中国の偽札は、ババ抜き
(これは1980年代に使われていた中国人民元10元札)
昨日、ディズニーランドとそっくりな「石景山遊楽園」について触れましたが、今日も、中国のコピー商品、コピー札(偽札)の話です。
【中国】給料袋の中身は「偽札」、怒る作業員を工場が解雇
(Yahooニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070510-00000026-scn-cn 参照)
偽札やコピー商品が氾濫し、それが社会問題となっている中国では、売る方も買う方もお互いが疑り合っている場面 によく出くわしたものです。
雲南省麗江の商店で、タバコを1カートン買おうとして女性の店員に50元札を渡すと、それを裏表返しながら蛍光灯の明りに透して見始めたので、彼女に対抗しようと思って、差し出されたタバコの箱を詳しく調べてジャーイェン(偽タバコ)じゃないのか?という疑いの目で見返しました。こんな漫画のような光景はあちこちで見られました。コピー商品が多い中国での自己防衛策です。
かなり注意はしていましたが、あるとき、俺もとうとう偽札を使ってしまいました。
昆明郊外にある民族村の入場料を払ったときです。たしか30元ほどだったと思います。それを払ってチケットもらって入り口へ向かおうとしたとき「ちょっと待て!」とおばさんが呼び止めました。そして10元札を持った手を窓口から突き出して「これは偽札!」と叫んだのです。
なんと俺が払った3枚の10元札の中に、偽札が1枚あったようです。「そんなの知らないよ」と言いましたが(ほんとに偽札だとは思っていませんでした。どこでもらった10元札だったか、記憶にありません)、おばさんはヒステリックに叫びだしたので、別な10元札としぶしぶ交換すると、おばさんは静かになりました。
日本なら、偽札を使った時点で、警察に通報されて逮捕となるのですが、中国では、こんなことは日常茶飯なので、使っただけでは、逮捕されるなどということはありませんでした。本物と交換すれば、何事もなかったように収まってしまうのです。日本では考えられません。まぁ、それだけ中国には、偽札が氾濫しているということなのですが。
このときは、10元(約150円)札ですが、もちろん100元札、50元札の偽札もあります。そしてなんと、雲南の田舎では2元札の偽札もありました。紙代と印刷代を考えると、2元札で元は取れるのかと心配(?)になってしまいます。
でも普通、偽札を疑うのは、50元、100元という高額紙幣を受け取ったときなので、そこが盲点で、原価割れしないなら、1元でも2元でも作ってしまおうというところが中国的なのでしょう。まさか2元の偽札があるとは、予想しないからです。でも、ちゃんとそれでも「利益」は出ているわけです。2元の偽札なんて、事件にもならないし、野放し状態なのではないでしょうか。
だれかが言ってました。「一番最後まで持っていた人が損をする」 これって「ババ抜き」ですよね。↑のYahooニュースの広東省の会社も、従業員にババを引かせた、しかも強制的に、ということのようです。
そう言えば、広州駅前で泥棒が公安に捕まえられたときです。泥棒が公安に盗んだカバンを返すと、何事もなかったように解放されたのでした。このあたりの感覚、日本とはかなり違いますね。
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