『地球冒険13周半の旅』 中川隆さんの本
(写真はエジプト・アスワン)
写真家の中川隆さんが本を出しました。今回は、写真集ではなくて、旅行記です。
『夫婦で30年間 地球冒険13周半の旅』
講談社
定価:本体 1500円
中川さんとは少なからぬ因縁があります。というのは、今から20数年前、俺がまだ写真を撮り始めて間もないころ、エジプトのアスワンで会いました。中川さんと奥さんが、アスワンのオートキャンプ場に泊まっていて、ぶらぶら歩いていた俺に声をかけてくれたのでした。
夕食の焼肉をご馳走になりながら、中川さんは、ペンタックス6×7の中盤カメラで、ピラミッドの稜線を平行に移動する太陽の写真を撮ったときのエピソードを、熱く語ったのでした。
彼らはその後、車でアフリカをまわったのでした。そのときはそれだけで終わったのです。住所交換もしたかどうか、忘れてしまいました。
ところが、今から15年ほど前(中川さんと会って10年後)、俺は2度目の写真展を新宿のペンタックスフォーラムで開くことになったのですが、そのとき、担当者と話をしていると、「あおやぎさんのように世界中行っている人が写真展開くんですよ」と教えてくれたのです。そして名前を聞いたら「中川隆さん」というではないですか。あれっ?聞いたことある名前だなぁと思ったのですが、もしかしたら、10年前、エジプトで会ったあの人ではないかと思い、確かめたら、やっぱりそうだったのです。
そんな偶然があって、再会を果たしました。それからは、お互いの写真展で会ったりするようになりました。
そんな中川夫婦の旅の本が出版されたのです。興味のある方は読んでみて下さい。
ただ、日本人離れした、並外れた行動力と、体を張った体験に、ちょっと息苦しさを感じるほどですが。一歩間違ったら、死んでいたような危険な体験がたくさん書いてあります。これだけの冒険旅行をしている人たちは、なかなかいるもんじゃありません。俺なんか、足元にも及びません。中川さんの旅行記を読むにもそれなりの「覚悟」と「体力」が必要かもしれません。
今、イメージだけが肥大していく俺たちに「体を張った体験」が衝撃を与えてくれるに違いありません。まるで原始人を見ているようです。「生きてるなぁ」と感じさせる中川夫婦の旅人生です。
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