カンボジアの「善意の井戸」からヒ素
ちょっと前のニュースで、少し古い話題ですが、カンボジアで日本人ボランティアが掘った井戸からヒ素が出て問題になっているということをやっていましたね。
井戸を掘った人たちは、まったくの善意です。まさか井戸から有害物質が出るとは思わなかった。
ただ、ちょっとひっかかりました。まず、日本人と、カンボジア人の差です。1井戸が2万5千円。これで日本人なら、個人で井戸が掘れてしまう。2万5千円くらいのこづかい(俺にはそうではありませんが)で、いいことをしたという満足感と、自分の名前が付いた井戸ができてしまう。これはちょっと問題かな。とくに、「井戸堀ツアー」は。
人を助けるって難しい。同じようなレベルの人間同士の助け合いなら、まだやりやすい。でも、経済的な差も、文化的な差も大きい人同士がやる場合、よほど注意しないと、ありがた迷惑になってしまうんだなぁと思い知らされた気がします。
だいたいにして井戸なんか必要ではなかった(のかもしれない)。川の水を使っていればよかった(のかもしれない)、ということも考慮しなければならなかった。
「井戸の水なら、良い水で、みんなから感謝される」という思い込みがありました。日本人なら当然です。その当然のことが、当然ではないかも?と、疑ってかからなければならないのも、国際的な援助をするときには大切だということが分かりました。
といって、怖がって何もやらないほうがいいとも思いません。少なくとも、「関心はある」という人の方が、批判だけして何もやらない人よりも、俺は好きです。今回は残念ながら失敗したとしても。
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