イランという国
今日、あるイラン人に会いましたが、彼は「水管理」の研究をしていて、棚田についても知識があったので、イランの棚田についても話を聞くことができました。
去年5月にイランに行ったとき、現地の人から「Japanese Rice Terrace」と教えられたものがありました。見ると、階段状の棚田でしたが、規模が大きく、整然としていて、明らかに区画整理された棚田であることはわかりました。「日本人が作った田んぼ」と説明を受けたのでしたが。
今日の話から、日本の国際協力事業団JICAの人たちが教えた棚田だったらしいということがわかりました。20年間住み込んでイラン人に稲作を教えていたらしいのです。このプロジェクトは2年前に終わって、今は日本人はいませんが、イラン人がそのあとを継いで、引き続き棚田の区画整理に取り組んでいるとのことでした。
ところで、彼が言うには、日本人は、アメリカやヨーロッパや中国には関心があるけれど、イランや中東の国に対しては、あまり関心を持っていない。イランとイラクを混同して、イランは「危ない国だ」と思っている人が多い。そう、不満を漏らしました。
俺もそうだと思います。俺自身がイランに対する関心は低かったし、知識もありませんでした。イランに行くまでは。あんな砂漠の国イランに棚田なんかあるはずがないと考えていたし、写真を見ても、「麦畑に違いない」と思ったほどでした。
自分に直接関わってこないと、正直な話、関心は持ちづらいですね。どうしても、「身近なところから」という優先順位があるのはしかたのないことでしょう。それは俺ばかりではなく、みんなそうです。
棚田をきっかけに、俺はイランに行き、イランが好きになりました。そして関心度がかなり高くなりました。他の日本人もそうかもしれません。イラン映画や、サッカーをきっかけに、イランに対して興味を持ち始めている人たちが増えているんじゃないかなと言うと、彼も同意してくれました。日本とイランとの関係は始まったばかりです。
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コメント
コメント、ありがとうございました。
「日本人」とわかると、すごく友好的ではありますが、俺は何度もアフガニスタン人や中国人に間違われ、非常に悲しい思いもしました。だから、イラン人が、周りの国(民族)を、どの様な目で見ているかを知ることもできました。
日本人に友好的なのは、過去にイランと直接対決したことはなく、石油を買ってくれるおとくいさんであったし、「おしん」「一休さん」などのテレビ番組で知られ、一時期、日本で働けばお金持ちになれた夢の国であったということでしょう。
ただ、これからも日本がアメリカ追随の国であり続けたら、イラン人が日本人に対してどんな風に変わっていくか、ちょっとわかりません。
投稿: あおやぎ | 2006/01/12 10:11
イランに行って イラン人は日本人に好意的でしたね。
イランは 日本と近い国なんだって思いました。
シルクロードを通って渡ってきたペルシャ文化が
イランと日本を近い国にしているのだと
イランに行って初めてわかりましたよ。
イランは 魅力のある国です。
投稿: lee | 2006/01/12 01:28