映画 『マイティ・ハート/愛と絆』を観て
(写真は、パキスタン・ラワルピンディ)
映画 『マイティ・ハート/愛と絆』を観ました。
原作 : マリアンヌ・パール
監督 : マイケル・ウィンターボトム
出演 : アンジェリーナ・ジョリー 、 ダン・ファターマン
2002年にパキスタン・カラチでテロリストに誘拐され、必死の捜索にもかかわらず、あと一歩で殺害された実在のジャーナリスト、ダニエル・パール。彼の妻、マリアンヌ・パールが著した手記を映画化したものだそうです。
ドキュメンタリーのようなリアリティにこだわった映画です。緊迫感がひしひしと伝わってきます。俺も、この世界とまったく無縁というわけでもないので、ただ単なる「映画」として楽しむことができず、緊張しっぱなしでした。昔観た『ミッドナイト・エクスプレス』でも、こんな緊張を感じました。
先日、イエメンでは日本人観光客が誘拐されました。政治的・金銭的など、目的はいろいろですが、最近、こういう誘拐事件が増えたような気がします。
20数年前、俺が初めてバックパッカーとして旅を始めたころも、誘拐事件はあったのかもしれませんが、それほど大きなニュースにもならなかったような気がします。
昔は、バックパッカーが行方不明になっても、2、3ヶ月たたないと、ほんとに行方不明になったかどうかわからないという事情もありました。今のようにメールもないし、毎日国際電話をかけるようなバックパッカーはいませんでした。だから、1ヶ月、2ヶ月連絡がなくても、家族も平気だったりしました。(俺の家族だけかな?)
今は、家族から身代金を取るのではなくて、国家から取れることがわかったし、大げさにすることで、政治的に利用できることがわかってしまいました。だから、旅行者は、個人的趣味で旅をしているだけなのに、こういう事件に巻き込まれると、個人の問題ではなくて、国際問題にまで発展してしまうケースがあります。
旅行者にとっては、やっかいな問題です。いくら、自分では「何かあっても、自業自得。自己責任で旅をする。」と覚悟していたとしても、誘拐されて、ニュースになったとたん、個人の問題ではなくなってしまいます。
かと言って、「だったら危険なところには行かない」と言ってみたところで、どこにいても危険はつきまとうし、あまり意味がありません。
でも、今の時代は、「個人的な旅」も、社会的・政治的情勢と無縁ではなく、否が応でも、それを意識せざるを得ないのかもしれません。自分には関係ないと思っていても、相手側(誘拐犯)から見たら、金持ちの「日本人」、敵国の「欧米人」、話題になる「外国人」などという看板を背負っているのは間違いありませんから。
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コメント
そんな場面もありましたね
実は、多分就学前にTVで放送した物を観ただけなのです
なぜ観てたのかも解らない
なのに、鮮明な記憶で・・・不思議に題も鮮明で
爆破で出来たガソリンの貯まった道を2台目が通る時に一人が轢かれる場面やラストの崖の場面が、いつまでも残っていて
結局、妙に怖くて、それ以来観てないのです
関係ない内容で何度もすみません
投稿: Jhon.Jhon | 2008/05/15 09:44
「恐怖の報酬」も、記憶に残る映画のひとつです。
タバコの葉が吹き飛ばされ、それが仲間のトラックのニトロが爆発した爆風によろものだというのを知るシーンは、今でも覚えています。
投稿: あおやぎ | 2008/05/14 17:20
「ミッドナイト・エクスプレス」は本当に怖かった
「恐怖の報酬」と「ミッドナイト・・・」は絶対、内容と印象を忘れられない映画です
冤罪や理不尽な結果と言う危険もあるのですね
四川の震災の被災者の方々が、早く救助されると良いですね
投稿: Jhon.Jhon | 2008/05/14 00:54
Jhon.Jhonさん
「ミッドナイト・エクスプレス」、観ましたか? 怖かったですね。どきどきしました。
昨日、「誘拐」の危険について書いたばかりでしたが、今度は、中国で巨大地震です。不幸にも、巻き込まれた旅行者もいるようです。
地震に関しては、日本にいても同じくらいの危険度だし、注意のしようがありません。
投稿: あおやぎ | 2008/05/13 22:58
「ミッドナイト・エクスプレス」を以前ビデオで見ました
まるで、自分の身に起きた事のように緊張したのを覚えています
確かに、一歩自国を出ると個人の問題では済まされない事が多々あるのですね
投稿: Jhon.Jhon | 2008/05/13 15:38