいろと話をしました。「こういう(犬像)話題で話ができる人は珍しい」と言われました。

先生の話で共感できるところは、とくに、犬を初めとして、動物や、自然に対する西洋と日本の考え方の違いです。

人間は「神の最高の目的たる被造物」と考える欧米人は、動物は人間が管理し、しつけなければならないものです。でも日本では「生きとし生けるもの、命に上下はない」、動物も人間と対等で、家族・仲間として扱われていたということなのです。現代日本人にも受け継がれているのではないでしょうか。

だから欧米人には、「日本人は、動物に対して甘い」というふうに映るのも、そこに原因があるようです。

でも、その感覚はけっして「悪いこと」ではないかもしれません。いや、これからはそういう考えこそ、動物愛護の精神に繋がるかもしれないのです。

ヒューマン・アニマル・ボンドとは「人と動物の絆」のことで、最近の研究によって「人と動物とのふれあいが、人と動物双方に精神的・身体的にいい効果をもたらす」ということが示されています。これからの犬(動物)との関係を考える上での新しい視点になるようです。
 
 
 
 
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2016/12/23

『愛犬物語』執筆中

161224

愛犬物語、今まで取材してきたところは100か所以上になりますが、ここから約70ヵ所くらいに絞ってまとめているところです。最終的には、55か所くらいになるかもしれません。

新しく、取材しなおしたところもあります。

「蔵前神社”元犬”の像」とか「麹町の”甲斐犬”像」とか。

建てた人に取材して、像を作ろうとしたいきさつなどを聞きました。意外な話も聞くことができて「へ~」てなもんですが、やっぱり犬像の背景にはいろんな話があるんだなぁと今さらながら面白いと思います。

鹿児島県の藤川天神では、馬頭観音の御札を授与していますが、そこに刷られていた子牛の姿を、てっきりチベット犬の子犬の姿に見てしまいました。

いよいよ「棚田病」が来てしまったかなと思ったのですが、今回は「犬」の姿なので、さしずめ「犬像病」とでも言っておきましょうか。「犬病」では、「狂犬病」に間違えられそうだし。

とにかく、何でも「犬」に見えてしまうようになりつつあるのを感じるのです。まだ軽症だとは思いますが。

認知心理学に、「ポップアウト効果」というのがあります。似たような図形(文字)などが並んでいても、そこからある特別なものだけ探し出すことができるときがありますが、そのとき、「目に飛び込んでくる」現象です。

関心があること、意識を集中しているから(注意しているから) 「ポップアウト」は起こるわけで、この半年はずっと「犬像」だけを考えてきたので、当たり前と言えば、当たり前なのです。

人が「見る」というのは、「目(網膜)で見る」だけではなく、「頭で見る」ということでもあるのです。同じものに目を向けても、人によって印象が違うのは、「頭で見ている」からであって、それこそが個性と言えるかもしれません。

一応、あと1か月で原稿は書き上げるつもりなので、書籍として出版されるのは、3月か4月頃になるのではないでしょうか。
 
 
 
 
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2016/09/12

今日は「白露」、「鶺鴒鳴(せきれいなく)」 2017年版「旧暦棚田ごよみ」打ち合わせ

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今日は「白露」、次候は「鶺鴒鳴(せきれいなく)」です。

来年に向けて、「旧暦棚田ごよみ」の制作が始動しました。

まだ全国には知られていない、しかも美しい棚田が数多く存在しますね。こよみを作っていて、毎年そう思います。

これも入れたい、あれも入れたいとなってきますが、毎年不採用になってしまういい棚田もあります。そこがこよみ作りの難しさでもあります。ある月の写真だけが飛び抜けて良くても、全体的なイメージとはそぐわないこともあるわけです。

それと地域の問題もあります。どこかの棚田だけに集中しないように、全国まんべんなく選ぶようにしています。

「季節」と「地域」と「写真の質」のバランスが難しいのです。

春夏秋冬1年間を網羅する全国の棚田の写真のレベルを維持するの正直大変です。かといって、複数の人の写真を寄せ集めで作ることも(たとえば写真コンテストなどで募集して)将来的には考えなくもないけど、できれば、しばらくは棚田や旧暦に対する個人的な思い入れもあるので、なんとか続けたいと思っています。

とにかく、来年度版、写真的なバリエーションもあり、いい感じにまとまったのではないでしょうか。

発売は11月上旬をめざしています。完成までしばらくお待ちください。
 
 
 
 
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2016/08/03

村上龍著 『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』 日本人の「立ち位置」の再確認

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文:村上龍、絵:はまのゆか、英訳:ラルフマッカシーの『日本の伝統行事 Japanese Traditional Events』(講談社)の「田植え Planting Rice」のページに棚田写真を使ってもらっています。

この本には坂本龍一プロデュースの「日本の童謡と唱歌集」CDも付いています。

日本の行事が日本語と英語で紹介されていて、あらためて日本人が日本の行事を知るきっかけにもなるし、もしかしたら2020年の東京オリンピック・パラリンピックが意識されているのかもしれませんが、世界の人たちに知ってもらうきっかけになる本なのではないでしょうか。

「グローバリズム」とはよく言われることです。世界中がつながり、人と物と情報の行き来が活発になっている状態です。それとセットで現れてくるのが、村上氏も触れていますが、国家の枠の弱体化や共同体意識の喪失です。

ただ我々日本人の生活・文化が世界標準に飲み込まれていくということではない気がします。いやむしろ、ローカル文化を良く保っているからこそ、グローバリズムが意味を持ち、ローカル文化に価値が生まれると思うからです。

地元の文化を掘り下げていくことは、決してグローバリズムと逆行するものではないでしょう。

「立ち位置」と言ってもいいのでしょうか。世界の標準を知るためにも、そこからどれだけ離れているのか、変わっているのか、あるいは同じなのか、それを判断する基点になる「立ち位置」は必要です。

その「立ち位置」の定まらない人は、けっきょく、自己中心的で世界人にはなれないということ。自国・地元の文化も知らない人が世界の文化はわかるはずがないのです。

俺も日本の棚田の撮影をしていなかったら、日本のことは何も知らなかったでしょう。いまだに日本の文化を詳しく知っているわけではないので、自戒の念を込めて、また、そうなりたいという希望も込めて、こう書いておくのですが。

ところで、この本について、ひとつだけ惜しいと思ったのは「旧暦」についての記述が少なかったことですね。日本の伝統行事が旧暦といかに強く結びついていたか、そこのところを村上氏には書いてほしかったと思います。

村上龍氏は、この本についてこのような思いを書いています。

「『JTE』の制作中、まるで朝日が昇ってくるように、日本の伝統行事に対するわたしの基本的な態度が、自然に浮かび上がってくる瞬間があった。それは「敬意と愛情」で、通常だと言葉にするのが少し照れくさい感じもあるが、不思議なことに「日本の伝統行事」に対しては、素直にそう思えて、副題とすることにした。表紙で、綾瀬はるかさんのネイルに、ネイリスト・高橋春菜さんの、美しいデザインを配して副題を示し、『JTE』の理念を象徴させている。」

公式HPはこちら。

http://jte.ryumurakami.com/
 
 
 
 
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2016/07/25

お犬様は山への信仰

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『オオカミの護符』は、神奈川県川崎市の土橋出身の小倉美恵子さんが、自宅の古い土蔵に貼られた一枚の護符をきっかけにして、オオカミ信仰の世界を探っていくというノンフィクションです。

2008年には『オオカミの護符 里びとと山びとのあわいに』が、文化庁映画賞文化記録映画優秀賞を受賞、地球環境映画祭アースビジョン賞を受賞していますが、『オオカミの護符』はこの映画がきっかけとなって出版された本です。

「庶民がお山に参拝する行いの源には、遥かな古代から脈々と続いてきた「山への信仰」が息づいているように思われた。私たちの暮らし、いや命は、今も変わらず山から生まれ出る水が支えてくれている。」

とあります。

多摩川という1本の川に注目して俯瞰してみると、武蔵御嶽神社の御岳山は、奥多摩湖を経て笠取山に続いています。御岳山や笠取山は、多摩川の水源に当たり、小倉さんの土橋は下流域に当たります。水が流域の田畑を潤し、人々を生かしているということが手に取るようにわかります。

小倉さんの旅は、武蔵御嶽山から、荒川流域の宝登山神社、猪狩神社、源流域である三峯神社訪ね、オオカミ信仰の意味を探し求めています。

土蔵に貼られていたお札はいったい何なのか?を追っていくような構成になっているので、謎解きの面白さのようなものも感じるし、お犬様信仰=オオカミ信仰というのが、山への信仰とつながっていることがよくわかる内容になっています。

山への信仰とは、広く見れば、自然への信仰と言えるだろうし、お犬様=オオカミは、鹿や猪の害から守ってくれる存在であり、何度も書いていますが、『もののけ姫』の白く大きな三百歳の犬神、モロの君に代表される、自然を象徴する存在です。「大口真神」というカミ、あるいはカミそのものではなくても、カミの使い「眷属」なのです。

「オオカミ」を「お犬様」と親しみを込めて呼び替えるところは日本的かなぁと思います。「オオカミ」よりも「お犬様」の方が優しく感じるし、親しみがわきます。ただ、これは秩父にいたオオカミが、犬との雑種だったかもしれないということとも関係ありそうです。

直良信夫著『日本産狼の研究』によると、

「昔の人びとが、山犬もしくは山の犬と呼んでいたものは、真正の狼や野生犬を含めての呼び名であったことだろう。が、実際には見かけの上では、そのどちらともつかない雑犬が主体をなしていたのではなかったであろうか。…(略)…関東地方に遺存している二ホンオオカミの頭骨類を検してみると、狼本来の標徴を有しながらも、なおかついちじるしく家犬化した頭骨類がはなはだ多い。」

とあります。犬との雑種がいたようです。雑種でなくとも、山にはオオカミ、野犬がいて、なかなか区別はつけにくかったのではないでしょうか。

ところで、オオカミ信仰など、古臭いと思う人もいるかもしれないですが、自然信仰の象徴的なものなので、きわめて現代的なテーマでもあると思います。
 
 
 
 
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2016/06/17

2016年初夏の撮影旅(21) 山形県米沢市田沢地区 「草木塔」の現代的な意味

160617_2「道の駅 田沢なごみの郷」の平成9年に建立された草木塔)

160616_2(道の駅でもらった田沢地区にある草木塔の地図)


今回の撮影旅の直前、偶然ですが、長野浩典著『生類供養と日本人』という本を読んでいました。

この中には、クジラ、ウミガメ、サカナ、イノシシ、クマ、ウシ、ウマなど、それともちろんイヌの供養塔について書いてあります。

どうして生類(動物)の供養塔を建てるのか、供養塔とは日本人にとってどんな意味があるのか、日本と西洋の生類(動物)に関しての考え方の違いなど、いろいろと面白い本です。

供養塔については、

「生類を供養する意味は、その生命を絶っていただくことについての罪悪感を消去することにある。と同時に生類の「タタリ」を恐れ、それを「鎮める」という意味合いも大きかった。」

「もうひとつ、輪廻転生という、仏教的観念の精神への浸透も生類供養という習俗を拡散させた。」

とあります。

そして草木供養塔についても書いてありました。

「当初は仏教思想にそって、草木を供養するという意味で建てられたものが、現在では「花々や木々に感謝する」「草木を大切にして環境を守りましょう」というような意味に変化してきているという。」

それで今回、福島県から山形県に入った時、国道121号線にある「道の駅 田沢なごみの郷」に偶然トイレ休憩で立ち寄ったのですが、観光案内板に「草木塔」を見つけたのです。

この道は昔から何度も行き来していますが、途中の米沢市田沢地区が、草木塔の密集した地域だと知ったのは今回が初めてでした。

道の駅のスタッフに聞いてみると、草木塔の場所を示した地図をくれました。

道の駅にも1基あります。それが上に掲載した高さ4.2mの平成9年に建立された草木塔です。

解説文には、最後の方に、

「この草木塔は草木塔の持つ自然保護環境保全の思想を全国に向け発信するシンボルとして建立したものです。」

と、あります。現代的な意味付けがなされているようです。

ただ、ほかの塔は道沿いに少なく、探さないとわからないところにあるらしいので、今回はあきらめます。いずれ探してみたいと思いました。

帰宅後調べてみると、この草木塔について研究されていることがわかりました。

やまがた草木塔ネットワークのHPによると、

「草木塔(そうもくとう)とは、「草木塔」、「草木供養塔」、「草木供養経」、「山川草木悉皆成仏」などという碑文が刻まれている塔です。・ ・ ・(略)・ ・ ・国内に160基以上の存在が確認されていますが、建立されている地域は本州の一部に限局しております。さらに草木塔の約9割は山形県内に分布し、4つの地方に分かれる山形県内でも、特に、置賜地方と呼ばれる地域に集中して存在する独特な石造物文化遺産です。」

とあります。

動物、植物、岩、山、洞窟、川など、日本人の生物、無生物にかかわらず、すべてのものに霊が宿るという観念は、日本人のアニミズムの痕跡だそうです。

そして面白いと思うのは、これだけ「近代化」した日本なのに、そういった霊的なものが宿るところは、現在「パワースポット」という新しい言葉とともに形を変えて信仰されています。
 
 
 
 
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