東秩父村の「朝日根の獅子舞」
東秩父村皆谷の八幡神社で舞われる「朝日根の獅子舞」です。村指定無形民俗文化財になっています。
「朝日根のあばれ獅子」といわれるほどで、たしかに荒々しい舞でした。とくに、「白刃」。1mほどの真剣を口にくわえての舞は、迫力がありました。今まで見た獅子舞の真剣の中では、一番長かった。
また獅子舞は、「鎌形流ささら」といわれるものです。
「花笠」が演奏する竹の楽器が、「ささら」ですが、もともと「ささら」とは、「秋の稲穂が擦れあう擬音のこと」だそうです。(Wiki 参照)
「ささら」をすり合わせるリズムと笛の音にあわせて踊る獅子舞のことを「ささら獅子舞」と呼ぶようです。だんだん埼玉県の獅子舞のことがわかってきました。
獅子舞の内容は、だいたい、雄獅子が力比べをして、雌獅子を奪うという、言うならば、「獅子たちの三角関係」がテーマ。
演目「花割り」の舞子は、20代の青年たちです。昔は長男だけでした。でも、今の時代、そういうわけにもいかないので、長男ではない男の子、女の子も参加します。小学校3、4年生ころから舞やささらの練習を始めます。1週間に2度ほど。獅子舞は、かなり体力を使うものなので、話を聞いたお父さんは引退して、息子さんが舞うようになったといいます。
昔は、旧暦9月15日でしたが、それが新暦の10月15日になり、さらに、30年ほど前に11月3日に変わり、今年は、いろんな事情から11月2日。
昔はにぎやかだったといいます。神社の前には、出店も立ったらしい。それと、「祭りの時期は、かなり寒かった。こんな薄着じゃいられなかった」といいます。昔は冬、雪も積もったことがあったらしい。今はほとんどないそうです。温暖化のせいでしょうか。今日も、ぽかぽかと暖かでした。
何人かのおばあさんたちが、車椅子に乗せられて、見物に連れてきてもらっていました。おそらく、昔からずっと、毎年獅子舞を楽しみにしているのでしょうね。
ところで、境内では、村の婦人会(?)の女性たちが、サトイモ汁や甘酒を無料で配っていました。サトイモ汁はあったかくて、イモもやわらかくておいしかった。ごちそうさまです。
こうやって、村々の小さな祭りを訪ね歩くのが、中国雲南省で少数民族の村々を周っていたときと、同じ感じがしてきました。
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