映画 『イン・ディス・ワールド IN THIS WORLD』を観て (1)
(写真はイラン・ヤズド)
『イン・ディス・ワールド IN THIS WORLD』
監督: マイケル・ウィンターボトム
出演: ジャマール・ウディン・トラビ、エナヤトゥーラ・ジュマディン
アフガン難民の少年ジャマールと、エナヤットが、パキスタン・ペシャワールの難民キャンプから、ロンドンに亡命する話です。
闇ルートでヨーロッパまで連れていくブローカーのネットワークがあるんですね。ただ、実際の旅は、自己責任で、死んでしまうかもしれない過酷な旅です。我々のような、「楽しむ旅」とはぜんぜん違います。
これは、ドキュメンタリーふうフィクションですが、主役のふたりは、実際難民キャンプにいた少年たちを抜擢したそうです。出演者の多くも現実の人たちだし、カメラもほとんど手持ちなので、言われないと、これはドキュメンタリーじゃないかと錯覚してしまいます。だから、国境越えシーンに緊迫感がありました。
パキスタンから、陸路でイラン、トルコ、イタリア、フランス、そしてイギリスへ。テヘランやイスタンブールの街の様子も映し出され、懐かしかった。と、同時に、ドキドキもしました。とくに、イランの検問所で、ふたりがアフガン人だとわかり、バスから降ろされ、荷物検査をされるシーンです。
俺も、イランに行ったとき、パトカーに(無理やり?)乗せられたときのことを思い出してしまいました。もちろん、これは、ただ警官たちの親切心だったのですが。詳しくは、過去のページでどうぞ。(「イランから (2005/06/12)」)
彼らは密入国をくり返し、イスタンブールでちょっと働き、トラックの荷台に乗せられて、フェリーでイタリア・トリエステまで運ばれるのでした。そして最終的には、ジャマールはなんとかロンドンにたどり着きますが・・・。
とにかく、重いけど、いい映画だと思います。
| 固定リンク
コメント