「正しい和食」認証制度に反発 (1)
やっぱり反発を受けましたねぇ。
先日「海外の日本食に農水省がお墨付き? (2006/12/7)」という記事を書きましたが、これは外国から反発があるかもと思っていました。
「正しい和食」認証制度に米メディア猛反発
(Sankei WEB 参照)
なんで政府が音頭をとって認証制度なんかやるのでしょうか? (民間なら勝手ですけど) 認証制度で作られた「正しい日本食」のお墨付きをもらったレストランのリストは、誰の役に立つのでしょうか? 現地の大使館員や駐在員が、誰かを接待するときには役立つでしょうが。
どこかの国の日本食「きつねラーメン」というのが紹介されていました。こんなもの日本食じゃないと、レポーターだったか、コメンテーターだったかが眉をひそめていましたが、俺は「食べてみたいな」と思いました。前にも書きましたが、俺は不思議なものが好きなので、こういう料理も別に拒否しません。(マズそうなら食べませんよ)
1年ほど前でしょうか。テレビである番組を見ました。アメリカで行われたコメを使った料理コンテストでした。コメの一番おいしい食べ方というと、一般的な日本人は炊きたてのご飯「銀シャリ」かもしれません。でも、コンテストでは粉をスープに混ぜてとろみをつけるために使ったり、日本では絶対にありえない素材を巻き込んだ寿司ふうの料理だったり、サラダ感覚の料理などなど、日本人の発想にはない料理の数々に、驚きとともに、日本人のコメに対する思い込みというものに気がつきました。
10年以上前ですが「平成のコメ騒動」というのがありましたが、そのとき、仕方なく輸入された「タイ米」をいかに「日本米」に近づけられるかということばかり語られていましたね。タイ米を、タイふうにおいしく食べる方法なんて、あまり興味をもたれないのが不思議でした。「コメはこうあるべきだ」、「ぱさぱさしたコメはまずい」、「香りのあるコメはダメだ」と、最初から先入観があって、他の食べ方を認めようとしない。良く言えば「こだわりがある」、悪く言えば「食わず嫌い」なんです。
コメはこうあるべきだ、という考えにあまりにも縛られているのかもしれません。「コシヒカリがうまい」となると、なんでもかんでもコシヒカリだし。もっといろんな産地のコメを楽しみたいなぁ。コメの消費が落ち込んできたのは、こういうこだわりにも原因があるのかもしれませんよ。もっと自由でいいはずです。
文化は生き物です。現地に合った形で日々変化していくのはあたりまえです。「正しい日本食」なんて、ほんとにあるんでしょうか? 今回の認証制度は、日本人の妙なこだわり(プライド)の現れではないかと思います。
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コメント
コメント、ありがとうございます。
一番まずい米を輸入したんですか。それは知りませんでした。
当時と比べると、日本でもタイ料理はポピュラーになったし、タイ米をうまく使えるようになっているかもしれませんね。
投稿: あおやぎ | 2006/12/20 08:29
あおやぎさん、はじめまして。
あのタイ米騒動。不思議なことに、一番まずいタイ米が日本に輸出されたらしいです。
いろいろなゴミまで混ざっていたとか。
私はほとんどタイ米を食べていますが、美味しいですから。
私の想像ですが。
外国から輸入する米が美味しかったら、日本政府が困るのではないかと。農業保護の政策の問題で。
それでわざとまずい米を・・・・
タイ米、美味しいですよ。特に炒飯なんかは、日本米よりもおいしく出来ますよ。
投稿: toshi@タイ | 2006/12/19 12:42