江戸巡礼古道 (2) 札所21番【観音寺】から江戸巡礼古道「長尾根みち」に入る
札所21番の観音寺から、順番通りならば、次、22番の童子堂へ行くところですが、江戸元禄から明治末期まで、童子堂は、今のところではなくて、山の中にありました。なので、巡礼道も山道になります。
観音寺から県道72号線を南に5分ほど歩くと、右手に薬師堂がありますが、その手前の分岐点から右折して山へ入っていきます。それが、江戸巡礼古道の「長尾根みち」です。
民家の間を抜けて進んでいくと、ほんとにこの道?という、突然獣道みたいな狭い道になります。でも、「巡礼道」という札が下がっていて、かろうじて、ここでいいんだと分かります。
この感じ、いいですね。必要最低限の迷わない程度の道案内。ちょっと油断すると、迷ってしまうかもしれない、小さいスリル。ここだけではなくて、秩父のどこでも感じる心地よさです。「行きたければ自己責任でどうぞ」という感じの、一見、不親切ととれる道案内が、逆に、整備されつくした他の観光地との違いですが、俺は、こういうところが好きです。
「秩父が雲南省と似ている」と、以前ブログにも書きましたが、祭りの様子が似ているというだけではなくて、この未整備なところが、小さな冒険心を刺激する、そこが似ているためかもしれません。
人から、「ここはこう歩くべきだ」とか「ここはこう見るべきだ」といった、今の有名観光地にありがちな、「過剰な親切心」は、かえって押し付けがましく感じるし、自由を感じません。(俺だけかもしれませんが)
その点、秩父の観光地は、まだ、「放っておいてくれる自由」と、「自分で考える楽しさ」もあります。もしかしたら、そういった観光地のあり方は、秩父人の性格そのものなのかもしれません。
| 固定リンク
コメント
Toshi@タイさん
コメント、ありがとうございます。
私も写真はまだまだ発展途上です。
昔の人たちの痕跡が残った「古道」にひかれます。
とくに、山道ですね。峠にはかならず、碑や塔があります。
日本ばかりではありませんが。チベットの峠にも祈りの石塚がありました。
峠は、今までの上りのきつさから開放される瞬間です。気持ちいいですね。
もっとも、秩父の巡礼古道の峠は、それほどきつい坂はありませんが。
投稿: あおやぎ | 2009/01/13 15:00
いつも見させていただいております。
写真の撮り方など、勉強になります。
こういう自然の山道っていいですよね。
日本でも残り少なくなっているような。
投稿: Toshi@タイ | 2009/01/13 11:35