イランから 9
3週間のイランの旅も今日で終わり。今日の夜中(というより明日の早朝か。午前3時半)、テヘランを発ってモスクワへ。そしてモスクワから東京へ。ちゃんと飛行機飛ぶかな。アエロフロートです。
実は、来るとき、アエロフロートの成田発が6時間遅れて、結局、モスクワからテヘラン行きの便に乗り遅れてしまいました。しかも、翌日の便が無く、モスクワに2泊するという悲惨なめに遭ったのです。モスクワは、ビザがないので、トランジットルームに軟禁状態。食事は与えられるものの、部屋のあるその階から外に出れないんだから、まいりました。体を動かすくらいしか楽しみがなくて、ストレッチをして時間をつぶしました。よく映画なんかで、牢屋に入った囚人が体を鍛えているシーンがあるけど、すごく気持ちが分かるようになりました。
今回、イランではいろんなところで食事をしました。そしてひとつ気がついたことがあります。
それは食事が終わるやいなや、時によっては、まだ飲みかけやら食べかけやらがあるにもかかわらず、さっと食器を片付けられてしまうということです。客で混んでいるからではありません。俺しかいなくてもです。
この方がいいという人もいるでしょうが、俺はどうもせかされているようで、落ち着きません。片付けられないように、ソフトドリンクのビンに片手を添えて、持っていかれないようになどと、妙な気を使ってしまいます。
食事をゆっくり楽しむことが、さも、いけないことのように感じてしまいます。宗教と関係あるんでしょうか。
かと思えば、チャイハネに入れば、水タバコをくゆらせて、何時間でも居座り続けても文句は言われません。ドライブインや、安食堂だけなのか、たまたま俺が入ったところだけがそうだったのか。3週間しかいないので、はっきりわかりませんが。俺の印象です。
そういえば、食事以外にも、たとえば、タクシーをチャーターして写真を撮っているときも、せかされたことが多かったように思うし、たとえば、旧市街など歩いていて、親切心から声をかけてきて、こっちに何がある、あっちに何があると、次々にいろんなところに連れて行こうとしてくれる人がいます。こっちは別に何を見たいというわけではなくて、その雰囲気にゆっくり浸りたいだけなので、どうも煩わしくなってしまう。
前にもちょっと触れましたが、車の運転の器用なこと。車線はあってないがごとし。なんだかちょこまかちょこまかしている感じです。それと歩き方。俺は歩き方が遅い方ではないと思っていましたが、イラン人の歩き方は全般に速いのではないでしょうか。もっとも、この暑さに参って、普段より俺のほうが遅く歩いているから、そう感じるのかもしれませんが。
せかされた印象はありますが、それも許容範囲内のことだし、イラン人に対しては、「チーン!(中国人)」「アフガニー!(アフガニスタン人)」と、ちょっとからかわれたことが気になっただけで、全体的にはいい印象でしたね。初回がいいと、また来たくなります。
それと、これはガイドブックには載っていませんでしたが、意外とびっくりしたのは、男性トイレに「小」がなかったことです。あるのは、個室の「大」だけ。
バスの発車間際に駆け込んでも、「小」なら大丈夫とタカをくくっていると、乗り遅れるかもしれません。「大」しかないので、男便所を混んでいて、順番待ちしなくてはならないことがあるからです。しかも、並ぶのに慣れていない俺は、次々に抜かれてしまいました。
男も座って小便します。(もちろん立ってやる人もいますが)バスの車窓から見ていたとき、男が草むらに駆け込んで、座って「立ち小便」していました。
これは、健康上の理由(尿石がたまりにくい。本当か?)と、宗教上の理由があると、あるイラン人は教えてくれましたが。たしかパキスタンあたり他のイスラム国でもそうだったかな。俺なんか座って「小」をやろうとすると、「大」まで出てしまいそうで怖いんですが。
それでは、みなさん、今後は日本からの更新になります。イランの写真については、なるべく早くアップしますので、期待していてください。
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