秩父往還 (2) 右ハ信州道 左ハ川又ヲ経テ甲州
栃本の集落を、関所跡から西に200mほど進んでいくと、右手に木造の建物が見えてきます。この広瀬商店の先に、狭い上り階段がありますが、ここが、信州への分岐点。
大正時代に立てられた道標も残っています。(写真右下)
「右ハ信州道 左ハ川又ヲ経テ甲州」
右は、信州へ向かう信州往還道。そして左は、次の集落、川又や、雁坂峠を経由して、甲州へ続く秩父甲州往還道です。
この幅1mくらいの信州往還道を登っていくと、すぐ茶畑の中を通りますが、下の方に、栃本の集落が見えてきます。道は石垣で補強されています。ここは江戸時代の道の姿が残っている所らしい。まるで、ネパールをトレッキングしているような気分になりました。
200mくらい上ると、また栃本広場へ通じる車道へでました。地図で確かめると、この車道をずっと西へ進んでいくと、やがて1kmほど先で、車道は地図から消えています。そして、長野県との国境、十文字峠へ至る徒歩道が続いています。
この峠道は、昔は、交易、信仰の道として、多くの人々の往来があったといいます。今は、登山客が通るだけになってしまいました。
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