「摂理」警戒注意報
(これは雲南省ジンポー族教会に置いてあった賛美歌集)
「摂理」の教祖は韓国人の鄭明析(チョン・ミョンソク)。アジア各地で女性信者に対する性的暴行事件を起こしていますが、今は行方不明だそうです。オウムから10年、またこういうものが表に出てきました。
「摂理」は、サークル活動で信者を増やしてきたそうです。日本では1985年ころから活動し、信者約1600人。ほとんどが若者たちだといいます。
元信者の告白というのをラジオでやっていました。彼女も自分はこういう妙な宗教にはひっかからないと自信があったといいました。ただ、そこが「摂理」のうまいところで、ほんとに「普通のサークル」のように見せて、人間関係を深めていき、引きずりこんでいったらしい。「普通」だから彼女は信じ、「私が信じるものは大丈夫」と、逆にその自信があだとなってしまったようです。
「私は大丈夫」と自信がある人。そういう人が一番危ないんですね。
実は、大学を卒業して、東京に住み始めて間もなく、ある駅前で声をかけられて、近くにのマンションに連れていかれたことがあります。それが宗教の勧誘だと知っていたかどうかは覚えていません。勧誘してきたのは女性だったので、若気の至りで、多少スケベ心もあったでしょう。あと、何でも知りたいという好奇心、それと、この「勧誘」自体田舎の学生には無縁だったので、そこに「都会」を感じて着いていったのかもしれません。
俺は田舎で生まれ育ち、へんな宗教の怖さも知らなくて、免疫はいっさいありませんでした。だから、今から思うと、よくもまぁ無防備にのこのこと着いていったなぁと思いますが、運良く被害に遭わなかったのは、ある理由があったからなのです。
マンションの部屋に入ると、中には数人の若者がいて、すごくにこやかに対応してくれました。そしてビデオが3台くらい置いてあり、そのひとつの前に座らされ、ビデオを見せられました。15分か20分くらいだったでしょうか。それは世界が破滅するという内容だったと思います。原爆とか、戦争で人が殺されるシーンなどあったようです。
その後、また1回行ったような気がするのですが、それ以上のことはありませんでした。幸いしつこい誘いもなかったです。いや、あったのかも知れませんが、そのとき、俺の頭の中には「外国へ旅に出たい!」ということだけしかなかったので、他のことに興味が沸かなかったのです。だから熱心に勧誘されていたとしても、俺は聞き流していたのかもしれません。なんの宗教だったのかさえ、覚えていません。オウムかな。
言ってみれば、「旅」が救ってくれたと言えなくもないのです。それだけ旅をしたい気持ちは大きかったのでしょう。いや、宗教団体側が「こいつはだめだな」とさじを投げただけだったのかもしれませんが。
人のスキをついてきます。気をつけないといけません。
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