映画『雲南の花嫁』 少数民族の映画
元陽の棚田に住むハニ族少女、ルオマの映画が日本で公開されたのは、去年。(そのときの記事はこちらです。「雲南省元陽の棚田を舞台にした映画 『雲南の少女 ルオマの初恋』」)
今度は、イ族を主人公にした映画だそうです。観てみたい。「『雲南の少女 ルオマの初恋』のチアン・チアルイ監督。雲南三部作の第2章」だそうです。
イ続は、雲南内だけでも400万人以上住み、少数民族の中では、「多数民族」です。支系は多く、雲南北部から、南部にかけて幅広く住んでいます。
イ族の映画で思い出すのは、何年前だったでしょうか、香港・中国の合作映画『天菩薩』というのがありました。
第二次大戦中、四川省凉山の山中に不時着し、イ族に捕らえられて奴隷になったアメリカ軍パイロットの物語ですが、これは実話を元にしたもの。(この映画はビデオにもなっています) 「天菩薩」とは、頭の天辺の髪の毛だけ残すイ族男性の髪形のことを指しますが、今ではほとんど見られません。
今回の映画『雲南の花嫁』の予告編を観ると、伝統的イ族のしきたり(結婚後も3年間は同居してはならない)と、現代の若い夫婦が、どのように折り合いをつけて生きるのか?といった内容のようです。
ことさら「伝統的」と思われがちな少数民族ですが、今の若い人たちは、そうでもないかもしれません。古いものと、新しいもの。そのふたつの間で揺れる気持ちを描いている点で、『雲南の少女 ルオマの初恋』にも共通しているのではないでしょうか。
ルオマの「初恋」は、アミンという男性に対する淡い恋心と、アミンが見せてくれた「都会」というものに対する恋心と、両方あったように思います。ルオマが、棚田でウォークマンを聴くシーンは印象的でした。(音楽がエンヤだったのはどうかと思いますが) あの当時、中国では、ウォークマンが「都会」を象徴していたのかもしれません。
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