秩父往還 (3) 宮平からコショウ坂へ
秩父甲州往還道は、おおむね現在の国道140号線沿いですが、国道からはずれた旧道も、ところどころ残っています。
秩父市大滝の宮平から大久保のコショウ坂という峠まで、山の中を通る旧道(直線距離で1500mほど)があるようなので、探してみました。
宮平の老人福祉センターの向かい側にあるバスの発着所から杉林へ向かって上っていくような坂がありました。朝は冷え込んで、霜が下りて、落ち葉が白くなっています。
ここだなと思って上りましたが、杉林に入ったとたん、道はわからなくなってしまいました。もう、使われていないので、なくなってしまったのかなとあきらめました。
でも、あとで、反対側、コショウ坂へ行ったとき、ちょうど地元の人がいて、旧秩父往還道のことを聞いたら、宮平までは、まだ道が残っているといいました。一ヶ所、崩れているところはあるらしいですが。
入り口には、当然ながら、看板など立ってないし、知らないと見過ごしてしまうような山道です。昔は、こんな道を大量の荷物を背負った馬や、旅人や、出稼ぎへ行く人や、巡礼者が、往来していたんでしょうね。この峠には、馬の休息所があったらしい。
今は、車道ができてしまって、地元の人がこの旧道を使うことはなくなりましたが、ときどき、トレッキングの人は通っているそうです。
コショウ坂からは下りになるので、30分ほどで着いてしまうらしい。2km弱だと思うので、そんなものでしょうか。その地元の人に、「宮平から上ろうとして、杉林に入ったら、道を見失いました」といったら、「杉林の中に入らずに、杉林のヘリを進むんです」と教えてくれました。
地元の人さえも、時々道を見失うことがあるそうです。それは、シカやイノシシが獣道を作ってしまうから。道を知ってるはずなのに、見失うくらい「立派な道」を作ってしまうという話にびっくり。
この日は、もう夕暮れだったので、200mくらいためしに下ってみて、引き返しました。落ち葉が敷き詰められた杉林の中を行く道でした。旧街道の面影が残っています。
日を改めて、この旧道を歩いてみることにします。
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