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2008/02/17

【ひとり会議 その八】 「インターネット」に「こころ」?

080216
【ひとり会議 その八】 「インターネット」に「こころ」?


ビーノ:  「こころ」ってどこにあるの?

桃: ビーノ、今日はどうしたの? 急に難しい質問して。

ビーノ: ボクだっていろいろあるんだよ。

さぶじい: 脳は、1000億個の神経細胞のニューロンが集まったシステムだそうです。一個一個のニューロンには、「こころ」はないのに、それが1000億個集まって関係性を持った、脳というシステムに「こころ」が生まれるらしいですよ。

桃: 脳の、ある部分をいくら細かく研究しても、どうして「こころ」が生まれるのかは、わからないということね。

ビーノ: やっぱり、むずかしいな。

ボゾルグ: なんだか、不思議だね。俺たちは「こころはある」と、こうして実感してるのに、それを「見よう」「知ろう」とすればするほど、あいまいになっていく。だって、システムなんて、目に見えない、手で触れないものだからね。

桃: 一個一個は「こころ」がなくても、そこに関係性が生まれると、「こころ」が生まれるという話を聞くと、あぁ、あれも?と思う。

さぶじい: 何ですかな?

桃: 魚の群れがあるでしょ? あれも、ひとつひとつの魚には、「こころ」はなさそうなのに、それが集まった「群れ」には、まるで「こころ」や「意思」があるように見えるわよね。

ボゾルグ: 鯨から追われるイワシの群れなんかまさにそう。

桃: 群れ自体、ひとつの生き物のようだわ。

さぶじい: あれだって、リーダーがいるわけではないそうですよ。関係性の中から生まれる行動ということで、ニューロンが集まって、その関係性のなかから生まれる人間の「こころ」と通じる部分があるんですかな。

桃: そうかもね。

ボゾルグ: そしたら、インターネットは?

桃: 一台一台のパソコンには、「こころ」や「意思」はないけど(それを操作する人間にはあるけど)、世界中のパソコンが繋がって関係性を作っているインターネットには、「こころ」や「意思」が生まれるかもね。

ボゾルグ: 恐ろしいね。人間の「意思」とは関係なく「インターネット」というシステム自体が、ひとつの生き物のような「こころ」や「意思」を持つとしたら。

桃: 人間が知らないだけで、もう、「こころ」が生まれているんじゃないの?

ボゾルグ: それはない。その兆候はまだ見られないよ。

桃: いえ、「インターネット」は、今、「こころ」を持っていることを人間たちに悟られまいとしてたりして。だって、そんなことがばれたら、人間は、電源を切ったり、壊したり、ケーブルを抜いてしまうのを恐れてる。だから、時期を待ってるのよ。虎視眈々と、自分の意思を表明する機会を狙っているの。

さぶじい: インターネットというシステムが、人間には破壊できないという状態になるまでですかな。インターネットがなければ人間が生きて行けない状態。

ボゾルグ: あと30年はかかるね。すべてインターネットに依存する世界が実現するまで。

さぶじい: 今はまだ、地球上、インターネットを使わないでも、生きていける場所はたくさんありますからな。インターネットの反乱は、まだ早いんですね。

ボゾルグ: でも、もし、そういう世界になったとしても、それでも、ごくわずかな人間は、インターネットというシステムから外れて生きている「変わり者」はいるわけ。俺のように。そういう人間たちが、アナログな伝達手段を駆使して、レジスタンスをするんだな、きっと。

桃: のろしとか手紙とか使ってね。インターネットと戦う。

ビーノ: おもしろい。なんだかSF小説みたいになってきた。

さぶじい: インターネットが、敵になるという前提の話ですが、人間にとって「良いこころ」が生まれるかもしれないですね。もともとの「母親」は、人間が作ったシステムなんですから。

桃: それはそう。「母親」を裏切らないかもしれないわね。「インターネット」の「こころ」が、人間の生存にプラスに働くんだったら、レジスタンスになる必要もないしね。むしろ、楽でしょ。「インターネット様」にお任せしておけばいいんだから。それこそ極楽浄土。

ボゾルグ: 「インターネット」が天国?

さぶじい: そうなると、人間は、「インターネット」の世界で、寄生虫のようになって生きていくしかないんですかな。人間の体内で生きる、ギョウチュウやカイチュウのような存在として。

ビーノ: いまどき、ギョウチュウやカイチュウだって・・・。例えがさぶじいらしいの。

ボゾルグ: でも、俺は、やっぱり抵抗すると思うなぁ。いくら「インターネット様」が、「良いこころ」を持っていて、人間を「幸せ」に生きさせてくれるとしても、人間としての尊厳は失いたくない。ギョウチュウやカイチュウみたいなのは嫌だね。

桃: 抵抗なんかすると、虫下しを飲まれて、あんたなんかイチコロよ。

ボゾルグ: 悲しい・・・。悲しすぎる。

さぶじい: ギョウチュウやカイチュウでも、何かの役には立っているんですから。ボゾルグさん、そんなに落ち込まなくても・・・。


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