2007初夏、車中泊の撮影旅(24) 九州から中国地方を東へ
6月12日、火曜日
昨日の続きから。大分県豊後高田市の田染荘荘園遺跡から、小倉を目指す。今日で九州の撮影は終わり、明日からは、東へ向かい、撮影しながら、埼玉へ帰るつもりだ。
今日で、道の駅を使った車中泊の撮影旅も24日目を迎え、ちょっと疲れてきた。写真も集中力が途切れると良くない。だいたい3週間がいいところ。ほんとなら、四国も周りたかったが、今回は時間切れ。仕事も入ってしまった。写真展の準備もある。
国道10号線に戻り、宇佐市を過ぎ、マックで仕事。棚田の画像を選ぶ。これをCD-Rに焼いて明日、ある雑誌宛に送らなければならない。データ量が大きいので、モバイルからメールでは、時間がかかってしまうので、郵送することにした。
デジカメで撮った写真、メール、電話で仕事ができてしまう。家にいなくても仕事ができるなんて、数年前までは考えられなかった。極端な話、住所不定でも、世界中どこにいても、パソコンとデジカメさえあれば仕事ができるということなのだ。もちろん、ブログやホームページは、俺が留守中も、ちゃんと「営業活動」してくれている。そんなに沢山お客さんが来るわけではないが、不思議な仕事の仕方になってきた。すごい変化だ。
豊前、行橋を経由して、北九州市。小倉は、1週間ほど前、迷ってしまったが、今日は、大丈夫。フェリー乗り場も覚えていたので、すんなりとたどり着いた。下関までのフェリーに乗る。
岸壁を離れ、小倉の工場群が小さくなっていく。海風が涼しい。と、思ったら、「ドライバーは、車に戻ってください」のアナウンス。「一番短いフェリー」だからね。わずか13分。
上陸して、下関駅前を通り、国道2号線に入った。市内から6kmくらいいったところのスーパーの駐車場で休憩、兼、仕事の電話待ち。
暗くなってから、再び国道2号線を走る。30分くらい走った山の中で、駐車スペースがあったので、そこで泊まる。よく、トラック運転手が仮眠を取っている場所だ。日本の物流を支えるトラック運転手たち。実際、こういう旅をしていると、毎日長距離運転することの大変さがつくづくわかる。なんて、半分遊びのためにやっている俺がそんなこと言う資格ないかもしれないが。彼らとは比較にならない。
国道脇の駐車スペースなので、夜中も車の行き来はあって、車の音がする。でも、慣れるんだよねぇ、こんな条件でも、俺は眠ることができる。熟睡とまではいかないが。開高健が、昔、ベトナム取材をしたとき、砲弾が飛んでくる中で、平気で食事をしたり眠ったりする兵士に驚いた、みたいは文章があったと思う。戦地でもそうなんだから、長距離ドライバーにとって、国道の騒音なんて、たいしたことはないのかもしれない。
午前5時出発。国道から海に面した住宅街の中に田んぼが見えた。停車して写真。むかし、住宅街になる前は、もっと広い田んぼだったのではないかと思わせるような。その周辺には工場地帯が広がっている。マックがあったので、朝食と仕事。従業員の女の子に、この町の名前を聞いたら、旧徳山市、今は、周南市というらしい。
国道2号線をひたすら東へ進む。今日は移動日だ。東広島市のどこか、小さな郵便局で、今回の旅で、デジカメで撮影した棚田画像を焼いたCD-Rを、依頼者宛に送る。
竹原市に、温坂温泉があった。ホテル一軒と、かんぽの宿。聞いたら、かんぽの宿では日帰り温泉が可能。600円。露天風呂もあってゆっくりできた。昨日は風呂なしだったから、気持ちがいい。
意外と、国道2号線沿いには温泉が少ない。ここから倉敷あたりまで、地図で温泉が探せなかったので、ここで入っておいた。
風呂から上がって着替えをしていると、ひとりのおじさん。やたらにあたりを見回し、ズボンをきちんとたたんでいた。これほどちゃんとたたむのは、ただ者じゃないと思ったら、やっぱり、背中には立派な模様のある人。よく温泉の入り口には、「いれずみのある方はご遠慮ください」などと書いてあるが、ご遠慮する方々なのだろうか?と、思う。でも、お賽銭はいらないので、こういう人がいると、いつものように、背中の模様に、心の中で手を合わせ、旅の安全祈願と、今年の五穀豊穣を祈らせてもらうのだ。
温泉を出て、休憩室でテレビがついていたが、みのもんたの番組。日本全国、この時間、みのもんたを観てるのか。
竹原市から、尾道市の郊外、バイパスのパーキングで休憩。倉敷市から県道22号線に降りて、玉野市まで。ここの道の駅、みやま公園に泊まる。
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