映画 『狩人と犬、最後の旅』 を観て 2
映像から伝わってくる冬の凛とした雰囲気は、思わず俺のだらけた姿勢を正してくれます。
カナダ北極圏でも、狩人は、森林の減少に伴って少なくなっているようです。
主人公のノーマンは、自然とのつながりを忘れてしまった文明人を批判します。
ノーマンは、獲物も、必要な分しか獲りません。「自然を管理するのは狩人だ」といいます。生態系のバランスが崩れた年には、増えすぎた動物を獲ることで、修復するのです。日本でも、増えた動物を駆除(殺す)するということをやっています。(駆除する人たちの高齢化が日本では問題になっているらしいですね)
ただ、一点だけ、ひっかかるところがありました。
狩人は、人口密度が低い土地でしか成立しないということです。あたりまえですが、でも、これだけ世界中人口が増えてしまうと、自然とともに生活できる、しかも、豊かな自然とともに生活できる人は、ごく限られた、恵まれた人しかいないんじゃないかなと思いました。
俺たちだって、自然を感じながら生きてみたい。でも、こんな環境で、どうやって自然を感じられるというのでしょうか。そういう人が大半なのです。都会の悪環境でも生きていかなくてはなりません。
まぁ、ぼやきはこの辺でやめておきましょう。いずれにしても、そんな些細な違和感は吹っ飛んでしまうくらい、この映画のすばらしさには変わりありません。
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