『棚田に吹く風』のインタビュー
(写真は佐賀県浜野浦、5月の棚田)
昨日は、Tokyo MXテレビのインタビューが終わったあと、棚田ネットワークの会報誌『棚田に吹く風』のインタビューも受けました。
それであらためて思ったことがあります。どうしてこんなに長い間、棚田を撮り続けるのですか?という質問に、俺は、「棚田がある空間にいること自体が気持ちがいい」みたいなことを答えました。報道系写真家の社会的使命感とか、被写体としての美の追求とかいうのだったら、長くは続かないんだろうなぁと思いました。(あくまでも俺の場合です。使命感に燃えるりっぱな写真家もいます)
自分の個人的な快感があるからこそ、長く続いているようなのです。
これは雲南についてもまったく同じで、どうして雲南に何度も行くんですか?とよく聞かれますが、「肌が合う」としか言えません。雲南にいること自体、俺にとって快感なんでしょう。
もちろん、その個人的な快感を求めて行った棚田で撮った写真が、棚田を作っている人たちの役に立つということであれば、正直嬉しいです。でも、あくまでも、それは「結果として」そういうふうになったということです。
どうして棚田のある空間は居心地がいいのか、快感があるのか、それを目に見えるもので表すこと(写真)の難しさは、日々感じています。
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コメント
こんばんわ^^ 私は写真でしか、棚田というものを見たことがありません。実際に見たら本当に素晴らしいんだろうな~と思います。写真を見ていると美味しい空気と、きらきら輝く水面の光が伝わってきます。また素敵写真、楽しみにしています^^
投稿: TAKA | 2007/05/20 18:35
yamaさん
コメントありがとうございます。
写真は旅から入ったので、まず、自分が心地よいことが優先します。自分で楽しめないことで、他人を楽しませることなんかできないと思っているし、写真も、自分が感動してないもので他人を感動させるテクニックなんて持っていません。
だから、まず自分が感動すること、自分が面白いと思うこと。それを「探す」ことを大切にしているつもりです。
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: あおやぎ | 2007/05/19 12:20
初めてコメントします。
気持ちのよい場所にいたいという感覚や快感は田舎暮らしを経て現在都会に帰ってきただけにとてもよく分かる気がします。
わたしも、自然の中にいたいという気持ちで旅をすると自然と辺境の地やの少数民族の住む地域へ足を向けてしまうのでしょう。
青柳さんの写真には個人的な快感があるからこそ、見ていて気持ちがいいのかもしれません。
また素敵なお話を聞かせてください。
投稿: yama | 2007/05/19 08:59