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2006/08/07

棚田の魅力って?

060807
昨日の日曜日、日本橋三越で棚田学会大会がありました。

前に、ブログでも書きましたが、俺は「棚田学会賞」をいただきました。昨日授賞式でした。今までやってきたことが評価されるのは、やっぱり嬉しいもんです。

棚田の魅力に取り付かれてしまい、棚田を巡る旅を続け、写真を撮っています。ただ、俺は「棚田保全」に積極的に取り組んでいるわけでもないし、実際棚田を作っているわけでも、手伝っているわけでもありません。「なにか社会のためになることをやろう」などと思って写真を撮っているわけでもありません。個人的興味からやっているだけです。

でも、その写真が少しでも棚田耕作者のためになっているなら嬉しく思います。受賞理由のひとつとして、棚田を一般の人たちに広めている活動だそうで、そうか、俺のやってきたことはそういうことなんだろうなと再認識しました。

なぜか理由はわからなくても、ひとりの人間が長い期間棚田にのめりこむということは、それだけ棚田には「なんらかの力」があるということでしょう。逆に言うと、最初から理由が分かったら、写真なんか撮る必要もないかもしれません。心が欲するから、それをやり続ける。水が飲みたくなったら、「なぜ?」なんて考えずに、水を飲むことと同じなのかもしれません。

ただ、俺が棚田に惹かれるのは、「まったくの自然の風景」ではなく、「人間が作った風景」というところにあるのは間違いありません。単なる自然の造形なら写真に撮りたいとも思わなかったし、今でも、いわゆる「自然写真」というものにはそれほど興味がわきません。

そう考えると棚田の魅力は、やっぱり人の魅力であるように感じます。たぶん、そうです。はっきりはわからないけど。

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コメント

コメントありがとうございます。

旅先だったので、返事が遅れてしまいました。
今回の撮影旅行は、「棚田」ではなかったのですが、ただ、日本人がどんなふうに知恵を生かして土地との関係を作り上げてきたのか知りたいという意味では同じかもしれません。

>弱者の悲哀や廃れいく物への郷愁

私もそこはちょっと引っかかります。もちろん、写真を撮るということのなかには、現在目に見えている姿は必ず変化するので、その前に撮っておこうという魂胆もあるので、えらそうなことはいえませんが、ただそれだけだと後ろ向きですよね。

むしろ「棚田」が、これからの日本人(アジア人)がどう自然や土地と付きあっていったらいいかのヒントがあるように感じています。だから「棚田」を考えることや、作り続けることは、ある意味時代を先取りしているのではないか、とも思っているんです。人事だからこんなこと言えるのかもしれませんが。

投稿: あおやぎ | 2006/08/19 09:43

受賞おめでとうございます。
「棚田の魅力」って不思議ですよね。私もそこに人間が生きるということの原点が分かりやすい形で存在するからだと思います。弱者の悲哀や廃れいく物への郷愁を美的に捕らえる見方もありますが、反発を覚えてしまいます。棚田を耕し、家族にご飯を食べさせることが、誇りに思える時代がくるといいですね。

投稿: 棚田へようこそ | 2006/08/13 09:58

コメント、ありがとうございます。

上の写真は、マダガスカルの写真です。

首都アンタナナリヴから南へ車で約4時間、アンチラベという町の郊外の田園風景です。

棚田とトウモロコシ畑の中に、民家が点在しています。

投稿: あおやぎ | 2006/08/08 19:25

棚田学会賞受賞、おめでとうございます。自分がこれまでやってきたことが評価されるということは本当に嬉しいことですね。
ところで、上の棚田の写真の場所はどこなんでしょうか?日本ではないですよね。

投稿: ひまわり | 2006/08/08 10:55

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