2007初夏、車中泊の撮影旅(17) 福岡県宝珠山の竹棚田、朝倉市山田堰
6月5日、火曜日、雨のち曇り
昨日午後、ブログをアップしてから、福岡県添田町から宝珠山村に抜ける県道52号線は、途中すごく狭かった。峠の研石トンネルを抜けると、宝珠山村の竹地区だ。ここに棚田百選の棚田があって、過去2回来ているが、この道を通ってきたのは初めてで、林を抜けたと思ったら、棚田が見えてくるところはなかなか良かった。まだ田植が済んでいないところも少しだけあった。ちょうど田植をしている人もいる。
村の中に車20台ほど停められる駐車場ができていた。展望所も作られていた。だいぶ整備された。
ここはなんといっても、石垣のすごさだ。谷を挟んで反対側から見ると、なおいっそうそのすぐさがわかる。一個一個積み上げていった人たちのことを想像するだけで、鳥肌が立つ。よくもまぁ、これだけの大仕事をやってのけたものだ。
今回は行かなかったが、近くの「岩屋公園」の岩山の頂上から、竹の集落と棚田が見渡せる。
竹の棚田から、県道52号線を下る。国道386号線にぶつかる。それを右折(西へ)。しばらく走ると、道の駅、原鶴がある。ここは原鶴温泉が有名だ。ここの案内所で、筑後川の山田堰の場所を聞いた。車で5分ほどのところにあった。
この堰を管理している土地改良区の事務所があり、少し話を聞くことができた。山田堰は、国内で唯一の石張りの堰。江戸時代初期に作られた当時を忍ばせるような姿を残している。朝倉市内の656haの水田を潤す。
今年はまだ堰の水門を全開にしていないので、水は用水路を少ししか流れていない。6月18日に全開し、通水する。秋の10月20日前後まで水を取り入れる。だから冬から初夏にかけて、この下流に当たる菱野三連水車は回っていない。(解体されていると聞いたので、今日は行かなかった)
この菱野三連水車には、4年ほど前に来たことがあったが、てっきり観光用の水車だとばかり思っていた。でも、話を聞いてみると、まったくそうではなくて、また、だからこそいいのだが、山田堰で取り入れられた用水路の水を、田んぼの面の高さまで上げるための水車だったのだ。(朝倉三連水車は観光客用に毎日モーターで回されている)
あくまでも実際に使っている農業用の水車。全国、水車は多くなったが、観光ではなくて、実際使っている水車は珍しいのではないだろうか。ところで、木製の水車なので、5年に1度作り変えられるという。
山田堰には神社「水神社」があった。昔、水難事故などがたびたびあったので、ここに神社を建てたという。神社の下を用水路が流れている。許可をもらって、階段を下りて、堰の水を間近に見れる場所までいった。水門はほとんど閉まっているので、いったん堰に入った水が、本流の方に戻されている。
4月上旬、雑誌『ひととき』(6月号と言っていたので、もう出てるはず。JR西日本の雑誌です)の取材で、佐賀県のクリークを訪ねたが、そのときも、筑後川の水の有効利用方法、佐賀平野では水に苦労していることなど、いろんな人に聞いた。ほんとに、水がないと、人は生きられない。当たり前の話だが、あらためて水の大切さを思う。特に今日のような暑い日には、水を大量に飲んだし。生命は水で作られる。
撮影後、道の駅原鶴に戻る。今朝は早かったので、早めに寝よう。日が落ちたら、だいぶ涼しくなってきた。
そして今日は、6月5日。雨のち曇り。
うかつだった。蚊に対する準備をすっかり忘れていた。昨日の夜、とうとう蚊にやられた。明け方まで蚊と格闘。10匹はつぶしたが、最後の1匹がつぶせず、結局、喰わせるだけ喰わせれば満足して止めるだろうと思って、探すのをやめた。うとうとできたので、蚊も満腹になったのだろう。それにしても、なんであんなに沢山入っていたのだろうか。寝たのは午前3時ころ。そして目覚めたのは午前8時ころだった。
雨の中、道の駅原鶴を出発。7分ほど西に走ると、三連水車が左手に見える。これが観光客用の朝倉三連水車だ。(掲載の写真) 本物は、木製だが、これはステンレス製。モーターで回し、水は用水に戻している。大きな駐車場と、物産館、レストランなどの施設がある。
佐賀市を目指す。途中、甘木市のドラッグストアで、電池で使う蚊取りを買う。これで大丈夫。国道34号線で、佐賀市へ。北にある石井樋公園にいった。4月上旬も来たところだ。石井樋は、嘉瀬川から多布施川へ水を分ける取水施設。
さが水ものがたり館の館長さんにも再会。今回は別件で、多布施川の写真を撮りに来たのだったが、ついでに、前回取材させてもらった雑誌『ひととき』が編集部から届けられていたので、見せてもらう。
多布施川周辺は公園になっている。適当な場所で写真を撮る。ブログをアップ。
これから、日本海に面している佐賀県の棚田へ向かう。
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コメント
おださん
昨日、コメントに返事してから、今までいろんな棚田を訪ねたので、どこかと勘違いしているかもしれないと、自分の記憶があいまいで、心配になりました。
でも、たしかに、集落と棚田の写真があったので、岩山があって上ったのは間違いありません。たぶん、境内の奥だと思いますが・・・。
投稿: あおやぎ | 2009/06/06 18:45
お返事ありがとうございます。
思い出しました。
神社の右手を鎖で降りて、その先に岩場がありました。
ちょっと危ない感じがしますが、あそこから棚田が見えるのですか。
壬生の花田植、しっかり撮影してきます。
温泉、時間があったら行ってみます。
投稿: おだ@風に吹かれて | 2009/06/05 18:59
おださん
お久しぶりです。
岩屋の岩山に上ったのは、数年前なので、よく覚えていないのですが、たしか、岩屋神社の境内から、奥のほうに進んでいくと、岩山へ続く小道があったような・・・。
かなり危ない(ということは絶景なわけですが)岩場を登ると、棚田と集落が見えました。鎖は付いていたと思うので、気をつけさえすれば、だいじょうぶです。
壬生の花田植は、よかったですよ。
当日は、丘の上にあった温泉(名前を忘れた〉が無料で開放していました。今年もそうかわかりませんが。
投稿: あおやぎ | 2009/06/04 22:59
ごぶさたしています。
日本一周の旅、楽しみに拝見しています。
近くの「岩屋公園」の岩山の頂上から、竹の集落と棚田が見渡せる。
・・・とありますが、岩屋神社から見えるのでしょうか。
上から見渡せる場所を探していますので、ご教示ください。
7日は、壬生の花田植えの撮影に行く予定です。
投稿: おだ@風に吹かれて | 2009/06/04 20:37