写真絵本『棚田を歩けば』 印刷立会い
今日は、写真絵本『棚田を歩けば』の印刷日です。編集者、デザイナーといっしょに、印刷立会いのために、埼玉県鶴ヶ島市にきています。
色の出方を見て最終的なOKを出すと、印刷オペレーターの人たちは、本刷りを始めます。このオペレーターの指先ひとつで色が微妙に変わってくるので、印刷立会い(とくに写真集の場合)は重要です。
色に対する感性は、人それぞれなので、長年経験のあるオペレーターでも、写真家やデザイナーの意見は必要になってきます。「平均的」な色の出し方を、必ずしも好むわけではないと、いや、むしろ、写真家やデザイナーなどというのは、「平均的」ではないところにこだわることが多いことを、オペレーターの人もわかっていると思うので、これは写真絵本を作るうえでの、重要な共同作業のひとつであるといえるでしょう。これが失敗すると、とんでもないことになってしまいます。
以前、ある本の印刷で、香港にある日系の印刷所で試しに印刷してもらったことがありますが、あまりにも色の感覚が違って、結局そこではやめることにして、日本の印刷所に変更になったことがありました。
香港の印刷オペレーターの名誉のために言っておくと、彼らの技術は劣っているわけではないのですが、色に対する感覚が違うと、どうしようもないことがわかったのです。それはおおげさに言えば、文化の違いといえるかもしれません。
オペレーターを信用しないわけではありませんが、自分の目で確かめてOKを出せば、双方にとってトラブルも回避できるということでもあります。あとでクレームつけてもしかたないですからね。
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