2007初夏、車中泊の撮影旅(3) 仙北、胆沢の散居集落と、骨寺荘園遺跡
5月22日、火曜日、晴れ
昨日は、森山公園から五城目町に降りて、秋田市のほうに南下し、車で15分のところにあった道の駅しょうわに泊まった。
今朝は、5時に道の駅を出る。ちょうど太陽が顔を見せた。朝から強烈な太陽光線だ。暑くなりそう。
秋田市はスムーズに通過して、国道13号線に入る。協和町で国道46号線を左折。角館へ。途中、谷あいの風景が良かった。新緑と田んぼの水。みずみずしい朝の風景。
角館を過ぎ数kmいったあたりで、県道50号線を右折する。これを南に。途中、かなり細い道になり、迷ったのかな?と思ったほど。でも、なんとか、太田町に着いた。
開店準備中のガソリンスタンドのおじさんがいたので、大台スキー場を聞いたら、「あそこに見えるのがそうですよ。この先500mから左に曲がってまっすぐ行けば着きます」と教えてくれた。
昨日、森山公園で会ったカメラマンが教えてくれた大台スキー場の展望台は、スキー場のコースをジグザグに登っていくとたどり着く。そこからは、仙北平野の散居集落が展望できる。
屋敷林を持った農家が、水の張った水田の中に点在している。水の中に民家が浮いているようだ。ほんとに水の国。水が豊かだなぁと思う。でも、佐賀平野もそうだったが、部外者にはわからない苦労はあるのだろう。これだけの広大な水田に水を張るというのは、自然にできるものではないからだ。その苦労があるからこそ、この景観があるということ。人間と自然が作り上げた景観だ。
スキー場を下り、県道50号線の手前に、走りやすい道があって、これは横手まで続いていた。それほど広くはないが、車も少ないし、なにしろ水田地帯を存分に満喫できる快適な道だ。「みずほロード」とか、名前がついていたので、観光道路なのかもしれない。
横手市の市街地を抜け、国道13号線に出る。また南に。湯沢市の手前、国道342号線に入る。広々とした谷の快適な道。ただ、消毒の匂いがする。夏場は果樹(りんご?)の消毒作業の時期らしい。
東成瀬村の合居橋を国道397号線に。岩手県水沢市方向へ向かう。山越えして暗くて怖いトンネルをくぐると、岩手県側はパッと明るくなった。白く見えたのは雪だった。残雪と新緑の写真を撮る。橋の下を流れるせせらぎ。気持ちよさそう。
山を下りていくと、大きな工事現場。ダム工事らしい。工事用の車がひっきりなしに行きかう。胆沢の扇状地を潤す水はここから引いているんだろうか。何のための工事なのか、詳しい事情はわからない。
胆沢も散居集落のある町だ。ふかんできるところ探してうろうろしたが、よくわからなかったので、役場に行って聞く。展望台までの地図をもらった。
見分森という公園があって、そこに高さ15mほどの展望棟が立っている。一番上まで階段で上ると、胆沢の散居集落や、岩手山を見渡すことができる。
衣川まで出て、そこから県道49号線で直接一関市の本寺地区に入った。前回、去年の8月に訪ねたときは、一関市から国道342号線でやってきた。
本寺に入ると、駒形神社がある。ここに「骨寺荘園遺跡」を解説した看板が立っている。もうひとつ、去年はなかった新しい看板も立っていた。仮設トイレもできたが、閉まって使えなかった。
昔、本寺は骨寺といっていた。その看板によると、
「骨寺村荘園遺跡は、平安時代の12世紀から15世紀まで、平泉の中尊寺経蔵別当の所領だった。・・・重要文化財の『陸奥国骨寺村絵図』2葉が、関係古文書とともに中尊寺に伝蔵され、また伝統的な農村景観がよく保存されていて、それらをつき合わせることで、中世の村の姿を視覚的に復元できる。・・・」
中世の面影を残した水田や民家。中尊寺とともに、世界遺産への登録も申請済みだ。
↑の田植え直後の写真は、今日撮影したものだが、去年8月撮影した写真は、今連載中の『栄養と料理7月号』(6月中旬発売)に載る予定。季節を変えて撮っておこうと思ったので、今回もまた来た。
国道342号線を西へ。栗駒山を経由して秋田県に戻る。今朝行った大台スキー場を目指す。また散居集落が見える場所に行く。よほど気に入ったということ。今日は、「晴れ」の天気予報なので、ぜったいいい写真になると、期待も大きい。夕日の写真だけ撮っていても、実際は使わないことが多いのだが。バリエーションがほしくなる。朝、昼などの写真、それから、近くで寄った写真も。
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