ジャランポン祭り
今、「山と渓谷」連載『秩父桃源』の原稿を書いていて、突然思い出したことがあります。
11月号は春祭りについてなので、今年3月に行われた奇祭「ジャランポン祭り」について調べていたら、この「ジャランポン」とは、葬式のときに使う鐃鈸(にょうばち 写真下)の音のことだそうです。確かに、シンバル状の鐃鈸をすり合わせると、「ジャランポン、ジャランポン」と聞こえます。
それで、思いだしたんですよ!
俺の生まれ故郷山形県河北町では、昔、葬式のことを「ザランボ」といっていたのです。今は、あまり聞かなくなりました。
河北町だけではなく、少なくとも山形県内陸部では、「ザランボ」とか「ザラブ」とか「ザラボ」とか呼んでいた(いる)ようです。(間違っていたらスミマセン)
この秩父の「ジャランポン」と山形の「ザランボ」の響きが似ているんですよね。昔、どうして葬式のことを「ザランボ」と呼ぶのか、知人から聞かれたことがありましたが、答えられなかった苦い思い出があります。
もしかしたら、同じ理由なんじゃないかと思うわけで。
でも、去年、父が亡くなったときの葬式で、鐃鈸は使っていませんでした。昔の葬式では使っていたのか、使っていた地域の呼び名が河北町に伝わったのか、どっちかわかりませんが。
鐃鈸はありませんが、「ポッポゴ(木魚)」はもちろん使いましたね。この「ポッポゴ」も、打ったときの音から来ているのは間違いないでしょう。
| 固定リンク
コメント
TKOさん
「ジャランポン祭り」は、秩父市下久那というところで行われます。
お棺に横たわっている人も、他の参加者も全員笑っています。このあと酒をラッパ飲みして、ますます笑い声が大きくなっていきました。
葬式の真似をする祭りというのは、さすがに、全国でも珍しいのではないでしょうか。
投稿: あおやぎ | 2009/08/29 23:41
こんな祭りがあったんですか?どこですか?
最初の写真は(棺に人が入っている)は、映画「送り人」のようですね。
私もその昔、秩父の実家で両親と祖母の葬式を経験しましたが、確かにジャランポンと言うようにも聞こえますね。「ジャラン」の部分はシンバルみたいなやつの音だと思いますが。
投稿: TKO | 2009/08/29 22:30