移動する快感
(写真は中国広州市内)
先日、ある雑誌編集者と話をしていたとき、「移動の快感」の話題になりました。
以前、ホームページにも書きましたが、俺は雲南省に行くと元気になり、いいアイディアが浮かんでくるのですが、とくに振動を伴った移動のときですね。がたがたとバスに揺られるとき。日本のような立派な道ではなく、適当に悪いので、いい具合に揺れるんです。
あれは中学生のとき習ったんだっけ? 「フレミングの法則」。親指、人さし指、中指が、お互い直角になるように延ばすと、それぞれが、移動の方向、電流の方向、磁場の方向を表わします。コイルが磁場の中を移動すると、電流が流れるというやつです。
だから地球上の磁場のなかを脳が移動すると、電流が流れるのではないか、などと考えています。しかも適当な振動があればなおさらでしょう。緊張した体のネジが緩んでいくようにリラックスします。それでますます脳が活性化する。こじつけと言われれば、そうなんでしょうねぇ。そして脳がコイル状になっているのかどうかも、問題あるところです。(トルコで、ヒツジの脳みそサラダを食べたとき、魚の白子のようでした。参考までに)
ここ数年、携帯電話をはじめとして、モバイル・インターネット機器の普及率には目ざましいものがあります。移動しながら使える軽いモバイル機器は、これからのインターネット生活には欠かせなくなっていくでしょう。どうしてこんなにもモバイルが早く普及するのかというと、人間の本能と関係あるという説もあります。
人類の祖先は------話は大きくなりますが------、アフリカで誕生し、地球上に拡散していきました。モンゴロイドの一部はベーリング海峡を渡って、アメリカ大陸まで達しました。そこ後も、人類は拡散を続け、今では、宇宙にまで広がって行こうとしています。
それじゃあ、どうして人類は移動したのか? 食料が豊富なアフリカをどうして離れたのか? それはよくわかっていないそうです。どうしても、移動せざるをえないような、もっと本質的なところに関わっているのではないか。移動することが、快感であるということが、人類の本能だからではないか。だから、移動してできるモバイル・インターネットが、これだけ急激に普及するのではないかという説です。
面白い話だと思うし、実際移動することの快感は感じているので、うなずける話ではあります。
移動せざるをえない。移動することは、本能なのだ。とすると、地に足が着いていないような、いつも移動していないとダメな俺の性質も、人類のたどってきた歴史からみたら自然なことであって、なんら後ろめたさを感じることはないのだ。よかった、よかったと、俺は安心するのでした。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
| 固定リンク
コメント