本心を言えない中国人たちの憂鬱
オーストラリアでは、オリンピック聖火リレーに中国人留学生が総動員されました。
これを見て、なかなか中国人も大変だなぁと思いました。以下、俺の想像で書きます。
留学生の総動員。それは「聖火」を守るためですが、もっと大切なこと、中国人留学生個人にとっては、「わが身」を守ることなのかもしれません。
中国の国旗を振って、愛国心を熱く語る青年の姿には、涙が出ます。
この集まりに召集をかけたのは、中国政府関係の機関らしい。それじゃぁ、行かないわけにはいきません。もし、ここでサボったりしたら、「非国民」のレッテルを貼られる可能性があり、いつかまた中国の政治状況が変わったとき、「あのとき、お前は、聖火を守ろうとしなかった」などと突っ込まれ、強制労働に引っ張られてしまうかもしれません。その恐怖は、中国人じゃなければわかりません。
文化大革命のときもそうだったと聞きました。
ほんとは、聖火なんかどうでもいい、オリンピックなんか関係ない、チベット独立してもいいと思っていても、それを口にはできない。いや、仲間どおしでは言うことはできても、世界のメディアが注目しているところでは、口が裂けても言えない。あくまでも、チベット独立には反対し、いかに中国がすばらしいかをアピールしなければならない。特に外国に住んでいる中国人は、祖国中国に対する忠誠心を見せる絶好の機会でもあるでしょう。祖国に住んでる、家族の立場のためにも。
日本では、明日聖火リレーが行われます。長野にも中国人がたくさん集まるそうです。いつ、誰が、自分の姿をビデオに撮っているかわかりません。「ちゃんとやらなければ。憂鬱だなぁ」と思っている中国人は少なくないのかもしれません。
俺たちは中国などの外国だけではなくて、日本の悪口も平気で言えます。それが言論の自由です。本心を言えないのは不幸です。(でも、ないな。本心なんて、俺も書いてないし。日本も本心を言いづらい国かもなぁ) 俺は悪口を言っていても、中国も、日本も嫌いではありません。悪口を言う(書く)ほど好きなのです。(興味がなければ、悪口さえ書かないので)
オリンピックや聖火リレーがどうなろうが関係ないと思ったり、チベットに興味がなかったり、日本やフランスが大好きでも、あなたの感性は異常ではありません。そんな中国人諸君、加油(ジャーヨウ 頑張れ)!
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コメント
祝融さん
長野の聖火リレー、いえ、「呪火」リレーが終わりましたね。たいした混乱はなく、関係者はホッとしたでしょう。これを「成功」というのかどうかわかりませんが。
こういう世界の目が集まるところで、チベット人たちの立場を訴えたいという気持ちはわかります。
もし、私がチベット人なら、同じことを考えるかもしれません。中国の暴力に比べれば、「呪火」の火を消すことが、それほどの暴力行為に当たるか?という考えもあるかもしれません。人を殺されているにもかかわらず、「呪火」の火を消そうとするくらいで非難されるチベット人たちに、私はどちらかというと同情してしまいます。
ただ、それがダライラマの非暴力を貫く立場を悪くするような行動だとしたら、やっぱり違和感を持ちますが。
投稿: あおやぎ | 2008/04/26 17:23
今日、長野で聖火リレーを行いますね。
暴力沙汰が起きなければ良いのですが‥‥
チベット族の気持ちも分かります。
ダライ・ラマ14世の後継者を中国共産党が決めると言うので、
チベット仏教の教えには反していますよ。
中国共産党はチベット族を奴隷から解放したと中国の歴史書に書かれているので、
それを信じている漢族が多い訳で、衝突が絶えないでしょうね。
でも、オリンピックは世界の平和のスポーツ祭典です。
人権に関しての抗議はしても良いけど、聖火の火を消そうなど暴力行為は国際的に批判を受けてしまいます。
ダライ・ラマ14世は非暴力を訴えているから、長野だけでなく他の地域でも、無事に終わる事を願うばかりです。
暴力には、良いことは何も生み出されませんから。
投稿: 祝融 | 2008/04/26 01:12