カテゴリー「旅(日本)」の605件の記事

2021/12/23

【犬狼物語 其の五百七十九】大阪府能勢町 慈眼寺の狼像

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大阪府能勢町に慈眼寺の狼像です。

関東地では三峯信仰、御嶽信仰の影響が強いですが、この狼像は「娘とオオカミ」というオリジナルの物語を持っていて新鮮な感じです。

先に、隣村の長谷の棚田の写真を撮ってから慈眼寺を参拝したので、夕方になってしまい薄暗くなりかかっていました。長谷の棚田については、先日書いた通りで、「棚田」をテーマに撮影していたときから何度も訪ねていて、今回「狼像」と近い場所にあることを知って、不思議な縁を感じているところです。

石段を上っていくと、山門の手前に、能勢町観光協会が設置した解説看板があります。

もと兵火により焼亡した三草山清山寺の一坊自雲庵であったが、延徳二年(1490)芳寿和尚が再興して師の永琛和尚(曹洞宗洞雲寺二世)を開祖とした寺である。境内の観音堂並びに宝篋印塔は清山寺から移したものでこの塔は概ね完存にして町内最大級の優作で、刻銘によれば、文和三年(1354)大乗妙典を法界衆生の平等利益のため、作善供養した証として造立したものである。

山門を入ると、正面に本堂、左側には観音堂、看板にあった宝篋印塔もありました。宝篋印塔は、花崗岩製で高さ206.7cmあり、基壇に文和三年(1354)の銘があります。

 

慈眼寺のHPから引用すると、

今をさかのぼること、およそ1400年前三草山清山寺を取り囲む

四十九院の一坊としてこの地に自雲庵という宿坊があった。

この宿坊こそ現在の慈眼寺である。

大いなる暦の流れにより、三草山清山寺は焼失(織田の戦火による)してしまったが

神山村の村民の手により、ご本尊(千手観音)は当寺の境内に観音堂としてまつられている。

又、この観音様は「娘とオオカミ」というはなし(「まんが日本昔ばなし」)にあるように

願掛観音としても知られている。 

 

どういった物語でしょうか。少し詳しい話は慈眼寺HPの「娘とオオカミ」に載っているので、興味のある方はご覧ください。

 http://www.eonet.ne.jp/~jigen/mesume.html

 

ところで、狼像が見当たりません。どこなんでしょうか。観音堂の裏側や境内を探しましたがわかりません。ふと、不安がよぎります。

そこで寺にいた奥さん(住職のお母さん?)に狼像の場所を尋ねると、大きな木の傍にあることを教えてくれました。予想外に大きな狼像です。前足をあげた堂々とした姿です。もちろん関東の「お犬さま」や中国地方の「狼さん」とも違います。

住職がちょうど帰宅したというので、いろんな話をお聞きすることが出来ました。

 狼の伝説を世間に知ってほしくて、住職が自ら依頼してこの狼像を設置したという。20年ぐらい前です。

「村で管理している観音さんなんですけど、あちらに山があるでしょ。三草山です。もともとは三草山の山頂にお寺があったんです。1430年ほど前のことです」

観音堂のちょうど後ろには、おわん型の山影が見えて、月が昇っていました。それが標高563mの三草山です。

「仏教伝来当初、この辺は仏教都市だったんです。聖徳太子の教育係をしていた日羅というお坊さんが、朝鮮の百済出身でしたが、百済から九州の熊本の方から渡って、こっちの方にきはった。その人が建てたお寺がこの三草山と、剣尾山の山頂にあった。三草山のご本尊が、織田信長の焼き討ちで、このお寺も焼かれているんです。そのときにお坊さんが持って逃げて、最終的にここに降りてきて、今もそのときのご本尊はちゃんと残っています」

聖徳太子、織田信長も出てくるかぁ。いろんな有名人の名前がたくさん出てくるところは、さすが歴史があるところだなぁと思います。

「あの物語に石段が出てくるんですよ。観音堂をお参りするのに、娘が毎日毎日、21日間願掛けに行って、満願の日に、一番下から上を眺めると、上から狼がにらんでいた。登って上まで行ったら狼が見えなくなって、願がかなったと。狼が千手観音の化身ではないかという話です」

父の盗人としての濡れ衣を晴らしたい一心で願掛けを続けた娘の目の前に現れた1匹の狼。決心した娘は目をつむり、観音経を唱えながら石段を登っていきました。すると、無事に観音堂の前に辿り着いたので目を開くと、狼はいなくなっていました。その後盗人も捕まり、父の無罪が証明されました。狼は観音様の化身に映ったという話です。

ここで狼は怖い存在です。怖いからこそ、それでもお参りした娘の一途さが心を打つのでしょう。娘の覚悟を試した観音様が遣わした狼だったのかもしれません。

翌朝、もう一度慈眼寺を参拝して、あらためて狼像の写真を撮りに行きました。すると、昨日の夕方には気がつかなかったのですが、神山集落にも棚田があって、棚田の先に、慈眼寺の屋根が見えます。

そして狼像が鮮やかな紅葉の中にたたずんでいることがわかりました。まるで娘が狼を見た場面を再現しているようでした。

 

 

 

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2021/12/17

神戸市 メリケンパーク

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コロナ禍で、なかなか長期の犬連れ車中泊の旅のタイミングが取れず、ほぼ2年ぶりの旅。

今回は、「旅するヴィーノ」「棚田」「狼像・狼信仰」の3テーマでの撮影です。

長期とは言っても、今回は9日間だけなので、大阪府、京都府、鳥取県、島根県、岡山県に絞りました。

「狼像・狼信仰」に関しては、西日本の様子を概観する目的だったので、主要な狼信仰の神社を参拝し、次の本に載せる掲載許可を取りながらになりました。

大きな神社は楽なのですが、狼信仰に関しては重要でも、小さい神社が多く、あとで管理者を探すのは至難の業です。それは過去2冊の「オオカミは大神」の出版でわかりました。
役所に問い合わせても「個人情報保護」もあり、教えてくれなかったり、そもそも、管理者が地元の人さえ知らない場合が多く(自治会で1年交代の当番などのため)、その場で探しあて、掲載の許可をもらうしかありません。

それでも、参拝した12神社の中の2神社では管理者がわからず、今度行った時の課題です。

埼玉から高速を使って神戸で降りて、まず、メリケンパークへ行きました。埋め立てられた広々とした公園で、じゃっかん紅葉も残っていました。神戸ポートタワー、神戸海洋博物館、ホテル、展望広場などの施設があります。

 

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2021/12/06

令和4年(2022年)版 旧暦棚田ごよみ

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令和4年(2022年)版 旧暦棚田ごよみ

 

【TEL、FAX、メールでのご注文&お問い合わせ 】

 

NPO法人棚田ネットワーク 旧暦棚田ごよみプロジェクト

 

TEL. 03-5386-4001 ( 受付時間 13:00 ~ 17:00 土日祝をのぞく)
FAX. 03-5386-4001 / E-mail:koyomi@tanada.or.jp

 

※ FAX、メールでのご注文の際は、お名前、電話番号、ご住所、部数をご記入の上ご送信ください。
※卸・委託販売ご希望の方もお問い合わせください。
※贈答用会社名入の制作も承りますので、お問合せ下さい。

 

 

 

 

 

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2021/10/18

旅するヴィーノ in 河津七滝

 

伊豆の天城山ふもと河津町の河津川上流の渓谷にある七滝をめぐりました。

水しぶきを浴びて、ヴィーノも涼しそうです。

 

 

 

 

 

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2021/10/12

旅するヴィーノ in 下田の街 Traveling VINO in SHIMODA

 

ヴィーノとめぐる下田の街です。

 

 

 

 

 

 

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2021/10/11

『風を喰う犬』 旅するヴィーノ in 稲取細野高原 

 

静岡県伊豆半島、稲取細野高原のススキの原。強風でススキが波打っています。

1分半のショートムービーにしてみました。

 

 

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2021/10/10

Dog eating the wind in Japanese pampas grass

 

先日旅した伊豆半島の稲取細野高原。当日ススキの原は強風が吹いて、ヴィーノが風を食べているように見えました。

 

 

 

 

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2021/09/25

めぐりジャパン

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今まで「まなびジャパン」として日本の自然・文化を紹介していたサイトは、「日本の文化を日本と世界に向けて広く伝えることを目的とする」という理念で「めぐりジャパン」としてリニューアルされ、公開されています。

https://meguri-japan.com/

「まなびジャパン」で俺が連載していた「棚田を歩く」や「狼信仰」や「残しておきたい日本の風景」は、そのまま移行されます。(まだ完全に移行作業は終わっていないようです)

 

「棚田を歩く」の「白米千枚田」

 https://meguri-japan.com/exploring-the-regions/20210902_6302/

 

「狼信仰」の「七ツ石神社の再建プロジェクト01」

 https://meguri-japan.com/legacies/20210906_6584/

 

「残しておきたい日本の風景」の「大内宿」 

https://meguri-japan.com/exploring-the-regions/20210803_799/

 

 

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2021/07/12

『オオカミは大神』重版決定

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『オオカミは大神』の重版が決まりました。

もちろん「弐」じゃなくて、最初に出た本の方「壱」です(「弐」ができるとは思ってなかったので、「壱」とは表記していませんが、実質「壱」になりました)。カバー写真が、埼玉県皆野町蓑山神社のお犬さまのやつです。

このようなテーマでは「発売、即重版」などはありえない話だし(夢でもありますが)、2年かけて重版になったのは、少しづつでも確実に売れ続けている証拠でもあるので、良かったと思います。これも皆さんのおかげです。

今は、写真展の準備と、次回作に向けて構想を練っている最中ですが、「参」はやっぱり「東北の狼像・狼信仰」か「西日本の狼像・狼信仰」になるんだろうなぁという気がしています。

本当は、狼のイメージを使ってもっと心理学的な方向へ行きたい気もしますが、たぶん、そんな方向では興味を持たれなくなってしまうのではと思っています。

結局、俺の役目というか、立ち位置は、それを知らなかった人に興味を持ってもらう媒介者(メディア)なのです。入り口を作る役目ですね。「メコン」や「棚田」もそうでした。

それもこれも、まずはコロナ禍が少し収まってくれて、後ろめたさなく旅行ができる状態にならないと、インタビューを依頼するにも気が引けます。狼信仰関連の祭りものきなみ中止になっているし。

 

 

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2021/06/26

青柳健二写真展「オオカミは大神」2021年7月15日~

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写真展「オオカミは大神」の告知です。

昨年同様、コロナが収束しない中での写真展になりそうなので、無理のないようにご来場ください。

マスク着用、ソーシャルディスタンスを保ってご鑑賞ください。また、人数制限を行う場合があります。

通常であれば、会期中にスライドショーなどのイベントを行うところですが、残念ながら感染拡大予防のために、今のところ予定にありません。それと青柳が在廊するかどうかも当日の状況を見て判断いたします。

会期:2021/7/15~8/10(21、28、4休み)※会期は追加されました。お盆休みの後は8/19~24日
   10:00~19:00(最終日15:00)
会場:ギャラリー楽風(さいたま市浦和区岸町4-25-12)
   1Fは日本茶喫茶・楽風で、ギャラリーは2Fになります。

   http://rafu-urawa.com

主催企画:ギャラリー楽風
作品数:約45点
※ギャラリーは無料
※『オオカミは大神』など書籍購入のお客様には、青柳作成の、お犬さまのお札風作品をプレゼントいたします。

 

【青柳健二写真展『オオカミは大神』について】

 ニホンオオカミは、明治38年(1905年)、奈良県東吉野村の鷲家口で、東亜動物学探検隊員の米人マルコム・アンダーソンに売られた雄の標本を最後に絶滅したといわれています。現在、東吉野村小川(旧鷲家口)に、最後の狼を記念してニホンオオカミの等身大ブロンズ像が建てられています。
 オオカミは絶滅しましたが、オオカミは大神になって生き続けています。今でも全国に狼信仰の神社は多いのです。皆さんが登山の時、何気なく見ている山中の神社や祠に鎮座する石像が、実はいわゆる狛犬ではなくて、狼像だったりするかもしれません。狼信仰の神社の多くにはこのように狼像が鎮座し、狼の姿が入ったお札を頒布しているところもあります。
 西洋では、家畜を食べられるなどの被害が深刻で、狼は人間の敵でした。しかし日本の場合、ニホンオオカミはそれほど大型ではなかったこともあるし、また牧畜が発達しなかったので、狼は人間にとって、田畑を荒らす猪や鹿などを追い払ってくれる益獣でした(東北の馬産地は除く)。狼信仰はこの農事の神としての信仰から生まれました。もちろん山に棲む狼が恐ろしい動物であったのも事実だったようで、狼被害に遭った記録も残っています。狼の、益獣として人を助けてくれる面と神秘性や畏れ、この両面性を持っていた動物は、まさに人々の信仰の対象としてふさわしいものだったのでしょう。
 また今回の写真展は、コロナ収束祈願を兼ねています。
 埼玉県秩父市に鎮座する三峯神社は狼信仰の神社で、狛犬の代わりに狼(お犬さま/御眷属様)像が守っています。江戸時代、疫病(コレラ)が流行ったときも狼(お犬さま)が疫病除けとして用いられました。コレラは「狐狼狸(コロリ)」などと呼ばれ、この世のものではない異界の魔物の仕業だと思われました。日本を侵そうとする異国が「アメリカ狐」などを操ってコレラを蔓延させているという妄想を生んだのです。
 そこで、異国の狐の魔物を退治してくれるのは、日本で最強の狼しかいない、狼なら三峯神社だ、ということで人々が殺到しました。三峯神社の狼のお札を村で祀り、コレラ除けを祈願したのです。もともと狐憑きという精神病にも、昔から狼(頭骨)が効果があるという信仰もベースとしてあったので、なおさら狼に頼ることになったようです。
 また、岡山県の高梁市の木野山神社も狼信仰の神社で、古くから流行病、精神病に対する霊験あらたかで、コレラや腸チフスなどの疫病が流行した時に、病気を退治するものとして狼様が祀られました。木野山神社への参拝者が増えたので、県は、今で言うところの「密を避けるために」多人数で同社を参拝することを禁じる布達まで出しています。
 今回の写真展では、疫病除けに御利益があるといわれた全国(北は岩手県から南は岡山県まで)の狼像を紹介します。早くこのコロナ禍が収まってくれることを願うばかりです。
 なお、ギャラリー内の写真撮影、SNSへのアップはご自由にどうぞ。
                               

 

 

 

 

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