氷見、鶴来、越前岬
2月6日、火曜日。
昨日、白米千枚田の写真を撮った後、明日の朝も、やっぱりもう一度氷見港で写真を撮ろうと思い直し、ここで泊まるのはやめて、氷見へ向かって戻ることにした。七尾市の道の駅いおりまで。
また6時に起きて、氷見港へ。昨日とは違って山には雲がかかり、太陽が出そうもなかった。それでも、漁船が海に出るシーンの写真を撮る。たくさんのカモメが船の周りを飛んでいる。船からエサでもまいているんだろうか。海面に集まったたくさんのカモメたち。
30分ほどして、雲が切れて太陽が見えた。そのとき、カモメたちが海のほうから戻ってきた。そして1羽、太陽の中を飛んだ。昔「月に雁」という名画があったと思うが(小学生のころ、切手を買ったので覚えている。歌川広重だそうだ)、これは「太陽にカモメ」。
国道160号線を南下し、8号線を金沢方向へ向かう。金沢市を過ぎて、国道157号線に入り、鶴来町に。道の駅しらやまさんに。ここの対岸は、手取川を挟んで、七ヶ用水取水トンネルがある。明治36年(1903年)に建設された大水門など。手取川扇状地に農業用水を供給し続けてきた。
道の駅で、話しかけた地元のおばさんは、対岸を眺めながら、いろいろと話をしてくれる。彼女は、金沢出身。結婚してここに来た。川は意外と深く深いところは9mあるという。2年ほど前、泳いだ若者が深みにはまって亡くなったという。夏は、この河川敷はキャンプ客が多く、たくさんのゴミがでるといっていた。
北陸鉄道石川線の駅、加賀一ノ宮駅がある。1時間に1本。ここからはあまり乗らないという。昔はもっと奥から続いていたようだ。それでも地元の人にとっては、大切な交通機関であることに変わりはない。
道の駅の2階から七ヶ用水取水トンネルの写真を撮ってから、こんどは近くまで車でいってみた。手取川七ヶ用水土地改良区白山管理センターというところがあって、この取水トンネルの管理をしているらしい。そして建物の2階は資料室になっていて、用水の歴史や背景など、わかりやすいパネルが展示してあった。昔の図は、だれそれの田んぼにどうやて水が流れていくか、ツリー構造になっていた。
あとで職員の女性に鍵をあけて大水門の上に入れてもらった。そこを経由して下に下りると、水路と門が見れる。「気をつけてください」と言われる。用水路の水量が多くて速くて、怖いくらいだった。この大水門は明治に作られた。苔むした門が歴史を感じさせる。
センターの人にお礼をいってから、線路沿いに駅へいってみた。加賀一ノ宮駅だ。古い駅舎は趣がある。無人駅らしい。道の駅のおばさんが言ったとおり、時刻表を見たら、1時間に1本くらいの運行だ。
入り口には、黄色で目立つ看板。どうにも不釣合いな看板が立てかけられていた。「テロ警戒中」 こんな田舎にもテロリストがやってこないという保障はない。それはわかるのだが。
駅前の道で、駅舎の写真を撮るのに夢中になっていて、ふと目をファインダーから離したら、なんと、車が俺の脇にずっと止まって、写真が終わるのを待ってくれていた。そこまでしてくれなくても、と思ったが、とりあえず、おばさんにお礼。この辺の人の親切心?
国道8号線に戻り、今度は加賀市から305号線に入って、越前海岸を目指す。越前岬手前が、水仙の群生地。海に面した斜面がずっと水仙畑だ。国道からでも見ることができる。しおれているのもあったが、時期は終わりだろうか。今年は暖冬で早いのかもしれない。水仙ランドとか、水仙ミュージアムというのもある。午後はずっと曇っていた。夕方太陽は出たが、うす雲にさえぎられて、昨日までのような強さはない。
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