安曇野と千曲
2月3日、土曜日。
昨日、諏訪湖の写真を撮ったあと、塩尻市の道の駅小坂田公園で泊まった。今朝は6時に出発。夜はかなり冷えたようだ。洗濯した靴下が、棒状になってカチンカチンに凍っていた。もちろん車内に干していたものだ。
幸い路面には雪も氷もないので、運転はしやすい。国道20号線から19号線に入り、北上。松本市を経由して、三郷村へ。今は、安曇野市だろうか。
ここへはおととしの秋にも来た。アルプスの山々を見渡せる場所を探す。やっぱり同じ場所にたどり着いた。いろんな条件を考えると、ここが一番いいようだ。一軒、日本家屋が畑の中に建っているところだ。住んではいないのかもしれない。
田んぼを見ると、あぜ道の日陰になる方(北側)には、雪が残っている。草に張り付いた氷は太陽光線を受けて、きらきら輝いている。見るからに寒そう。日は昇ったが、まだ氷点下のようだ。ただこれが例年並みの気温。暖かさに慣れてしまっているので、寒く感じてしまう。
撮影後、道の駅アルプス安曇野で、コーヒーを買い休憩。体が温まる。
国道19号線に出て、さらに北上。ガソリンを入れる。国道403号線に入る、道は狭いところもある。さすがに峠には雪が積もっていた。道も、シャーベット状になっている部分があるので、気をつけて運転。
田毎の月で有名な、おばすて棚田の手前、2kmのところに、雪が積もった棚田があった。下のほうには、長野自動車道のSAが見える。そこから700mくらいいくと、千曲川展望公園があった。千曲市と川の全貌が見渡せる。盆地の中にびっしり詰まった建物。その中を、千曲川がゆったりと流れている。写真を撮った後、公園のベンチで日記をつける。日向にいると、まるで春のような暖かさだ。
おばすて棚田へいってみた。田んぼは、休憩中。農道の坂を上っていったら汗をかいた。遠くに千曲川が見える。すばらしい眺望だ。
また403号線で、安曇野に戻る。途中、坂北のスーパーで弁当買って食べてトイレ休憩。となりに車を止めたおじいさんが、「所沢」ナンバーを見て、笑顔になり、話しかけてきた。窓を開けて話す。
おじいさんは「懐かしいなぁ」という。なんでも、50年以上東京で仕事をしていたのだという。定年後、この近くに土地を買って住んでいる。出身地もこの近くらしい。
「農業しているんですか?」と聞くと、「もうそんなことできる年ではないよ。もう80だよ」という。まったく80歳には見えない。「元気ですね。まったく見えませんよ」「そうかい」
おじいさんは「ここはなにもないよ」という。「いい風景があるじゃないですか」というと、「空気だけはいいね」といった。「気をつけていってよ」元気で爽やかなじいさまに出会って、こちらまで元気になった。旅では、こんなたわいもない出会いがうれしい。
安曇野に戻り、国道19号線から、500mほど山側に入った場所に、公営の保養センターの看板を見て入ってみた。「長峰荘」という。入湯料は350円と格安。でも、小さいながら、ちゃんと露天風呂もあった。アルプスを望める風呂で、なかなかいい。
風呂から上がって着替えていると、壁に「御宝田池の白鳥 現在450羽」と張り紙があった。フロントで道を聞いたら、近くだというのでいってみた。
犀川橋から200mほど南にいった地点だ。たくさんの人がいて、すぐにわかった。どうも白鳥は、夕方、ここに戻ってくるらしい。だから今はいるかわかりませんと、長峰荘の人はいっていたのだが、100羽はいた。それと、たくさんいる鳥は、カモだろうか。エサを与える人がいて(エサやりはOKか?)、怖いくらいに鳥が集まってくる。中国青海湖からきてる渡り鳥はいないんだろうか、とチラッと頭をよぎる。
午後4時を過ぎたころ、だんだん鳥の帰宅時間になっているようだ。それに合わせてカメラマンと観光客の数も増えている。そろそろ俺も準備して写真を撮ることにしよう。なるほど、カメラマンたちは、白鳥が着水する瞬間を狙っているのだ。そういえば、そういう写真が写真雑誌に載ってるな。白鳥の写真を撮りにきたことはないので、カメラマンたちの行動が新鮮。彼らのまねをする。
日が暮れるころ、係りの人がエサをまくと、たくさんの鳥が集まってくるが、あまりにも激しいエサの奪い合いに、恐ろしささえ感じる。係りの人に聞いたら、エサは、モミ殻の付いた米。一番多いのは、オナガガモとかいったな。
道の駅アルプス安曇野で泊まる。
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