「旅」とは?
「旅」とは何でしょうか?
J-WAVEの番組「ANA WORLD AIR CURRENT」で、葉加瀬さんから最後に聞かれた質問です。
俺は「やらざるを得ない、仕方ないもの」などと言っていましたね。
人類が、アフリカから出たときから、旅をすることが運命付けられていた。だから俺が旅するのも、しかたのないことなんです、などと言ったことに対して、「ずいぶん大きな言い訳ですね」と、葉加瀬さんから切り替えされてしまいました。
「旅」と「旅行」との違いについては、以前も書いたので、詳しくは省きますが、「旅」はどちらかというと、精神的な移動、「旅行」は肉体的な移動を伴うレジャーというふうに、一応区別できるかもしれません。(あくまでも、俺だけの区別です) もちろん、そこにはっきりした線は引けないので、境はあいまいですが。ただ、俺は、その微妙なところにこだわっています。
「旅」とは何か?と一般的な言い方をすると難しいので、個人的に、俺にとって「旅」とは何なのか?を書いてみたいと思います。「人生は旅」とか「旅は人生」とか言われますが、この言い方は、あまりにも当然過ぎて、ちょっとピンときません。
いろんな言い方ができますが、ここでは3つにしてみます。
ひとつには、「やらざるを得ない、仕方ないもの」です。番組でも言ったことです。「外に出たい」という強い衝動です。水や空気がないと死んでしまうように、旅がないと精神的に死んでしまうのです。だから逆に、「旅しているときは精神的に安定する」と言うこともできるでしょう。
ふたつには、「言葉のようなもの」と言えます。写真や音楽や絵と同じように、旅のやり方(行った場所やバックパッカー的旅の仕方)が、俺にとっては表現、他人とコミュニケーションを取るためのものになっているという意味で「言葉」なのです。
みっつめは、「見つからない桃源郷を探しているようなもの」と言えるかもしれません。桃源郷、理想郷は、結局見つからないかもしれません。でも、「ない」と思っているわけでもありません。「探し続けること」だと思うんですよね。一生。それがそのまま「旅」であるような気がします。
みっつ書いてみましたが、たぶん、全部同じことかもしれません。「精神的に安定する」ということは、気持ちがいいからだろうし、その気持ちよさは、自分の桃源郷に近いからでしょう。そしてまた、言葉を使って人との繋がりを感じられたときも、やっぱり気持ちが良いし、それは自分の桃源郷に限りなく近いからではないでしょうか。
ところで、番組では、やっぱり「ASIAGE」の音楽CDについては、カットされていました。残念。(音楽について葉加瀬さんと語り合うなんて、100年早いよね)
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