植村直己 冒険家は究極のエゴイスト (1)
(写真は中国青海省・メコン源流)
この前の日曜日、NHKスペシャルで『ラストメッセージ(4) 植村直己』(☆山岳部落ちこぼれからの出発 ☆五大陸最高峰登頂 ☆夢を追い続ける)をやってました。
植村直己の4歳上の奥さんの一言は胸にしみました。「冒険家は、究極のエゴイストです」と。俺もそう思います。誰もが自分のやりたいことをやりたいんです。あこがれます。でも、いろんな事情でできません。あきらめます。
冒険家は、それでもやってしまうエゴイストなんです。でも、奥さんが言った「エゴイスト」という言葉に、植村直己を認めている優しい包容力を感じたのは言うまでもありませんが。
それでもやってしまう、それでもやらざるをえない、究極のエゴイスト。エベレスト登頂成功しようが、南極大陸走破しようが、そんなこと(すごいことではありますが)よりも、この社会の中でエゴイストであり続けることが、冒険的といってもいいかもしれません。エゴイストであり続ける精神力に、人とは違っているという英雄の姿を見るのではないでしょうか。勇気づけられます。
彼は言っています。やったことがすごいんではない。それをやり遂げるための過程がもっと大切だと。俺もそう思います。「旅」は目的地に着くことではなくて、その過程そのものであること。
植村直己が書いた本は俺も読んで影響を受けました。彼は大学卒業しますが、就職できずに、世界放浪の旅に出ます。俺の記憶違いでないならば、たしかアメリカでは綿花畑で働きましたが、不法就労だったので、イミグレに捕まり、留置場にも入れられたのではなかったでしょうか。留置場の快適さに、アメリカの物の豊かさを思い知ったということを書いてあったような、なかったような・・・。
俺が、パリでギャルソンのアルバイトをしようと思ったのも、彼の本の影響があったのかもしれません。番組を観るまで、すっかり忘れていましたが。
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