野町和嘉氏の写真展
(この写真は、雲南省元陽多依樹棚田)
情報です。
野町和嘉氏の写真展が開かれます。
『野町和嘉写真展 イスラーム巡礼』
2006年9月16日(土)~10月29日(日)
午前10時~午後7時30分
武蔵野市立吉祥寺美術館
休館日:9月27日(水)、10月25日(水)
入館料100円(小学生以下・65歳以上・障害者は無料)
学生のときヨーロッパを8ヶ月旅した話は前にも書きましたが、後半の4ヶ月は、お金が尽きたので、パリでギャルソンのアルバイトをしながら暮らしていました。ギャルソンとは、英語で言うとウェイターですね。韓国系フランス人が経営する韓国・日本料理レストランでした。(フランスでのアルバイトについては、過去の記事を見てください)
フランスのレストランは、午後3時くらいから5時半くらいまで休みなので、俺は、近くの本屋で立ち読みすることもありました。ただ、フランス語はほとんど分からないので、自然に、画集とか写真集を見ることが多くなりました。
ある日、シナイ半島の写真集を手に取りました。それがすごく良かったのです。それで後ろの奥付を見たんですよね。そしたら、この写真を撮ったのは日本人だったんです。「Kazuyoshi Nomachi」とありました。でも、俺は写真については素人で、このKazuyoshi Nomachi氏については何も知りませんでした。
ただこのとき「写真というのは、言葉がわからなくても、世界共通語になるんだ」と気がつき、漠然とですが、写真はいいなと思ったのでした。その後、日本に帰国した俺は、だんだんと写真に興味を持っていったのですが、この経験がきっかけだったのは間違いありません。
ただ、俺は「写真家」という職業を目指したわけではなかったように思います。当時は旅をして写真を撮るのが面白かったのです。結果として「写真家」になったのは、運が良かったとか、不安定な生活を気にしない俺の性格とか、他にやることがない、やれることがない(これ、大切)とか、いろんな要素が合わさってのことだと思います。(いまだに「写真家」という職業にはあまり関心がありません。と、書くと、「冗談でしょう?」と言われるので、これ以上書きませんが、ほんとうなのです。「職業」ではないんです、しつこいようですが。じゃぁ何で「写真家」と名乗っているかといえば、わかりやすく、便利だからです)
俺が写真家として活動を始めたころ、野町氏に会う機会がありましたが、ドキュメンタリー写真家としては、世界的にも有名な人になっていました。
ある意味、俺の人生を狂わせてくれた「恩人」でもあるし、今でも日本人のなかでは一番好きな写真家のひとりです。
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