2007初夏、車中泊の撮影旅(9) 京都府伊根の「舟屋の里」、兵庫県城崎
5月28日、月曜日、曇りのち晴れ
昨日の午後の話から。
福井県から、国道27号線で、京都府舞鶴市。そこから、若狭湾を北上し、国道178号線で、伊根町まで。ここには、「重要伝統的建造物群保存地区」の「舟屋の里」がある。舟屋は、1階が船のガレージで、2階部分が住居になっている。現在でも230棟の舟屋が伊根湾の海岸沿いに建ち並んでいる。
道の駅の展望台から、その舟屋が並ぶ様子がよく見える。実は、数年前、伊根町の棚田を撮りにきた時もここに立ち寄ったが、そのときは、写真を撮っていない。でも、すごく印象的は風景で、ぜひいつかまた来てみたいと思っていた。
着いたときは、夕日が落ちる直前で、舟屋に少しだけ日が当たっていた。写真を撮るそばで、いい匂いを上げているカップル。大阪から来たという。地元のスーパーで魚を買って、コンロで焼いて食べていたのだ。
「ここに今晩泊まるんですか?」と、期待を込めて訊いたら「最近は、道の駅は怖いから・・・」と彼らはいう。それで俺は「実は・・・」と、おとといの朝の、例のバイクの一件を(自慢げに?)しゃべった。すると「トラウマになったんじゃないですか?」と言うので「その通り。今日はバイクの音がするだけでビクッとします」と俺は答えた。
伊根湾の夕暮れの写真を撮っているところに彼らがやってきて、親切にも「これ食べてください」といって、焼いたハタハタと缶コーヒーをくれた。「絶対断ってはいけない」が掟なので(いつの間に掟になったんだ?)遠慮なくいただく。「気をつけて」というので「えっ? ここに泊まらないんですか?」と俺が寂しそうにいうと「今晩は他にも泊まる人たちいるようですよ」と慰めてくれた。確かに3台ほどが泊まるようだ。今晩は安心して眠れる。(あとでパトカーまでやってきた)
彼らが去ったあと、他の一台の人と話をした。九州を出て、釣りをしながら旅を続けている。もう1ヶ月過ぎた。あとどれくらいで帰るかわからないという。彼の車も軽のワンボックスだが、内装に凝っていて、いろんな収納スペースを作っている。生活必需品とか、釣り道具とかが、整然と並べられていて、一見、「ドン・キホーテ」の店内のようだ。すごい。こういう人がいるんだぁと感心する。
舟屋の上に月が出た。月を眺めながら大阪のカップルにもらったハタハタをいただく。とても旨かった。
☆☆☆☆
そして、今日は、5月28日。道の駅から、下の漁港の方に下りていく。舟屋を間近に見る。干満の差があまりないから、この舟屋のような建物が発達したという。
舟屋の写真は、こちらにもあります。「2007初夏、車中泊の撮影旅(付録4) 京都府伊根の舟屋」
伊根の新井にある棚田へいった。数年ぶりだ。ちょうど田植えが終わったばかり。小鳥の声、波の音、田んぼに引き入れられた水音、風の音。気持ちがいい。薄っすらと日が当たった海面がキラキラして、北から南へと流れていく。こういうところで「つぶあん(こしあんではいけない)」のパンの朝食は、至福のときだ。
国道178号線に戻り、丹後半島を半周する。経ヶ岬のあたりは、断崖絶壁の道。岩に砕ける波の音が、上の道まで響いてくる。岬のちょっと先に、袖志の棚田がある。ここも数年ぶりだ。昔来たときは、稲刈りのとき。季節を変えると、また違った印象を持つ。
昨日、道の駅舟屋の里で泊まっていた岐阜県から来た夫婦連れと、抜きつ抜かれつしながら、海の写真を撮りながら進む。彼らは、京都経由で岐阜のほうへ戻り、俺は、国道178号線で、さらに西に進み、兵庫県に入る。
城崎町の河口に近い円山川公苑で川の写真。ボランティアでゴミ拾いをしていた中学生に訊いたら、川をふかんできるところは、向こう岸、町のところにあるというのでいってみた。
城崎の役場に寄る。ここの円山川のヨシ焼きは毎年4月。住民主催で行われている。たまたま対応してくれた職員が、このヨシ焼き保存会と関係がある人物だった。またあらためて話を聞くことに。
近くの公園の展望台から川が見れるというので、役場の駐車場に車を停めさせてもらい、歩いて丘に上った。そこからは城崎の駅と町並みと川が見はらすことができた。そして対岸にヨシ原も見えた。
公園を降りて、ヨシ原までいってみた。車の屋根に上ってヨシ原と川の写真を撮る。朝は小雨もぱらついていたが、気温は快適だったのに、また晴れて暑くなった。たまには曇り空もほしいところ。
そのあと川の右岸を南に走り、豊岡市でケンタッキーがあったので、昼食兼このブログのアップ。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
| 固定リンク
コメント