2007秋、車中泊の撮影旅 (4) 天竜市大栗安棚田、引佐町久留女木棚田、引佐細江
10月11日、木曜日、曇り時々晴れ
昨日、ブログをアップしてから、頭痛がしたので遠くまで走る気がなくなり、風邪薬を買って、車で15分のところにあった「道の駅 掛川」で泊まった。
ここも新しくできたところらしい。国道1号線にあるので、長距離のトラックが多い。駅には、コンビニと、セルフの食堂がある。長距離ドライバーには便利な施設になっている。俺も、セルフ食堂で早めの夕食をとり、風邪薬を飲んで寝た。
今朝6時に起きた。頭痛は治まったが、ちょっと熱っぽい。今日は無理しないで行こう。コーヒーを沸かして、ゆっくりする。
道の駅 掛川を出たのは、8時近かった。国道1号線を西に進み、袋井から県道を通って北上し、天竜市へ入る。そこから、県道9号線で山へ入っていく。
引佐へ向かう県道があるT字路から、さらに少しいくと、右側に入る狭い道の入り口。「大栗安棚田」の標識が出ている。ここは棚田百選に選ばれている棚田。数年前も一度訪ねた。
棚田までは、分岐点がいくつかあるが、ちゃんと標識が立っているので迷うことはない。親切な標識だ。
「桧ぞれ棚田」の標識があったので、左に下っていく。この棚田に寄るのは初めて。ここは、田んぼ半分、茶畑半分といったところか。ちょうど稲刈りが行われていた。今年は稲刈りが遅いようだ。高さ3,4mに掛けられた、ハサ掛けの稲の匂い。秋の匂いだ。
そこから分岐点に戻り、さらに奥の大栗安本村棚田へいった。ここも稲刈り作業中。半分強が終わっていた。静かな山村。
県道に戻ったとき、浜松ナンバーの1台の車が止まっていた。老夫婦が、テレビで紹介されたという大栗安の棚田を見に来たという。それで「標識に従って行けば迷うことありませんよ。2ヶ所あります」と、教えてあげた。
引佐町方面への県道に入る。峠を越え、しばらく下っていくと、久留女木の集落。ここの久留女木の棚田も、棚田百選だ。記憶を頼りに、棚田を探し当てた。俺の勘は鈍ってない。棚田に関することだけだが。
ここも稲刈りをやっていた。昼ごはんを食べていたおばさんふたりが、「今日で最後の稲刈りです」といった。なんてラッキーな。今年は稲刈りが遅れたということだ。
おばさんたちの弁当を、物欲しそうに眺めながら、「どこから?」と聞かれたので、「埼玉からです」と答えた。
おばさんたちと別れて、上に歩いていく。あぜ道にはまだ彼岸花が残っている。そういえば、昔来たときも、彼岸花が咲いていた。同じような季節だった。
駐車場には、「御自由に休憩下さい。棚田を愛する人々ヨ」という看板が立っていた。
帰るとき、食事が終わったおばさんたちにあいさつ。この棚田の上のほうに、竜神小僧と呼んでいる水源があるという。きれいな水が出ている。それがあったから、ここに棚田が拓かれたようだ。
おばさんは、ハサ掛けして天日乾燥したコメは、美味しいという。イノシシの被害が多かったので、棚田の周りに柵を作った。それで安心してハサ掛けできるという。でなければ、ハサ掛けした稲は、一晩で食べられてしまう。
さっきの弁当のごはんも棚田米だ。竜神小僧の美味しい水も関係するのかもしれない。ただ、ここ久留女木の棚田でも、高齢化は進んで、上の棚田は休耕田になっているし、ハサ掛けも少なくなったという。
全国どこでも聞こえてくる、棚田の現実。きれいな上澄みばかりを飲んでいるような、旅する俺が、彼女たちの苦労をどんなに語っても説得力がないかもしれないが。
引佐から下って、細江に。引佐細江と呼ばれる、浜名湖の一部を高台から見たくて、展望台まで行ってみた。
南には、遠州灘、浜名湖。東には、富士山、天竜川。西には、湖西連邦、豊橋が見えるという。あいにく、今日、富士山は見えなかった。
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コメント
あまり詳しく追跡しなくてもいいですよ。おもしろくないでしょ。
今は、渥美半島の伊良湖。今日は天気も良くて、快適です。これから灯台に行ってみます。
投稿: あおやぎ | 2007/10/12 12:25
順調に進んでいますね。車中でこれだけの美しい画像と紀行文をアップできるなんて驚きです。
今ものすごく面白い遊びを発見しました。地図で青柳さんの足跡をできるだけ克明に辿り、地図上にマーキングしていく作業です。Yahoo!のワイワイマップというツールを使って、公開もできるのですが今は非公開で一人楽しんでいます。題して「車中泊の旅」の「ストーカーの旅」
投稿: 棚田へようこそ | 2007/10/11 21:32