今、何かと話題のモンゴル(8) モンゴルの草原といえば、映画『ウルガ』
明日からブログは10日間ほど休みます。もし、現地からブログを更新する時間があれば、してみますが。
なお、いただいたコメントとトラックバックは、帰国後の公開になります。
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この前、中国内蒙古自治区ハイラル郊外のハムスロンさんといっしょに草原に遊びにいったことを書きましたが、村を出たところで、ある出会いがありました。
バスに乗るために自動車道路まで出ると、1台のトラックが止まっていました。ハムスロンさんは、「あの車に乗せてもらおう」と、ふたりで近づいてみると、トラックはロシア人たちの車で、レストランとは反対方向へ行くことがわかりました。しかも車は故障中。
彼らロシア人たちは、チタからきて、中国の農場で働いて2年経つといいました。農業の合弁事業らしい。リーダー格の男が、住所と名前を書いた紙をくれましたが、さっぱり読めません。ロシア語でした。かろうじて、名前は、ガルマーユ何とかさんだとわかりましたが。中国語はまったくしゃべりませんでした。
ボンネットに座っていた男たちが、写真を撮れというので、2、3枚写真を撮りました。すると、油で揚げたようなパンと、ビールをくれました。それと、不要になったロシア語の雑誌も。もちろん、くれるというものを拒否したりしません。ありがたく全部もらい、その場で食べ、飲みました。そして分かれました。ロシア人と話をしたのは、このときが初めてでした。
この一件があって2年ほどたったとき、日本で、ある映画が公開されました。それが『ウルガ』という映画です。
原題 URGA/CLOSE TO EDEN
製作年度 1991年
製作国 フランス
監督 ニキータ・ミハルコフ
ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞
内容は、内モンゴルの草原で、ロシア人、セルゲイの運転するトラックが故障してしまい、近くのゲル(天幕住居)に住んでいたモンゴル族のゴンボ一家にお世話になり、遊牧民の生活を知っていくという話なのです。(このハイラル郊外の一件と共通する導入部です。それだけ、ロシア人のトラックは故障するということかもしれませんが)
当時、けっこう話題になった映画なので、覚えている人も多いのではないでしょうか。いい映画でした。
映画のタイトルになっている「ウルガ」とは、先に輪が付いた馬を捕まえるための竿のことです。これが草原に立ててあれば、そこで男女が仲良くしてますよ、というサインにもなるらしい。つまり、草原にウルガを見つけたら、近寄らないことが遊牧民のエチケットらしいのです。粋なサインですね。(これはフィクションかもしれないことがわかりました。「モンゴル国に行ってきました (7) 映画『ウルガ』について(2007/09/02)」を参照)
淡々とつづられるユーモアを交えたゴンボ一家の生活も良かったのですが、俺はとくに、音楽に魅せられてしまいました。その後、この映画のオリジナルサウンドトラック CDを買おうとしたのですが、ちょっと遅れてしまい、もう売ってないと言われて、諦めてしまったのでした。
今回モンゴルの話を書くために、当時の日記を読んで、このトラックのロシア人たちとの出会いを思い出したのでした。そして、この映画『ウルガ』のこと、その音楽CDが欲しかったことも。誰か持っていたら譲ってください。
『ウルガ』のラストシーン(記憶違いでなければ)がまた、印象的なんです。草原に立つウルガが、時代が変わって○○○○に変わっていくのでした・・・
「今、何かと話題のモンゴル(7) 「蒼き狼」の末裔、モンゴル相撲の力士」
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