2007/12/27
2007/12/26
雪華 映画『バベル』を見て
菊地凛子が第79回アカデミー賞の最優秀助演女優賞候補にノミネートされたことで話題になった、ブラピ主演の映画『バベル』を観ました。
【ネタバレ注意】
モロッコのアトラス山脈でアメリカ人観光客が銃撃される事件が起き、世界で大きく報道されますが、それはテロリストによる事件ではなくて、少年のいたずらによるものでした。そして使われた銃が、役所広司扮する日本人の会社役員がハンティングのモロッコ現地ガイドに「お礼(善意)」としてあげたものだったという話。
こう書いてしまうと、それだけの話ですが、深読みすれば、いろんなことを考えさせる映画ではありました。
一見ばらばらのようでも、世界のあるところで起きている出来事は、世界の別なところで起きている出来事と無縁ではないということでしょうか。
日本でのシーンは、会社役員の娘、菊地凛子扮するチエコが、盛り場をうろつき、やたらと脱ぎたがる、ちょっと変った女子高生の行動がメインでした。
映画のストーリー上、日本のシーンが必要なのか?と疑問でしたが、「そうか」と気がつきました。それによって日本のシーンが必然性を帯びるからです。
金にあかして好き勝手にやっている日本人の「善意」が、こんなふうになるかもしれないんだよと、日本人を皮肉っているのかもしれません。もちろん、「風が吹けば桶屋が儲かる」式の因果関係に、どこまで責任をもてるのかは疑問ですが。
ただ、この構図は、あることと似ています。日本は、自衛隊を前線に送ることはなく(憲法上しかたないですが)、お金だけ出しています。でも、銃は撃たなくても、お金を出していることによって、イラクやアフガンで人が殺されていることに日本も関係している、そういうイメージとダブるのです。
アメリカには「思いやり予算」(在日米軍駐留経費負担の通称。名前がステキですね)を負担しています。「アメリカの正義」をふりかざし、気に入らない国を攻撃し、民間人を殺していることに、「思いやり予算」≒「善意」が使われているとしたら・・・。
そして、この映画を観て、あらためて思いました。アメリカ人がひとりでも銃撃されたら世界中のニュースになりますが、たとえば、イラク人やアフガン人やアフリカ人は、何人殺されたらニュースになるんでしょうか。
2007/12/23
2007/12/22
凛雪
山形県大石田町の雪。きりきりした冷たい朝は、細かい雪が宝石のようです。
ところで、この風景とはまったく関係ないのですが、あるニュースに一言。
霊感商法「神世界」の事件。
「御前水」という普通の水(約180円)を1万円~3万円で売っていたようです。高価な水なら「ナントカ還元水」というものもありましたが・・・。
また出てきましたぁ。こういう詐欺、なくならないですね。人の信仰心につけこんで、物を買わせるヤカラ。
「詐欺だ」と追求されれば、「自分は信じているから詐欺ではない」とはぐらかす、小ズルさも持っているようです。
いや、本当に信じているのかもしれません。前に聞いたことがあります。優秀な(?)詐欺師は、自分を騙せる人間だと。つまり、「人を騙している」という自覚がない、無意識からやらされているということなのでしょうか。
人間の無意識の不思議さを垣間見せてくれます。
2007/12/18
雪は、嫌いだけど、好きだ
一昨日は、山形県朝日町の旅館に泊まったのでしたが、翌朝、目の前の消雪道路を眺めながら、女将さんと話をしていたら、最近雪が降らなくなって助かっていますよという話になりました。
実は私も出身は河北町なんで、雪がないと助かる気持ちはわかりますよといいました。
そうなんですよね。俺は気象学者じゃないので、雪が少なくなっていることが、地球温暖化のせいなのかどうかわかりませんが、もしそうならば、「温暖化」で助かっているところもあるんだなぁと思いました。ただし、局地的なメリットよりは、全地球的なことから考えなければならないのでしょう。そこまで切羽詰った問題だと思います。
雪国の除雪費の負担は莫大なものです。雪下ろしは大変です。かといって、雪がまったくなくなったら、これもどうかなと思いますが。雪が多いという「逆境」を逆手にとってスキー場などをやっているわけだし、雪による経済的メリットはあるし、山に積もった雪は、ゆっくりと融けて田畑を潤してくれる貴重な水資源になるし、なにより、雪景色の美しさを知っているのも、雪国の人たちです。
だから雪に対しては、「嫌いだけど、好きだ」という感情ではないでしょうか。俺はそうです。矛盾するふたつの感情を雪に対しては持っていますね。
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2007/12/17
山形県朝日町椹平の棚田写真コンテスト表彰式
夜から降り始めた雪で、昨日、朝起きてみたら銀世界。一日中雪が降り続きました。
収穫感謝祭と、スライドショーと写真コンテストの表彰式。感謝祭では、餅をついてみんなで会食。奥さんたちが作った餅入りのキノコ汁はうまくて、3杯もお代わりしてしまいました。
写真コンテスト受賞者には、賞状といっしょに朝日町のリンゴや椹平の棚田米などが授与されました。
それにしても驚きましたぁ。コンテスト受賞者のひとりが、なんと小学から大学1年までいっしょだったO君。審査中は、名前を見なかったので、まさか知人がいるとは思いませんでした。
O君は地元の小学校の先生になっていました。30年ぶりです。子供のころを知っている人の前では、なんだかしゃべりづらいものですね。
今回は、短期間の募集にもかかわらず、ちゃんと写真も集まったことに、地元の人たちも驚いていたようです。それだけ椹平棚田は、人から注目されているという証拠でもあるのでしょう。椹平の持っている「棚田力」です。
ただその「棚田力」も、タダで(自然に)できているわけではありません。地元の人たちの、普段の農作業や、こういった活動を続ける努力によって「棚田力」を維持しているということです。でも、俺たち「棚田を見る側」は、「風景はタダ」というふうに思いがちです。
かと言って、ベトナム・サパの棚田のように、入り口で入場料を払うという方法は、今のところ、日本ではなじまないですしねぇ。何か地元の人に棚田の風景を維持してもらえるような還元のしかたはないものでしょうか。
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2007/12/16
山形県朝日町椹平(くぬぎだいら)の写真コンテスト
「トンネルを抜けると、そこは雪国だった」
昨日、福島県から県境のトンネルを抜けたとたん、山形県側は雪が降っていました。
山形駅で、朝日町のAさんの出迎えを受け、会場となる椹平(くぬぎだいら)棚田の、能中公民館へ行きました。
ここで、写真コンテストの審査。(写真)
写真家が選ぶと当然ながら「写真的にいいもの」が選ばれるのですが、それだとどこにでもある普通の写真コンテストです。でも、今回はちょっと違います。
地元の耕作者が「いい」と思う写真を選ぶのが今回の写真コンテストのユニークなところ。こういう写真コンテスト、あまり聞いたことがないのではないでしょうか。
みんなの投票の結果、十数点に絞り込み、そこから各賞を選びました。バリエーションもあり、いい結果になったのではないでしょうか。
そのあと飾り付けをしました。わいわいがやがやしながら、初めてのことなので、時間はかかりましたが、会場が出来上がってみると、みんな、達成感は感じたようです。文字通り手作りのコンテストと写真展です。
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2007/12/13
「ヴァーチャル・ウォーター」という考え方 (1)
「ヴァーチャル・ウォーター」(仮想水)とは、食糧を作るために必要な水のことです。
外国から食糧を買うということは、間接的に水を買うということになるという考え方です。
考え方としてはあるなぁと思います。何より、小麦何トン、マグロ何トン買っているというよりも、「水(しかも淡水)」に絞り込み、世界の淡水の何パーセントを買っているのか、あるいは独り占めしているのかを示されると、その深刻さがわかりやすいということがあるからです。
食糧問題は、イコール、水問題でもあるのですね。
「1年間に日本が輸入しているバーチャルウォーターを計算すると、合計1000億トン。日本国内での水資源使用量は900億トンですから、国内で使うのと同じぐらいの量の水を海外に頼っていることがわかりました。」
(
日本が、このヴァーチャル・ウォーターを買いあさることが、いずれ世界的な批判を浴びることになるだろうと心配する声もあります。
淡水は、地球の水の2.5パーセント。そのうち70パーセントは極地水、30パーセントが地下水、そして、河川はわずかに0.3パーセントにすぎません。そのわずかな水で右往左往している俺たちなんですね。
これからの人口増加に伴って、このわずかな水を争うことの深刻さ・・・。日本人は幸運にも水に恵まれているので、その深刻さがなかなかわからず、鈍感なのかもしれません。
頭で理解しても、体が感じなければ、何もやらないんですよね。俺も含めて。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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2007/12/08
世界・ふしぎ発見!「青海チベット鉄道」
(↑の写真は、チベットの虹)
今日、世界・ふしぎ発見!で 「天空5000メートル列車チベット絶景紀行」 をやっていましたね。
中国・青海省の西寧とチベットのラサをつなぐ青海チベット鉄道。世界で最も高い場所を走る鉄道です。この鉄道敷設のために立ち退いた民家は、1軒だけだったそうです。そりゃそうでしょ。遊牧民ならテントを移動してもらうだけだろうからねぇ、なんて・・・。
NHKの番組が放映されたときに書いた記事は。
NHKの番組 『青海チベット鉄道』(2007/01/10)
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山形県朝日町 椹平(くぬぎだいら)の棚田でイベント
(↑の写真は椹平の棚田)
山形県朝日町で、12月16日(日)青柳健二写真談話「棚田を歩けば」及び「椹平の写真コンテスト」が行われます。
詳しくは、下記ホームページでどうぞ。
http://www.pref.yamagata.jp/business/farm/8301045kunugidairaphotocon.html
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2007/12/03
ネパールでイエティ(雪男)の足跡発見?
(残照のマチャプチャレ)
米テレビ会社がネパールで、イエティ(雪男)の足跡を発見したと発表したらしい。次のページに写真が載っています。でも、どう見てもねぇ・・・。
イエティの足跡? 米テレビ会社、ネパールで「発見」
(asahi.com http://www.asahi.com/international/update/1130/TKY200711300337.html 参照)
まだイエティが「発見」されるのかと、ちょっとびっくり。イエティは過去のものとばかり思っていました。
もっとも、こんなニュースに敏感に反応してしまう俺も俺ですが。こういう怪しい話、嫌いではないです。
俺も昔、ビルマに住むという「手のひらに乗る象」の話を聞いたことがあります。人の手に普通の象を乗せるという力持ちの話じゃないですよ。普通の人の手のひらに乗るくらい小さな象らしいんです。(ゾウムシだったら怒るよ)
これはいつか探しに行こうと思っています。
以前、中国の「野人」の話を書きました。
「カンボジアで19年ぶりで発見された行方不明の少女」(2007/01/25)
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