「おつかれさん」という近未来型飲食店
(写真はイラン・エスファハーン)
東京都内に「おつかれさん」という店があります。
西武新宿線の新井薬師前にあるのですが、ここをわざわざブログに書こうと思ったのは、ちょっと変わった店だからです。
何が変わっているか? それは、店主がイラン人であること。なら、イラン料理店か、というとそうではなくて、外観も普通の定食屋か居酒屋なのです。なにしろ、店名からして「おつかれさん」ですからねぇ。ただ、たまたま店主がイラン人で、日本料理の他に、イラン料理も出している、という感じでしょうか。
テヘラン出身の店主は、日本に来て18年ほど経つそうですが、顔を見ないで会話だけを聞いていると、日本人だなというくらい、日本語が達者です。彼は、長年うなぎとすっぽんを出す日本料理店で仕事をしていたので、メニューには特製タレで焼いたうなぎもあります。
考えてみれば、イランでポピュラーな料理に、カバブやクビデという焼き物がありますが、焼き物には共通する部分があるのかもしれません。イラン料理を作るときもほとんどスパイスを使っていないといいます。素材を生かす調理法は、日本食から影響を受けたのでしょうか。とにかく、店主の料理に対するこだわりを感じます。
以前、都内のあるレストランで出された「クビデ」があまりにもひどかったので、店長(日本人)に文句を言ったそうです。それは、その店の「グビデ」を注文した客は、「クビデ」という料理はこんなもんだと思って、次回からは、他の店(たとえば、「おつかれさん」)でもクビデは頼まなくなる、本当のクビデを食べなくなることを心配するというのです。
都内の別なイラン料理店のように、いきなりハイテンションな店主から、民族衣装を着せられることもなく(それはそれでおもしろいですが)、「おつかれさん」は、14席ほどの小さい店ですが、ほんとに「おつかれさん」という言葉をかけられたような、落ち着けるいい店だと思います。
これだけ外国人がたくさん住み、国際的になってきた日本です。当然、外国人が純和風飲食店をやってもいいわけです。イラン人は、イラン料理店だけしかできないというものでもないでしょう。そういう意味で、「おつかれさん」は、日本の近未来の飲食店を予感させる形でもあるのです。
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コメント
windsongさん
コメント、ありがとうございます。
イランに興味がある方なら、「おつかれさん」、気に入ると思います。気取らない店です。
店主は、「話好きではない」と言ってましたが、流暢な日本語で、いろいろおもしろい話をしてくれるのではないでしょうか。もちろん、料理もうまいです。
リンクの件、了解しましたので、よろしくお願いいたします。
投稿: あおやぎ | 2007/07/26 22:58
初めまして。
TBをいただいたままコメントも残さずにごめんなさい。
あの青の色が若い頃からなぜか惹かれてしまっていて、ついにはペルシャジュータンのお店にまで通うことに。。。ギャベは持っていてもペルシャジュータンはもっていないんですけどね。
「おつかれさん」ですか〜。今度行ってみようかしら。
リンクもいただいてよろしいですか。何かご不便がございましたらご連絡ください。
これからもよろしくお願い致します。
投稿: windsong | 2007/07/26 14:37
未央さん
「おつかれさん」、行ってみてください。日本食(メニューに載ってるもの)はいつでも大丈夫ですが、本格的なイラン料理は、予約してくださいとのことでした。
羊スネ肉の煮込み「マヒチェ」はおいしかったですよ。
投稿: あおやぎ | 2007/07/25 16:17
そうなんですかーっ「おつかれさん」
今度行ってみようと思います
アラベスクきれいですねー
私もペルシアンブルーが大好きです
いつもありがとうございます♪
投稿: 未央 | 2007/07/24 20:27