クリスマスの奇跡 処女懐胎したコモドドラゴン
イギリスの動物園で、世界最大のトカゲであるコモドドラゴンのメスが、オスとの接触がないのに卵を産んだそうです。処女懐胎したメスの「フローラ」は、聖母マリアになぞらえて、話題になっているそうです。
あまりにもグッド・タイミングで、クリスマスに合わせた「奇跡の話」かな?と、へそ曲がりの俺は疑ったのですが、そうではなかったようです。珍しいことにかわりありませんが、実際あることなのだそうです。不思議ですねぇ。
「脊椎(せきつい)動物の単為生殖は珍しく、報告例は約70種、全体の約0・1%程度にすぎないという。」(http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20061220-132904.html 参照)
インドネシアにコモドドラゴン(コモドオオトカゲ (Varanus komodoensis) )を撮影に行ったのは、今から4年前の2002年10月、ちょうどバリ島で爆弾テロが起こったときでした。コモド島からバリ島に戻ったその夜、テロは起こったのでした。
コモド島へは、バリ島からフローレス島まで飛行機で飛んで、船に乗り換え、島を目指しました。コモドドラゴンは、コモド島にいるのはもちろんですが、その隣のリンチャ島にもいるとのことだったので、寄ってみました。
それにしてもこの海はすごかったですね。小さな船で穏やかな海を進んでいくんですが、周りに点在する島々が、まるでチベット高原で見た山とそっくりなんです。海が山とそっくりだというのもへんな話だと思われるかもしれませんが、チベットも大昔は海だったというし、その当時の様子はこんな感じだったのではないでしょうか。
そのリンチャ島に到着し、船を下りて桟橋を進んでいくと、そこに長さ1m半ほどのドラゴンの置物がドーンとありました。観光客用の土産かな? 近づこうとしたら、「待て!止まれ!」と管理人の男はあわてて俺を止めました。なんと置物だと思っていたものは、本物のコモドドラゴンでした。
よく見ると、確かに動いています。過去、観光客もドラゴンに襲われて怪我をしています。冗談じゃありません。ほんとに危険なんです。それが、何の柵もなく、普通にいるところがさすがです。保護区なので当然なのですが。
昔は観光客のために、ヤギを餌にしてドラゴンを呼び寄せていたそうですが、今は、やっていません。餌を与えることは禁止されています。でも、歳とった(つまり大きい)ドラゴンは、管理棟や観光客用のレストランの近くにやってきて、慣れた感じで餌をねだるので、野生の威厳は失われています。(島の奥に行けば人間から逃げるドラゴンもいますが)
島を巡るには、レンジャーといっしょにまわらなければなりません。ドラゴンがいる場所まで案内してくれます。それと、他にも野生動物がいるので、説明してくれます。毒蛇がぶら下がっていたときは、そこを迂回させてくれました。でも「これが野生のニワトリです」と説明を受けたニワトリは、普通のニワトリとどこが違うのかわかりませんでした。それと「野生のブタ」。イノシシではありません。普通のブタに見えましたが、野生だそうです。「飼い主がいない」という意味なんじゃないか?などと思いました。
島の中心部から桟橋に戻るとき、きらきらと輝く海を背景に、コモドドラゴンが100mほど先をのっそりのっそり歩く姿を見たとき、太古の時代にタイムスリップしたような気分でした。『ジュラシックパーク』ですね。
ところで俺はよく「コモドドラゴン」のことを「コドモドラゴン」と言い間違えてしまうんですよね。(前も書いたような・・・)
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