イ族の祭りと葬式
昔、雲南北部のイ族村に、お祭を見に行ったことがありました。その村へは自動車道がまだなかったので、途中までトラックの荷台に乗せてもらい、残りの10kmほどは歩きました。
お祭りは「服装節」といい、女性が美しい民族衣装を競い合うのですが、あいにく、祭りの朝、雨になってしまい、「汚れるのがいやだ」という理由で、民族衣装を着ないですました娘たちもいたっけ。気持ちはわかります。雲南の土は赤くて、汚れたら最後、たぶん元には戻らないでしょう。
などと、俺のような軟弱なイ族もいましたが、それでも昼からは晴れて、たいていの女性は派手な衣装を着て、村の広場で輪を作り踊る様子は圧巻でした。
この村では、お祭りの2日前だったか、葬式がありました。土葬でした。村の中心部からお棺を担いだ行列が、村はずれの高台にある墓地までいって、そこで儀式と、お棺が土中に収められました。
まだ、山の中の村では、ほんとに伝統的な生活が続けられていた、1988年ころのことです。あれから20年たちました。彼らはどう変わっているのでしょうか? あるいは変わっていないのでしょうか?
当時、トラックの荷台から降りて歩き出した一団の中に、テレビを担いでいた男がいました。もしかしたら、村へテレビが入った第一号だったのかもしれません。今は、何台あるのかな。
みんな北京オリンピックを観るのでしょうか。どういう反応をするのか、興味のあるところですが。
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