本心を言えない中国人たちの憂鬱 2
(探したら、こんな写真が見つかりました。1985年、広州の公園。映っている子どもたちは「小皇帝」世代ですね)
このニュースを知って、驚いた人はあまりいないんじゃないでしょうか。「やっぱりそうだったか」と。
「聖火応援隊」やっぱり動員 中国当局が旅費負担
http://www.asahi.com/international/update/0429/TKY200804280362.html
これで、中国人留学生たちの「ハッスルぶり」が、納得できるような気がします。前も書きましたが(本心を言えない中国人たちの憂鬱)、彼らの中にどれほどの「愛国者」がいるか、俺は疑問に思っています。「ふり」をしている留学生はたくさんいるんじゃないかと。そして「ふり」をしなければならない留学生の辛い立場があるのではないかと。
欧米大好き、日本大好きな留学生たちはたくさんいるでしょう。それが一転して短期間に「愛国者」に変わるものなのでしょうか。ちょっと疑わしい。やっぱり動員されて「愛国者」を演じていると考えられます。と、すると、彼らの「愛国心」は、すごく薄っぺらなものでしかないのかもしれません。
中国国営放送は、報道を規制しているといいますが、でも、インターネットで世界中の情報を知ってる「小皇帝」世代です。何も知らないはずはありません。中国政府が、事実を捻じ曲げて報道していること、世界中の人が、中国人をどういうふうに見始めているか。それでも、演じなければならないというのは、よほどの理由があるんでしょう。
そういう人たちが半分。あとは本気で「愛国心」を叫んでいる学生たち。
彼らもまた騒ぐ理由が欲しいのかもしれません。かつて、日本でもそうでした。経済的に余裕が出てきた高度成長期に、同じように発生する学生運動というお祭騒ぎは、「大人」になるための通過儀礼なのかもしれません。
中国政府が恐れているのは、こっちの方。本気で「愛国心」を叫んでいる「小皇帝」たちだと思います。
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